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院長談-小さな不快と神経ブロック

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朝起きたら首が痛くて曲がらない、横を向けない、などと経験した方は多いであろう。いわゆる寝違えである。病名は頚肩腕症候群、であろうか。これには星状神経節ブロックが有効である。  おそらく、数回のブロック注射で軽快するはずである。原因は良くわからない。首の周辺の組織に小さな傷があるのかもしれないが、知りようがない。星状神経節ブロックにより血行を良くしてやれば、簡単に治る。もちろん放っておいても1週間以内には軽快するが、プロ野球選手はこの痛みのため試合に出られないこともあるらしい。こんな場合は是非、神経ブロックをしなければならない。

肩こりに効く

私の友人のK氏は二十年以上前から、肩こりに責め苛まされてきた。十五年前に知り合い、その悩みを聞かされた。その苦しさは切実で、1日おきにマッサージをしてもらわないと眠れないほどであった。さっそく頚部硬膜外ブロックを試みたところ、数回で良くなった。その後、肩こりが強い時には同じブロックを行い、今日に至っている。肩こりはなくなり、あの辛さは、何だったろうか、と首をかしげ、マッサージにどれだけお金を使ったのか、としきりにぼやくのである。おまけに、ブロックをしているうちに爪白癬症も治ってしまったし、鼻詰まり、頬部不快感などの慢性副鼻腔炎の症状も消えた。そして、ひどい寒がりで、常に部屋の温度を高くして周りのひんしゅくを買っていたのだが、ブロック後、手足が暖かくなり、過剰暖房の必要もなくなった。
 彼はアラスカやカナダで、直接現地の人達から魚などの水産物を買い付け、それらを日本で加工するビジネスをしてきた。私のような観光用の英語ではなく、英語で商売をしたのである。私から言わせると、よくこんな発音で通じるものだと思うのだが、通じるのである。正統派英語を自認している私が話すと、全然分ってもらえないので、一緒にアメリカを旅行した時など悔しい思いをした。
 彼は、情に厚い人間関係を重んじる昔ながらの信用商売をしてきた。相手が外国人でも変わらない。そのルーツは、買い手、売り手、世間の「三方よし」をモットーとした近江商人にたどり着くかもしれない。アラスカの漁師から魚を買い付ける際、他の人には頑として売らないが、K氏がじかに掛け合うと買うことができたこともあったらしい。
 しかし、この仕事をする過程で、彼はかなりのストレスを感じていたはずである。それが交感神経の緊張を生み、肩こり、四肢の冷感、不眠、便秘(交感神経緊張による四大症状)などの症状が長年彼を苦しめたのである。そして、胆石症、副鼻腔炎の病名で数回手術を受けたり、痛風になったりする破目になった。
 昔から「肩こりは万病のもと」と言うが、彼の場合がまさしくそうである。医学的には、肩こりは交感神経の緊張により血行不全が生じ、血液がうっ滞しておこったものであろう。頭痛、目の奥の痛みを訴えることもある。また、手足も冷たくなるはずである。それに交感神経が働きすぎると腸の動きも悪いから、便秘にもなる。さらに、最近の知見では、交感神経の緊張が免疫力の低下や代謝の異常を引き起こしているらしいから、胆石症、痛風、白癬症などの原因となっているかもしれない。そして、癌、高血圧、糖尿病、などの生活習慣病も、実は、長年にわたる交感神経の緊張が引き金になって起る可能性が高い。
 だから、肩こりは、生活習慣病の予防のためにも、安易に民間療法に頼らず、神経ブロックで治療するほうがよい。交感神経の緊張を緩めるには、頚部硬膜外ブロックや星状神経節ブロックなどが最良の方法であると思う。

腰痛に効く

私は三十年来、腰の痛みに苦しめられてきた。ドイツでは、突然襲う腰痛を「魔女の一突き」というらしい。都合の悪いことは皆魔女のせいにして、責任をなすりつけ、葬り去ってきたヨーロッパの歴史を感じさせる言い方である。ジャンヌダルクもいわゆる魔女裁判にかけられ、魔女とされ殺されてしまう。私は、物好きにも、先年フランスのルーアンに出かけ、ジャンヌダルクが火刑に処された場所を訪れた。跡地にはモダンな教会が建っている。その名は、当然ジャンヌダルク教会である。
 それはともかく、この腰痛は1週間寝ていれば治るのであるが、仕事を休むわけにはゆかない。
  経験した人はよくわかると思うが、この時期がけっこう辛い。こんな時は腰部硬膜外ブロックを勧めたい。私は年に数回この魔女の一突きに襲われるが、同僚の先生にこのブロックをしてもらう。
1、2回で軽快する。だから、鎮痛剤、筋弛緩剤、湿布など使ったことはないし、腰のX線写真を撮ったりしない。痛みが取れれば、それでよいのである。
 硬膜外ブロックをすれば骨が溶ける、などと何の根拠もないことを言いふらす人がいるらしいが、私は答えるのである。「私は過去三十年間に300回以上の硬膜外ブロックをしてもらったが、この通り骨は丈夫であるし、ピンピンしている。そして酒もおいしい」と。
せんきあんてん、と読み、今はこんな面倒な言葉を使わないかもしれない。突然目の前にギザギザが現れ、稲妻が走っているような感じがし、視界がにわかに暗くなる現象で、私は年に1、2回経験する。以前はもっとあったような気がするが、歳をとったら少なくなった。これは脳の血管が攣縮して起る現象とされ、十五分くらいで回復する。
   しかし、運転中に起ると、ちょっと困る。車を止めて、血管の収縮が治まるのを待つしかない。  また、仕事中にこの発作が来ると、座をはずして、横になって休み、この気まぐれな自律神経の悪ふざけをやりすごすのである。
   ある時、この発作中に鏡を見ながら、星状神経節ブロックを自分の首に試みた。すぐに効いた。
  目の前のギザギザ消え、明るくなった。しかし、誰にでも勧めるわけにはゆかない。発作が起きて病院に駆けつける頃には症状は消えているからである。
   この後に反射的に血管が拡張し、頭が痛くなることがある。いわゆる片頭痛で、この症状が出る場合は星状神経節ブロックをした方がよい。一般には片頭痛は脳内の血管が拡張して起る症状であるとの理由で、血管収縮剤で治療している。しかし、そもそも片頭痛は血管の収縮をきっかけに起るから、神経ブロックにより血管を拡張させた方が有効である。現に片頭痛で何十年も苦しんでいた人に血管収縮剤の服用を中止させ、神経ブロックのみで治療したところ、時間はかかったが、完 全に治癒した。  
   名前は忘れたが、芥川龍之介のある小説の中で、この閃輝暗点を克明に描いた部分がある。彼自身この症状で苦しんでいたらしい。この他に不眠、胃アトニー(弛緩症:あまり使わない病名)、神経症にも悩まされ、昭和二年の夏に多量の睡眠剤を飲んで自殺する。三十五歳の若さであった。
  芥川を苦しめたこれらの症状はすべて交感神経の過緊張による症状である。星状神経節ブロックで治療していたら、死なずに済んだかもしれない。 

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