2005-07 鑑賞記(欧)

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『ばらの騎士』 DOB

6月に入ってシーズン終了までわずかなためまだ一度も実演に接したことがない『ばらの騎士』をDOBでみました。一般に9月から6月までがシーズンで7、8月はオフで音楽祭シーズンだと言われていますが、これは劇場によって若干異なります。7月までやっているところも結構ありますし、早いところは8月下旬から新しいシーズンがはじまるところもあります。

日本でも新国をはじめ来日する各オペラハウスが取り上げることでも話題になっている『ばらの騎士』ですが、この曲はドイツのオペラハウスがもっとも取り上げる機会の多いものの一つでベルリンでも3つのオペラハウスがすべて今シーズン取り上げています。今シーズン一番注目を集めているのは、コミッシェオーパーのホモキ演出、ペトレンコ指揮のものですがこれは7月に観ましたので感想は後ほどにします。

2007年6月3日(日)18:00 ドイチェオーパー ベルリン
R・シュトラウス『ばらの騎士』
マルク・アルブレヒト指揮 ゲッツ・フリードリヒ演出

演出はDOBではおなじみのゲッツ・フリードリヒです。このプロダクションも初演から10年以上経っていると思いますが、今みてもモダンで美しい舞台です。今回はオケの演奏にちょっとがっかりしました。レパートリー公演なのであまり練習していないのでしょう。前奏曲でオケの鳴りの悪いこと悪いこと、いろいろ言われているDOBの悪い所がすべてでたような演奏でした。しかし、幕が進むにつれて響きをまとめていったアルブレヒトとすばらしい歌唱陣に随分と救われたように感じます。ニーナ・シュテンメの元帥夫人は、潤いのある豊かな声で高音もキンキンしておらず非常に聴きやすい。他の歌手もハウラータのオックス男爵やMichalle Breedtのオクタヴィアンをはじめ素晴らしかったのだが、ゾフィーのMarisol Montalvoは、演技も古くさく歌唱も冴えませんでした。しかし、シュテンメやBreedtのがんばりもあって最後の三重唱はかなり感動的でした。

今回の感想以外にあっさりしていますが、これくらいの水準が聴ければまあ満足ですが、もっと高いものも望みたいところです。今一歩上へ行けなかったのはオケに原因の一つがあるのは確かです。この後コミッシェオーパーの舞台はかなり素晴らしいものでした。

DEUTSCHE OPER BERLIN
Sonntag, 3. Juni 2007
Richard Strauss

DER ROSENKAVALIER

Musikalische Leitung Marc Albrecht
Inszenierung Goetz Friedrich

Die Feldmarschallin Fuerstin Werdenberg Nina Stemme
Der Baron Ochus auf Lerchenau Franz Hawlata
Octavian Michelle Breedt
Der Herr von Faninal Lenus Carlson
Sophie Marisol Montalvo
Junger Marianne Leitmetzerin Stephanie Weiss
Annina Ceri Williams

Das Orchester der Deutschen Oper Berlin

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バーデン・バーデン二日目は、朝からブラッハー、ハーゲン、ゲルシュタインによるコンサート。ブラッハー(バイオリン)は、アバド時代のベルリンフィルで6年間コンサートマスターを努めた人物。ハーゲン(チェロ)はご存知、ハーゲン四重奏団をはじめソリストとしてのキャリアもかなりあります。ゲルシュタイン(ピアノ)だけは、初めて聞く名前でした。まだ二十代の若いピアニスト。昨日のポゴレリチと違い、あたたかい雰囲気に包まれたコンサート。曲目もハイドン、ベートーベン、シューベルトのピアノトリオという、クラシックの王道をゆくプログラムで素晴らしい時間を過ごすことができました。

この後ぶらぶらとバーデン・バーデン市内を観光しましたが、ちょっと中途半端な観光地ですね。私はちょっと退屈してしまいました。

BLACHER, HAGEN, GERSTEIN
Sonntags-Matinee
27. MAI 2007

Kolja Blcher Violine
Clemens Hagen Violoncello
Kirill Gerstein Klavier


Joseph haydn (1732-1809)
Klaviertrio A-Dur op. 78 Nr. 1 Hob XV:18
Allegro moderato
Andante
Allegro

Ludwig van Beethoven (1770-1827)
Klaviertrio B-Dur op. 97, "Erzherzogtrio"
Allegro moderato
Scherzo. Allegro
Andante cantabille ma pero con moto
Allegro moderato

