小林泰三『方丈記的ブログ』

デジタル復元で、美術はもっとたのしく身近になる

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構造を超える主張

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「奇想の系譜」展を見てきました。
大人気の伊藤若冲をはじめ、岩佐又兵衛、白隠、曾我蕭白、長澤蘆雪など、メインストリームではないけど、素晴らしい彩りを放つ貴重な才能の数々、日本美術が好きな人にはたまらないラインナップです。
やはりこの流れを「奇想」としてまとめ、いっせいに光を当てた辻先生の眼、恐るべしです。

以下は、モニターテストまで開催した「賞道のこころ」(上級編)でお話してきたことの延長上で思うところがあり、突然「構造」という言葉など使ってしまいますが、自分のメモでもありますので、どうぞおゆるし下さい。

私として一番面白かったのは、構造の中でこれらの絵画を見た場合(展示されているので、頭で想像するわけですが)、従来通り空間の中で活かされる形はとりつつも、独立した絵画としての主張も強く、ひとつの調度品と言うよりか、もっと主役に近くなって、空間全体を司っている印象を受けました。

そう思ったきっかけは、大きな軸の曽我蕭白の獅子図です。もともとは壁に貼ってあったようです。
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それぞれの作品は、やはり元にある環境で鑑賞するべきです。この作品も壁に貼って、空間で見る方が絶対面白い。
でもあまりにも個性が強いので、独立した絵画として、現代的な鑑賞にも耐えうる、いやむしろ、現代人はそのような鑑賞の方がしっくりきます。

通常お勧めする賞道の鑑賞とは違うのですが、そのような鑑賞法でも楽しい。人気なのも頷けます。

ただ、こちらからはたらきかける大切なプロセスを省略してしまい勝ちなので、日本美術らしさという点では、やっぱり私にはちょっと物足りない。というか西洋絵画のように見ている自分に気づき、「おっと、いかん、いかん」という感じになっておりました。

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