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super spy007より転載

タイがクーデターによって軍が政権を握ってから、5月22日で丸4年になります。
クーデターを主導した当時の陸軍司令官、プラユット・チャンオチャー大将はすでに退役していますが、未だに軍が主体となって全権を統括している「国家平和秩序評議会」の議長であり、かつ軍事政権の総理大臣の座にあります。

軍事政権になって、幸いにも街中の混乱は治まりました。
以前は反政府勢力が空港や幹線道路を占拠したり、あるいは政治集会の場にロケット弾が撃ち込まれて多数の死傷者が出るなど、一般市民が危険や不便にさらされていましたが、軍が睨みを利かせるようになって社会が一応、安定しています。

しかし一方では、軍の乱費や軍政に批判的な勢力の言論封鎖など、公正公平とは言い難い状況も生じています。まぁ、普通の生活には影響ありませんけれど。

独裁色の強いプラユット政権ですが、それでも国民から評価されているのは、閣僚による汚職が目立たないことでしょう。プラウィット国防大臣を筆頭に、若干は胡散臭い人物がいるもの事実ですが、少なくてもプラユット首相自身に関しては「カネ」のネタが出てきません。軍事政権には批判的であっても、首相が国民から大きな支持を受けている由縁でしょう。

とはいえ、丸4年。社会も安定し、新憲法も制定されましたから、いつまでも選挙を先延ばしすることはできません。今年11月に予定されていた総選挙が、来年2月頃の実施に延期される様子ではありますが、先延ばし策もそろそろ限界でしょう。

それゆえ、おそらく選挙を見越しての行動でしょう。
最近プラユット首相が、タクシン派政党「タイ貢献党」や反タクシン派の筆頭である「民主党」を除いた政治勢力としきりにコンタクトしています。

歓楽地パタヤをもつチョンブリ県の有力政治家(実際にはヤクザみたいな人物)、ソムチャイ・クムプルーム氏の息子2人が、プラユット政権の内閣府大臣顧問に就任しました。この2人、タイ東部を地盤とする「パラン・チョン党」の主要幹部です。

そして昨日。プラユット政権はタイ東北部のブリラム県で「移動閣議」を開催。同県とその周辺に対し、なんと200億バーツ(640億円)規模の開発計画を発表しています。これまた地元の有力政党「ブンジャイタイ党」との連携を視野に置いているものと受けとめられています。もちろん、ブンジャイタイ党は県民を動員してプラユット氏の歓迎集会を開催。おっと、5人以上の政治集会は未だに禁止されていますから、今回の3万人もの大集会は、表向きは単なる政策発表の場でした。

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何しろタイの新憲法は、国会議員でなくても、国会議員が多数をもって指名すれば民間人が総理大臣になれると規定しています。それゆえプラユット首相は、仮に自分自身で政党を創設しなくても、国会議員の支持者を増やせば総選挙後に総理に就任することが可能なのです。地方政党にとっても、支持率の高いプラユット氏につくことは、メリットが大きいといえましょう。

プラユット首相はかねてより、「タイにはタイ的な民主主義がある。西欧の民主主義とは異なるかたちの民主主義だ」と発言しています。なるほど、これがプラユット氏のいう「タイ的な民主主義」ですか。私には、オールド・スタイルのバラマキ型数合わせ政治にしか見えませんけど。



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