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 バクモンという、爆笑問題が、様々な問題に挑むという番組で、「団地」をとりあげていた。

 私が見たのは多分再放送だと思うが、非常に若い、「団地マニア」が紹介役で登場して「団地は当時の人々の憧れの的でした」と言っていた。

 それは確かにその通りであるけれど、このマニアは、肝心のことを見逃している。

 なんで、政府がそれを目指したのかということだ。

 もちろん、それは60年安保以後の池田勇人の「所得倍増計画」、そしてそれに続く「高度成長政策」を押し進めることにあったのだが、なんで「低所得者向け」の団地をつくらなかったのか。

 ここが肝心なのだが、政府は、「低所得者向け住宅」は民間に任せるという政策をとったのだ。

 これが「極めて異常な政策」だったことを、今こそ認識すべきなのだが、爆笑問題にそんな問題意識はないから、ひたすら「懐かしい」「おもしろい」の連発で終始してしまう。

 官僚がなにを考えているかはわかっている。 低所得者向けの集団住宅をつくると、低所得者が集団で暮らすようになり、治安が悪くなると思っているのだ。

 民間のアパートに分散していれば、そんな事態にはならないだろうと。

 しかし、そのかつての「憧れの的」だった団地は高齢化が進み、都市部の限界集落化している。

 それで「バクモン」の次回は、その対策として「中国人の留学生のシェアハウス」が増えていることをとりあげるらしいが、なんで日本人向けの低所得者向け住宅にしないのか。

 池田なんとかという、神戸大学の公的住宅専門家の話では、ちゃんと人の住める住宅を政府の責任で、2万円で供給すれば事態は劇的に変わると言う。

 2万円だったら、給料10万円程度でも多分やっていける。

 今は生活保護を受ける場合、最低家賃が5万7千円くらいなので、都内の低所得者向けアパートも、2万円で充分な程度の部屋なのに、5万7千円で貸しているのだそうだ。

 話が飛ぶが、ウィリアム王子にキョージという赤ん坊ができて、ワイドショーでいろいろやっているが、誰もが思うことは、「それにひきかえ、日本の皇室の行く先は不安だらけだなあ…」だろうが、誰もそれに触れない。

 ちょっと前までは、女系天皇是か非かを話していたはずだが、それはおくびにも出さなくなった。

 要するに日本はみんな仲間で、公的な生活が存在しないということが問題なんだが、一番手っ取り早い方法としては、沖縄が独立して、沖縄人を外人として、でも日本語で話し合うという経験が、「公的経験」がどういうものかを知らしめてくれるのではないかと思う。

 書き忘れてた。

 今日は朝鮮戦争終結60周年だそうだが、たしか福田恆存だったと思うが、朝鮮戦争が勃発して、アメリカ軍が半島の南端まで追いつめられたときでも、日本人がいっこうに危機感をもっていなかったことを「異常に思った」と書いている。

 結局日本人は、最後まで、沖縄を除き、戦争を実感しなかったのだ。

 だから、対岸まで戦火が迫っていたのに、誰も、対岸の火事でしかなかった。

 特攻隊の創始者、大西中将が、自分が特攻隊を組織した目的について、これくらいしないと日本人は現実に目を向けないと言い、最後に、特攻隊でも目が覚めないなら、本土決戦しかないとラジオで演説をした。

 まあ、実際に聞いたわけではないし、聞いた人も、最後は「意味不明」の絶叫で終わってしまったらしいのだが、結局、戦争も自然災害と同じで、そこに主体的経験の意識がなく、したがって、「大東亜戦争は、アジアにいい影響を与えた点もある」と能天気なことを今頃になって言い出す。

 「主体的」なんて、今時はやらない言葉だけれど、戦争を経験したことのない人が「戦争の経験」を自分の問題として意識することが大事なんだろうと思う。

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