-Pause-

Franz Schubert (1797-1828)
Klaviertrio Nr. 1 B-Dur op. post. 99 D 898
Allegro moderato
Andante un poco mosso
Scherzo. Allegro - Trio
Rondo. Allegro vivace

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この日から三連休のためバーデン・バーデンへ出かけました。町の名前からもわかるようにヨーロッパ屈指の温泉地です。日本の温泉と大きく異なるのは、こちらは病気療養のために温泉を使うのがかつては一般的だったことです。そうした湯治客を飽きさせないため、いろいろな娯楽施設が充実していることでも知られています。祝祭劇場もその一つです。私はここで、今回の記事のポゴレリチのリサイタルと翌日の日曜マチネのコンサートそしてその日の夕方からヴェルデイの『ファルスタッフ』を鑑賞しました。

2007年5月26日(土)19:00 バーデン・バーデン祝祭劇場 バーデン・バーデン
イーヴォ・ポゴレリチ ピアノリサイタル

普段ピアノソロというのをほとんど聴かないためポゴレリチがどれくらい型破りの演奏をしているのか、なかなか私には判断できません。このベオグラード出身のピアニストが、その風貌や演奏スタイルからかなりの異端児であることと、それを指示する聴衆が非常に多いことがわかりました。会場に入ってくるとすぐに演奏をはじめ、アンコールも結構あっさりとはじめすぐに引っ込んでしまいました。尚このコンサートのみ特別に英訳のプログラムがありました。

Muzio Clementi (1752-1832)
Sonata in C major, op 36, No.3
Spirituoso
Un poco Adagio
Allegro
Sonata in F major, op 36, No.4
Con spirito
Andante con espressione
Rondo tempo Allegro vivace


Sergei Prokofiev (1891-1953)
Sonata No. 6 for piano in A major, op 82
Allegro moderate
Allegretto
Tempo di valzer lentissmo
Vivace

-Interval-

Enrique Granados (1867-1916)
Three Spanisch dances from "Danzas Espanolas" op. 37
No. 5 Andaluza
No. 10 Danza triste
No. 12 Arabesca

Maurice Ravel (1875-1937)
Gaspard de la nuit
Ondine. Lent
Le Gibet. Tres lent
Scarbo. Modere

今回は5月にデュッセルドルフのトーンハレで聴いたコンサートの鑑賞記です。ドイツ屈指の名門オケシュターツカペレ・ドレスデンの登場です。

2007年5月15日(火)20:00 デュッセルドルフ トーンハレ

ベートーベン ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58
ブルックナー 交響曲第9番ニ短調

ラドゥ・ルプー(ピアノ)
ファビオ・ルイージ(指揮)

ザクセン・シュターツカペレ・ドレスデン


ドイツ音楽好きでこのオケと曲目を見て心踊らないはずがありません。平日ながら仕事を早めにきりあげデュッセルドルフへ直行しました。

ルプーのピアノの美しさは以前ベルリンフィルの演奏会で体験済みです(http://blogs.yahoo.co.jp/dom06wagner/5012673.html)。ほんとに凄いピアニストです。見た目と異なり(失礼!)、磨き抜かれた美しい音はこれまで聴いたピアニストの中でももっとも素晴らしいです。今回の演奏会ではルイージの後ろで指揮をしているではありませんか!やたらと第二ヴァイオリンの首席奏者をはじめオケのメンバーとアイコンタクトをとっています。まるで弾き振りです。後半のルイージに不安を残しました。演奏自体は、このオケ特有のいわゆるいぶし銀といわれる美しい音とルプーの美音がうまく溶け合っています。しかし甘ったるさはなく、また華やかさはありませんが、磨き抜かれた美しい演奏でした。

さて、ピアノ協奏曲ではただただ伴奏に徹していたルイージで、後半を不安視していましたがその不安を払拭する超名演でした。この演奏を聴きながらやっと、朝比奈やヴァント、チェリの幻影から脱出することができた。新しい演奏を聴かねばと私に思わせてくれたのです。旋律をたっぷりと歌わせながら、つなげてゆくイタリア人指揮者らしいブルックナーだと思いました。また金管楽器を凄まじい音量でまさしく咆哮させるのですが、ホルンをはじめとする金管セクションは、各奏者顔を真っ赤にして吹くのですが音をはずすことも危なげなところも全くないのはさすがです。どのセクションも素晴らしくて、これ以外に言葉がありません。ワーグナーチューバからホルンに引き継がれ、ホルンの音が消えるまでの間は特に感動的でした。

