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子ども・若者に<未来に対する権利>と<モラトリアムの時間>を!

若者・子ども論

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 昨日、一昨日のNHK教育テレビ「ハートネットTV」は、新型うつがテーマでした。尾木直樹法政大学教授も出演し、コメントしていました。
 そこで話されていたのは、新型うつは、母子一体の子育てと、学校での新学力観・観点別評価によって、「良い子」で振る舞うことを生き方としてしまった若者たちが、社会(企業・集団)の現実に対応できずに不調をきたし、企業や集団を非難し、それ以外のところで「楽しい」生活を送っているという状況のことなのではないかということでした。
 うつ病の診断基準が変わった(新型うつの登場などで大きく拡大された)ことに対して批判する精神医学者もいますが、尾木氏のようなとらえ方をするなら、新型うつは、心理学的な問題ではなく、教育・発達上の課題としてとらえられるべきだということになります。
 精神医学・臨床心理学以外の観点からの新型うつ検討、重要なことだと番組を観ていて感じました。
 

 シンガーソングライターYUIを扱った番組を授業の中で観ました。
 「Tokyo」という彼女の歌は、高校を中退し、歌手デビューのために東京へ向かう彼女の<不安>と<希望>に揺れ動く思いが書かれ、進路の決断で揺れ動く高校3年生たちには共感的に受け取られていました。
 しかし、一部には「成功した人の話ではないか」という声も出されます。それも真実です。YUI、石川遼・・・、成功者の陰にはその数千倍の敗者がいるのが現実でもあります。その思いも紹介しながら、若者として、この社会・時代をどう生きていくか考えてもらいます。
 青年期の授業も「私の人生物語」を書いてもらい、とりあえず終了し、授業は「哲学」分野へと入っていきます。

 授業のはじめに「マイ・メッセージ」ということで生徒たちが書いた「最近、考えていること、言いたいこと」を紹介しています。
 そこには、自分の本心を言えずにいる辛さ、不安や不満を自分の中で切り替えて、毎日を「楽しく」なんとか過ごせていること、誰にも見守ってくれる人がいること、良さがあることなど、率直な思いが綴られています。
 なかには重たいプライベートなことを書いてくる生徒も何人もいます。その「メッセージ」は私が受け止め、直に話す機会をつくれることを待つことになります。
 「自分と同じだ」「そうなんだ」・・・、まっすぐにこちらを見て、聴き入る生徒が何人もいる中で授業が始まっていきます。

浸透する新自由主義

 一昨日・昨日と、経済学習の導入ということで経済のあり方について生徒たちに書いてもらいました。
 結果は、競争・自己責任の新自由主義(「新自由主義」とは明記していませんが)と、平等・互助の福祉国家の比率が、2対3、あるいは1対3と以前よりもさらに近づいていました。
 「能力」や「努力」の結果が反映されなければ、「怠ける」者が出てくるというのが理由の第一となっていました。
 授業では両論併記で意見を紹介し、これから経済学習に入っていきます。

 『教育』の特集担当の時には、適応主義の日本型キャリア教育批判を意識して、担当にあたっていますが、『現代思想』でも、キャリア教育を正面から批判する論文が掲載されました。
 乾彰夫首都大教授の論文、児美川法政大教授インタビューです。
 就活はまさに最悪の適応主義の動きだといえると思いますが、それに対応した日本型キャリア教育の浸透も深刻な状況になりつつあります。
 『教育』3月号、『現代思想』4月号、ぜひお読みください。


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