小林泰三『方丈記的ブログ』

デジタル復元で、美術はもっとたのしく身近になる

屏風の当たり前だけど知らなかった機能

ずっと屏風の話ですみません。
ちょっと発見したのでお話したいのです。
それが例え室内を見せることになろうとも・・・(;^_^A

今、メンテナンスのために大きな屏風をダイニングに立てています。
けっこうな迫力です。
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ちょうど図のような感じで置いています。
玄関から入ると屏風が目に入り、右手奥の畳敷きの部屋へ視線が行くようになっています。
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実は屏風の後ろにキッチンがあります。
屏風がなかったときは、ドアを開けると、どどっとキッチンの生活感が目に飛び込んでくる感じでした。
それがどうも気になっていたので、屏風を置いたときに隠れてラッキーと思ったのでした。

玄関を上がって奥に進むと、こんな感じです。うしろに換気扇のフードが見えます。
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これではキッチンが使えないではないか、と思われるかもしれませんが、今回気が付いたのが屏風のすぐれた機能。
屏風の右端を開くと、ちょうどドアのように開いて、すんなりとキッチンへと入れるのです。
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図にすると、こんな風になります。
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つまり、単なる間仕切りとしか思っていなかった屏風には、その空間を二つに区切る機能だけでなく、その二つの空間をつなぐドアの機能もついていた、ことが分かったのです。
そのドアは、左の部屋へのドアも兼ねています。
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再び閉めるとこうなります。
この目線の隠れ方も、実は奥の部屋から見るといい具合です。
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私はこのド派手な感じが好きなので、気に入ってそのまま飾っていますが、もし屏風がもっとシンプルなデザインであれば、現代のマンションで、現代の人々がこのくらい大きな屏風を飾っても、充分機能を果たすんだなぁ、と改めてその機能の素晴らしさに感じ入ったのでした。
もし、必要なければ畳んで、端に寄せられます。厚さは10cmくらいです。

いつもは鑑賞の対象としてべたべた触って面白い目線を探っていますが、その前に道具としてべたべた触ることも大切なのが、やってみて初めて分かりました。でも、これって考えてみれば当たり前のことです。
これこそが、日本美術と言われてしまっている作品たちの本当の姿なのです。

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