残念なのは、それほど大きなホールでもないのに非常にお客の入りが悪かったことです。

すごいぞドルトムントと言いたくなるくらい、感動のクライマックスでした。なんでドイツのオケは最後の最後でこんなにがんばれるのでしょうか?ワーグナーを熟知し尽くしているとしか考えられません。こんな地方のオケでもここまでやってしまうと、日本人がワーグナーをやるのは絶対に無理だと絶望的な気持ちにさえなってしまいます。

また、この日は一人歌えなくなった歌手がおり演技のみをするとのことで、代わりの歌手が歌ったのですが、そこで凄い代役が登場しました。こんな幸運があっていいのでしょうか、、。


2007年5月20日(日)17:00 ドルトムント歌劇場
ワーグナー 『神々の黄昏』(ニーベルングの指環第三夜〜チクルス上演)
Arthur Fagen(指揮) クリスティーネ・ミーエリッツ(演出)

Juergen Mueller(ジークフリート)
Simon Neal(グンター)
Vidar Gunnarsson/KS. Kurt Rydl(ハーゲン)
Bart Driessen(アルベリヒ)
Jayne Casselman(ブリュンヒルデ)
Johanna Kibara(グートルーネ)
Ji-Young Michel(ヴァルトラウテ)
Ji-Young Michel(第一のノルン)
Maria Hilmes(第二のノルン)
Heike Sussanne Daum(第三のノルン)
Julia Novikova(ヴォークリンデ)
Maria Hilmes(ヴェルグンデ)
Franziska Rabl(フロースヒルデ)

ドルトムント歌劇場
ドルトムント・フィルハーモニカー


この日はハーゲン役のvidar Gunnarssonが歌えなくなり、演技のみでの出演でした。代わりにハーゲンを歌ったのは、なんと”クルト・リドル”です。ドルトムントリングは、なかなか歌唱陣が充実しているとこれまでのブログにも書きましたが、ここにきて代役ですがとどめをさされました。

舞台横で余裕たっぷりに歌うリドルには、何をとっても素晴らしい現在もっともすばらしいハーゲンの一人でははいでしょうか?本当に感動しました。”ホイホー”にはしびれましたね(笑)。他の歌手ではJayne Casselmannのブリュンヒルデが素晴らしかった。迫真の演技には、これまで以上に凄みがありよかったです。Juergen Muellerのジークフリートは、前作に比べれば随分健闘していました。やはり練習時間をきちんととっているためでしょうか?演技が非常にうまく、歌唱で足りないところを補うくらいに説得力をもたせてくるのです。

演出は、二幕までは特に書くべきものはありませんが、三幕では狩りの場からパーティー会場へ舞台を移します。ラインの乙女達が指環を返して欲しいと頼むところを、ジークフリートのみが幻覚をみるという設定でした。ブリュンヒルデの最後のアリアで音楽がすべて止まり、松明を持ったブリュンヒルデの独白が入るところがありました。ドイツ語が理解できず、かなり残念。最後の炎上シーンをどうするかが演出家の腕の見せ所ですが、指環はブリュンヒルデからラインの乙女達に返され、ブリュンヒルデそのまま舞台袖から退場してしまいます。残されたギービ家の家来達とハーゲンはそれを呆然と眺めています。そこへ上から透明なスクリ−ンがおろされそこに観客席全体が映し出されました。指環もブリュンヒルデもジークフリートもすべて消えた。会場の我々にたいしても向けられた”現代人の権力主義、金権主義への批判”でしょうが、”ミーエリッツさん、あなたに言われたくはないですよ”といってしまっては、おしまいですかね。ちょっとオーソドックス過ぎる結末はこれまでの演出をみていて予想通りでしたが、、、。

ドルトムント・シンフォニカーのがんばりには脱帽しました。なんで最後の最後にこんなに凄い演奏が出来るのでしょう。力の配分がよくわかっていますね。やはりドイツ人もワーグナー大好きなのでしょうね。Fagenのストレートな解釈にも好感をもちました。


ドルトムントリング、コストパフォーマンスはかなり高く非常にお薦めのプロダクションです。ただミーエリッツの演出はかなり期待はずれでした。ウィーンの時期監督候補にも名前が上がっていたくらいなのに。

リングチクルスチケットは一番安い席は36.50ユーロなので、ユーロ高の現在でも6000円もしないくらいでみれるのですから、かなりお得です。


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