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最近、中国の野菜のことが話題に上がったりして、「生活に必要なものを外国にゆだねるのはいかがなものか」のような話を良く耳にするようになりましたね。 食糧危機などを見据えて、もっと日本も食料自給率を高めていかないとダメだという意識に対応した言説なんだと思いますが。 ただ、この意識って基本的にはノスタルジーなんですよね。 グローバリゼーションの高まりの結果、多くの地域は相互依存的な関係になってきつつあります。それはつまり農業生産物を作っている側も常に先進国側に依存しているというような関係です。 歴史的にみると、その関係性は日本が近代化する過程であった「都市」と「農村」の対比に近いでしょうか。都市はそれそのものでは生活必需品を自給自足できない場所ですが、しかし食糧危機が起こったときに飢えるのは都市ではなかったことを思い出しましょう(もちろん、都市の最下層民は相対的によりひどい目に合いますが)。 飢えたのは結局、農村部だったんですよね。今でもそうです。 より金銭的価値が高いところに食料を輸出するために、現地の人間の生活するための食糧生産が軽んじられ、その結果現地の人間が飢える。なぜなら、先進国に売りさばいた方がより儲かるからです。資本主義のシステムはそのロジックでしか作動しない。すくなくともその国に中で必要以上に食える人は発展途上国で飢えている人間がいようが、購買力の差で先進国に食料を売るでしょう。 したがって、食糧危機が起こったとして、それが引き起こすのはほぼ間違いなく食糧生産国であるはずの発展途上国の飢餓です。 もちろん、先進国は食料に関するコストが割高になるでしょうが、食料の生産は比較的どこでも行えるため、割高になろうがとりあえず供給が途絶えることはないでしょう。付加価値の低いものしか作ることができない地域は、競合多数な上にそれ以外に作ることができないので非常に弱い立場に置かれています。 したがって、日本という地域のことを考えるなら、今やるべきことは自給自足などということではなくて、いかに相対的に希少性の高い技術の蓄積したモノを作れるようになるかということです。グローバル化時代の食糧危機対策としてはおそらくそちらのほうが有効性が高いでしょう。 ・・・・・ただし、当然この方向性は相対的な希少性の獲得を目指すのですから、発展途上国との格差を保ち可能ならば広げていくという点に主眼がおかれることになるでしょう。 |
社会学っぽい話
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