バイクのカタログハンター日記

バイクのカタログハンターと禁断の物欲世界。紙の猟人日記」101夜

DUCATIカタログ

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ドカのスポーツクラシックが好きだとある日自覚した。
オリジナルに似た、それでいてもうちょっと過激なスタイルで出てきた、つい最近まで新車だったこいつ。
周囲には21世紀ドカには何の関心もないっていうドゥカティストが多いので、自分でも気づかなかった。厳密にいえば自分の好きなのはスポーツクラシックではなくてMHRレプリカのレプリカMH900e。2002。

こいつはMVの125をいじってもらっていたバイク屋さんに置いてあった。
何年かぶりにこれを見たとたん、ああ自分はこれが好きだったんだなとすぐ理解した。

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スポーツクラシックシリーズがいつまで売られていたかは僕は知らない。wikiにも書かれていない。
カタログは3冊だけ持っている。しかし全部で何冊あったかも分からない。そんなものすぐに解決する。探すのはコレクターの楽しみってもんです。

ジッタ/クロッパモデル750Sの現代版のスポーツ1000、イモラレプリカ750SSを現代版にしたポールスマート1000、ドカ山/ふーさんモデル750GTの現代版GT1000。その後2007カタログではGT1000、スポーツ1000、カウル付きのスポーツ1000Sのバリエーションとなっている。
これがそのカタログ。

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ある時自分はカレーが好きなんだと自覚した。
出汁入りカレーも横須賀カレーもマッサマンカレーも南インドマサラもフィッシュヘッドカレーも好きだ。
カレーが好きというのはオートバイが好きという以上の、広義すぎる意味を持つ。CR110もビンセントもハヤブサもシルバービジョンもTMAXも好きというのと同じくらい。
しかし僕はスパイスを熱く語るタイプではない。
スポーツクラシックのカタログは熱くて厚い。写真集みたいだ。カレーの事を考えながらペラペラめくるのにちょうどいい。

新色を加えた2007年のカタログがこれだ。

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僕は世界一変なカレーライスを食べた事がある。一昨年、ミラノで。
ミラノ駅より空港行のバス停近くの「一見」日本料理レストランに見える店でした。内装もインテリアも日本そのものだけど、そこが偽日本レストランってことは最初から気づいていた。
香港で食べたカレーライス、レンゲと箸で食べる美味なる伽哩牛飯。あのカレーが好きだったからと思って頼んで出てきたのがこれだった。
こいつはいったいなんだ?

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しかし今じっとこの画像を見てるうち、いやそんなに不味かったか。そんな気がして、自分の記憶にも自信がなくなった。
徐々に思い出した。不味かったのではない。想定外のものが出て来たので慌てたのだ。おそらくこれはカレーも伽哩も知らない大陸のシェフが想像で作ったメニューだったに違いない。

下はスポーツクラシックの最初に手に入れた四角いカタログ。
ついちょっと前気がついた。ここにMHRがなかった。
MH900eはスポーツクラシックシリーズだと信じこんでいたので。
そりゃあいつもの事です。手に入れて安心して、ろくに中も見てなかったわけです。
3冊ともこんなに写真が多いカタログだと気づかなかった。
ポールスマートのフレーム色が違います。こっちは750SSのプロトタイプの色です。で合ってますよね。

写真が多くて、えらく長くなっちまいました。

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DUCATI 1972 DUCATI 1975

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DUCATIの1972年
こりゃなんだ!!って飛びついた750Sチラシがこれ。ドイツ語だから分からないが1972年8月1日ってことかな。この通りの住所はいま中華料理屋さんになってるみたいだ。
黒らしい塗装に前半分下にラインのアクセントスポークホイールに見た事も無い微妙なカーブドマフラー。クランクケースもベベルギアケースも黒らしい。
いろいろ想像を巡らしたが、調べると正体はなんて事の無い1971年の750S「プロトタイプ」だった。塗色は黒に黄色の市販車750Sの反転色モデル。
裏面には250のマーク3やシルバーショットガン、ドカGTが映っている。

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DUCATI の1975年
下のこれらはフランスのおそらくダイレクトメールとして使われた三つ折りカタログでございます。
新時代を示すジウジアーロのスクエアケース860GTと旧ラウンドケースのクロッパ/ジッタモデル、黄色い750スポーツが同居しています。

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デスモスポーツに450ccがなぜ無いかとかも気になるところです。そのデスモの写真はファクトリー写真ではなく印刷物から取ったらしく、網点でモアレが出てしまっています。
このモデルのタイプも分かりません。シートカウルの形こそ最終型のものですが、果たして黄色のカラーリングだったのか。この年たしかシングルのエンジンはすでに終了しているはずで、在庫整理みたいなものでしょうか。
下は750S/860GTの別バージョン。値段付きです。

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裏面の350ツインが2シーターで見慣れたSタイプではなくジウジアーロ風。
片面印刷の125cc のエンデューロモデルがドカの時代的興味をそそります。

1975年といえば1フラン69円くらいだったという記録があります。
円に換算すると750Sが90万1140円、ちなみに1974年のZ2国内販売が44万8000円でした。Z2やZ1が海外でいったいいくらで販売されていたか知りたいと思って調べたのですが、向こうの雑誌には値段が載っていません。

