怪談

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私の体験した怪

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私が体験した不思議な出来事
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濃霧を体験した事があるでしょうか?
私が育ったのはかつて遠洋漁業で繁栄した北の港町で、海際の街らしく霧がたびたび発生しました。
本当に濃い霧のときは伸ばした自分の手の先が霞む程で、もちろん前から歩いてくる人など見えず、白い空間から唐突ににゅっと人が現れる感じです。
にもかかわらず昼などは妙に明るく光が廻っているので、まるでそこで世界が消えて空白になってしまった感じがしたものです。

確か小学校の分3〜4年の頃、街からさほど離れていない山の山荘に、親戚や友人の家族で泊まりに行った時の事です。
その日は朝から霧が立ちこめ、夜になっても霧は薄らぐどころかますます濃くなって来ます。
夕食の後、部屋の中で大人達はお酒をのみ始め、私達子供達はトランプなんかで遊んでいました。
トランプに飽きて来てふと窓の外を覗いてみました。
霧が晴れていれば、山の下に私達の住む街の夜景が広がっているはずですが、
暗くなっても霧は濃厚で、部屋の中の光を受けて窓の外は牛乳を流しているかのように白いのです。

窓を開けると霧が部屋の中に流れ込むように入ってきました。奇妙にぬるりとした感じで床に落ち部屋の一方に流れていき、手で掬うことさえ出来ます。子供達は好奇心いっぱいで大喜びです。
酔った大人達も近付いて来て、その光景を眺めながらなんだかんだ騒いでいたところ、霧は部屋の隅に溜まっていきました。
私は霧とはこんなふうに散らずに部屋の隅に白い柱となっていくものなのかと不思議に思って見ていました。
始めは面白がっていたけど一人が「気味が悪いから窓を閉めて」と言い出すと、皆も確かにちょっと薄気味悪く思えたみたいで、一瞬ですが部屋の中の雰囲気が凍りつきました。

やがて深夜になり子供達は布団に入る時間です。
大人達の大半は飲み足りなくて山荘内のバーに行き、部屋には酔って寝てしまった親戚と、何時も早く寝てしまうおじいちゃん、おばあちゃん以外は子供達だけです。
部屋の電気は消してしまったけど、興奮した子供達が早く寝るはずもなく枕を投げあったり転がったりして遊び、やがてお決まりの怪談話しになりました。
怪談話しをしている内にだんだん怖くなってきて、でもそれを周りに悟られまいと皆は強がりを言ったりしていました。そのうち男の子の一人が強がって窓に近づき開けました。

暗い部屋に白い霧がゆっくりと流れ込んで来ます。
部屋も外も暗いのになぜか霧はほの白く光っているように見えます。
やがて霧はまた部屋の隅に柱のように溜まっていきました。
そのうち一人が「人の形になろうとしている!」なんて叫ぶものだから、恐怖は伝染して皆口々に怖い怖いといって布団に潜ってしまいました。窓を開けた当人もとうとう我慢出来ず、窓を閉めると布団に潜り込みました。
ちょっとしたパニックです。

折よく大人達が帰って来て、電気が付けられたのでパニックは収まりましたが、寝付くまではと暫く電気を付けていてくれました。
やがて子供達の寝息が聞こえはじめると電気が消されます。
暗くなると霧がまだ部屋の隅に溜まっていて、白くぼんやり光っているのが分かりました。
私の母がそれに気がついて「霧ってこんななるんだねぇ」なんて言ってるのが聞こえましたが、得に騒ぐ事もなく皆眠ってしまったようです。
枕が変わると眠れない私だけが、起きていて部屋の隅の霧を見ていました。
私は子供の頃から怪談は好きだけど現実主義者で、一切の霊的なものは人間の心が見せるものだと信じていました。それでもちょっと気味が悪くはあったけど、霧の性質の不思議の方がよっぽど興味がありました。
ふと、「人の形」といとこが言ったのを思い出しました。私にはどこがそう見えるか解らないので翌朝どこが人に見えたか聞いてみようなんて思いながら、いつのまにか眠っていました。

翌朝目を覚ますと部屋の隅にはもう何もなく、空は晴れ上がって昨日のことが嘘のようです。
さっそく朝食時にいとこに夕べ見たものを尋ねました。
いとこは怖いから思い出したくなかったのに、あんなにハッキリ髪の長い女の人の形してたじゃない!と半ば怒って言うので私は面くらいました。

私は大人になってもその時の霧の不思議な性質を忘れ難く思っていて、機会があったらまた見てみたいと思って来ました。
今なら多少なりとも科学的な知識もあるし、光って見えたことや何時までも部屋の中で霧散せずにいた理由が察せられるかもしれません。
そして数年前ついに旅行中に濃霧に遭遇しました。
その夜、大層期待しながら窓を開けてみましたが、霧は部屋に入ると霧吹きの水のようにすぐ霧散します。窓の外も濃霧であるにも関わらず暗く、かすかに白っぽくもやっているだけです。
そこで始めて、あの夜の部屋の隅にいたものがなんだったのか考えるようになりました。

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金縛り

友人のいとこにちょっとした呪いのようなものをかけられたことがある。

友人のいとこを私達はみいちゃんと呼んでいた。みいちゃんはいい歳した大人なのに怪談話しが大好きで、よく小学生の私達を集めて怪談話しをしてくれた。
その時も、私達はみいちゃんの上手な怪談話しに大分ぞわぞわ来ていたところだった。
私達はもっと話してと催促する。
するとみいちゃんは「怪談話しはあんまりしすぎると、良くないものがよってくるんだよ」と言った。
ぞわぞわするのは霊が近くに来ている証拠だと言うのだ。
皆はそれで引き下がったが、私は怪談話しが大好きだったので粘った。
するとみいちゃんはちょっと意地悪い感じに、どうしても話して欲しいか聞く。もちろん。と私が答えると、この話を聞いてしまった人は必ずこの話と同じ体験をするのだ。それでもいいのか?と問う。
いい訳ないけど、好奇心の強い私は聞かずに居られなかった。

だから、この話を読んでくれている人にも私の身に起きた事が起こるかもしれない事を含みおいて欲しい。

みいちゃんの友人で金縛りによくあう人が居た。
その友人は保母さんをしており昼間は託児所で主に2才以下の赤ちゃんを担当していた。赤ちゃん担当は彼女だけなので預かる赤ちゃんが多い日はくたくたになってしまう。
なのに神経は張り詰めていてベットに入ってもなかなか寝つけない。
やっとうとうとし始めてもじわじわと金縛りの気配が体を包みはじめるので、それを振払うために寝返りをうつ。
何度も寝返りをしながら近付く金縛りの気配を追い払っていたが、やがてふいに体が動かなくなっているのに気がついた。
しばらく苦しんでいると部屋の中で昼間託児所で聞いた子供達のけたたましい笑い声が響きだした。
凄くリアルに、確かに聞こえる。体は動かない。
今度は唐突に自分の胸の辺りから赤ん坊の泣き声がおぎゃーおぎゃーとし始めた。

そこまで話したみいちゃんは、自分もこの話を聞いた後金縛りにあった。
ぽっかりと胸の辺りに穴が開いた気がして、とたんに耳を覆うほどの大きな声で赤ん坊の泣き声がした、と真顔で言い、これは呪いできっと私も同じ体験をすると言った。

それから間を置かずに私も同じ体験をした。この話を読んだ人にも同じ呪いがかかったかもしれない。

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