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東日本大震災

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 新年度が始まり、2週間になります。大震災から1ヶ月以上経ちました。全国の学校で、被災地支援の取り組みが行われているのではないでしょうか。
 震災直後から街頭に多くの若者が立ち、義援金を訴えました。全くの自主的な動きでした。学校には、児童会、生徒会があります。全国の児童会、生徒会で取り組みが行われているのではないでしょうか。
 そして、その多くが子どもたちの自発的な動きから始まっているのではないでしょうか。生徒会活動が衰退し、大人の言うことを聞く(従う)か聞かないかという次元に日本の子どもたちはさせられてしまっていました。
 自分たちで考え、行動するという民主主義の基本的体験を今、日本の子どもたちはし始めているのかもしれません。その観点から、全国の学校の児童会、生徒会の支援活動に注目する必要があるように思います。

 大震災でたくさんの人が亡くなって、その中には私と同じ歳の子もいて、と考えると現実だと思えない。今でも普通の生活を送っているのに、それすらできない。今、自分が生きていて、学校に通っていることがすごく幸せなことだと思う。これから辛い時もあると思うけれど、亡くなった方の分まで強く生きていきたいと思う。

 約1ヶ月前の東北の大震災。あの震災がなければ、人の命の大きさなど深くは考えなかっただろう。震災で亡くなった人は数えきれないほどいる。放射能が漏れているから、5年後くらいに亡くなる人がもっと増えるかもしれない。そう考えると恐ろしい。
 今、私たちができることは亡くなった人たちの分まで「生きる」ことだと私は思う。私は死ぬまであの恐ろしい震災のことは忘れない。忘れてはいけない。

 東日本大震災のことを子どもたちにどう語るのか。話し合うのか。難しい課題ですが、やはりしなければならないことです。子どもたちは受け止め、考えているのですから。

 『世界』5月号が、「東日本大震災・原発災害 特別編集 生きよう!」を組んでいます。大江健三郎の「私らは犠牲者に見つめられている」(ル・モンド紙インタビュー)における「いま現在きわだっている側面は、破局に面している、危機的に行きづまりにいたっている、その「あいまいな日本」の逃れがたさ」という指摘等、読む必要のあるものがたくさん載っています。
 そして、石橋克彦神戸大学名誉教授(『大地動乱の時代』岩波新書の著者)の次の指摘は、教育関係者は真摯に受け止め、考えるべきものだと思います。
 「現代日本における原子力は、国策として莫大な人と金と組織が注ぎ込まれ、大多数の国民にとって絶対的な善である点において、敗戦前の帝国軍隊に似ている。その状況で、柏崎刈羽原発の地震被災は、大自然から発せられたポツダム宣言にも擬せられる。これを無視すれば、ヒロシマ・ナガサキに次ぐ第三の大量被曝である原発震災が近づくかもしれない。いっぽう、電力会社・政府・御用学者が大自然を客観的・真摯に見ようともせず、無批判に「大本営発表」を報道し、芸能人が宣伝に動員され、国民のほとんどが原発は必要で安全と信じている現状は、アジア太平洋戦争中の狂気の日本に酷似している。(中略)早急に行うべきことは、前述の安全規制の欠陥を抜本的に改めたうえで既存原発の原発震災リスクを総点検し、リスクが高い順に段階的に閉鎖・縮小する実際的プログラムを考えることである。」
 これは、石橋氏の2008年11月の科学技術社会論学会の講演原稿の一部だそうです。
 昨年12月に出された、河田惠昭『津波災害』(岩波新書)では、今回の津波災害の事態を見事に予測し、警鐘を鳴らしていました。
 それなのに「想定外」という言葉を使い、言い逃れをする。そして、大局的観点からエネルギー政策を再検討するそぶりも全く見えてきません。
 ここに、日本のエリートの「学力」のお粗末さ(絶望的無教養)が顕わになっているのではないでしょうか。
 「学力向上」と言って、このような無教養なエリートをつくり、社会を壊滅的状態にすることが教育の役割なのでしょうか。
 ある被災地では、学力低下を防ぐために、プリント課題を出すように、避難所になっている学校に教育委員会から文書が届いたそうです。惨事を繰り返すような「学力」をまだ育てようと頑張り続けよう=強制しようとし続ける教育行政の無教養さもあきれて、また、怒らずにはいられません。
 加藤周一氏が健在だったら、今の事態をなんといったでしょうか。日本人の「学力」観を根本から変える契機にしなければならないと言ったのではないでしょうか。
 現在の日本の教師の役割は、そこにこそあるのではないでしょうか。もう「学力向上」という呪文を放棄すべきです。

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