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ミュンヘン滞在二日目は、ベートーベンの『フィデリオ』を鑑賞しました。これは今回のオペラフェスティバルで一公演のみで、マイヤーが出演ということもあり注目を集めました。
ベートーベン『フィデリオ』
2007年7月30日(月)19:30 バイエルン州立歌劇場
クリストフ・プリック(指揮)
ペーター・ムスバッハ(演出)
クリストフ・プリックはニュルンベルクのGMDで6、7月にそこで『リング』をやっていたばかりです。ペーター・ムスバッハはコーミッシェ・オーパー・ベルリンの芸術監督です。超大物ですね。全体の印象としては、歌唱陣はディーンスミスやマイヤーといった大物をそろえたものの今ひとつでした。オケは今回3公演を聴いてやはり素晴らしいオケだなあと実感しこの日も良かったのですが、プリックの指揮にかなり疑問を持ちました。
プリックによる指揮は、アーノンクールなどと違いロマン派に対して正攻法でやる人で、随分とゆったりとスケールの大きな演奏を目指しているように思われます。しかし、序曲からやや音楽が停滞しているように聴こえるのとオケが鈍重に聴こえるのはなんとかしていただきたいものです。こういったスケールの大きな演奏を目指すタイプは失敗するとこのようになるのです。しかし、最後のレオノーレ序曲第3番は、このプリックのやり方が大きな効果を発揮し素晴らしい演奏でした。そこでは会場からかなりのブラボーと拍手が聴かれましたが、オペラ終了後にプリックが登場した時にはそれほどでもなかったので、全体的にはいまいちの感じが私も含めての見方ではなかったでしょうか。プリックは、ワーグナー等の演奏でも評価の高い指揮者なのでまた次回聴いてみて判断することにしましょう。
さて問題の歌唱陣なのですが、一番注目を集めていたマイヤー(レオノーレ)ですが、歌唱が少し窮屈で無理をして声を出しているように感じられました。これがよく言われている彼女の声の衰えからくるものなのか、たまたま調子が悪かっただけなのかはわかりません。サルミネンのロッコは、まあまあで特筆するようなものはありませんでした。期待はずれだったのは、ディーンスミスのフロレスタンで前回DOBでジークムントを聴いた時もあまり感心しなかったのですが、今回も声量もなく少しがっかりでした。東京リングの時はもっと良かったと思ったのですが、、、。このレベルまで歌えるテノールがなかなかいないというのもあるのかもしれません。Egils Silinsのドン・ピツァロはちょっと声が小さすぎます。
ムスバッハによる演出は非常に美しく、音楽の邪魔をせず非常に品の良いものでもありました。
Fidelio
Ludwig van Beethoven
Muenchner Opernfestspiele 2007
Montag, 30. Juli 2007
Nationaltheater
Musikalische Leitung: Christof Prick
Inszenierung und Buehne: Peter Mussbach
Don Fernando, Minister: Martin Gantner
Don Pizarro, Gouverneur eines Staatsgefaengnisses: Egils Silins
Florestan: Robert Dean Smith
Leonore, seine Gemahlin, unter dem Namen Fidelio: Waltraud Meier
Rocco, Kerkermeister: Matti Salminen
Marzelline, seine Tochter: Aga Mikolaj
Jaquino, Pfoertner: Ulrich Ress
Erster Gefangener: Kenneth Roberson
Zweiter Gefangener: Steven Humes
Bayerisches Staatsorchester
Chor und Extrachor der Bayeruschen Staatsoper
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