ドカが生まれた街

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何気なくイモラの古本屋さんに潜んでいたのがこれ。即逮捕。
20年以上探していた「お尋ね者」じゃないですかい。よく見る900(下)と違ってこいつは750。カウルが銀色。
違うカタログ?本当に自分は持ってなかったっけともちろん疑いました。

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(裏面)
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ドカの初期SSのカタログはなかなか見つかりません。
スクエアケースでもイモラ風の立体タンクのついた750/900SSはまずもって入手不可。残念ながら2冊とも僕は持っていないので下の画像は借り物です。

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どうもこういう写真を見ると、同じ車両のカウルとサイドカバーを取り替えて撮影したのではないかと真っ先に疑います。
2枚ともずーっと探しているのですが、今後見つかるかどうか分からない。おそらく当分は無理でしょう。
なんとなくそんな気がします。

もっと珍しい幻の750SSカタログ(チラシ)といったらこれ。
まず見る事は無いでしょう。もちろん僕も持っていません。以前このカタログについて「神の領域」と書いた事がありました。

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先週、ラウンドガレージさんのミーティングで沢山のドカSSを見た。
サイドカバーに900ssと書かれたなぜかラウンドケース、おまけにセル付きというマシンを見て混乱してしまった。あれは「有り」ですね。

話は変わります。先月ドカの街ボローニャで4日程過ごしていました。
イモラでのバイクイベントには行きました。がDUCATIの本拠地だというのに工場見学もせず、貴重な時間を無駄に過ごしておりました。

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最後の日、街はずれで「Ducatiカフェ/food factory」を見つけましたが、開いてない。仕方ないので18時オープンの別のパブでビールを飲みました。ビールがとても安くてヒューガルデンでもリッターあたり6ユーロ。
そこは地元のサッカーチームの試合中継を流しているスポーツバーでした。
ボローニャが一点取り戻したとたん「よっしゃっ!」って店内が騒然となったが、その後1点取り返され静かになった。
帰り道、仲良くなったエジプト人の作るファラフェルサンドを食べましたが、それがおそらく生涯で一番不味いファラフェルでした。

ボローニャ最後の夜はこれで終わり。
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スーパースポーツ70年代〜90年代
両観音の見開きを開けたら時代の異なる2台のバイクの対比だった。
ベベル好きは周囲にいっぱいいるから昔のドカを見るチャンスは多い。
一方近所にドカ屋さんがあるので、信号待ちの最新パニガーレが「ヴォン…シャカシャカ…シャカシャカ…」とメカ音を出しているのをよく見る。
しかしなぜかドカのロゴが明朝になったカジバ時代のバイクを見ることはほとんどない。

昔はどーでもいい、と思っていたカジバ時代のドカですが、時間が経つとカタログも実車も気になってくるのです。上の写真ではカウル前面から見たカタチがかなりフラットで、横から見る曲線美とはややギャップがあります。
こっちが表紙です。

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つい最近のバイクだと思っていたのに、過ぎ去った年月を感じさせてくれるのはこのカタログの傷みかた。折りジワとかを見ると、カタログの持ち主は何度も何度も読み返したのでしょう。
900ccか750か600か……。

僕は買いたいバイクが自分でも分からなかった頃に限定解除したのでDB-1が欲しいけど高ぇし、乗るならこのカジバ750ssか、グッチの中古とおぼろげに思っていました。

だからこの時代のドカは懐かしいです。


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ドカのカタログを整理していました
オールドドカ、F1などの明朝の象さんロゴドカもカタログはある程度はあるのですが、数からいくと2000年以降モデルが多い。
パニガーレもムルティストラーダもましてやディアブロも興味が薄いものですからこれらを見て楽しむことはなかった。
ですがですがですよ、あらためてみてるとカタログの造り、これが非常に良いのです。
写真も加工もグラフィックも、思いきった気合いの入った処理。
最近はイタリアモノになんとなく食傷気味の僕ですが、このカタログを見る限りこの国のバイクとバイク関連産業にはまだまだ力がみなぎっているのを感じます。※ここでとりあげてるカタログはどれもそんなに新しくないです。

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マイケルムーアってデブ監督が作ったドキュメント映画「世界侵略のススメ」ではボローニャのDUCATIの工場がとりあげられている。
こりゃあ、なんちゅう美しい理想的な労働環境なのだ。
好き嫌いは別としてドカの3次元マスプロダクツ商品そのものの香りがここから生み出されているわけだ。
おっとドカ様を「マスプロダクツ」と言っちゃあまずいか。

「苦い米」「自転車泥棒」の、フェリーニやパゾリーニが描いた「道」や「××」(アッカトーレ)の貧しいイタリアはここには微塵もない。
この国は100年に一人という天才映画監督を10人以上根こそぎ収穫してしまったから、もう心をうつカンツォーネも映画音楽も花咲かなくなってしまった。
芸術的な映画はまったく過去の話。
いまやイタリア映画は「何たらかんたらアルデンテ」とか「幸せの何たらかんたら」とか陳腐なタイトルのコメディが全盛。

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しかしイタリアにはとびっきり美味いコーヒーがある。
僕は「お前にこの味が分かるかよ」という挑戦的な眼をしたローマのバール兄ちゃんが出したドロッとした半液状みたいなエスプレッソが忘れられない。
その後名人が淹れたジャパニーズコーヒーのもの凄く美味いのも何回か味わったが、あれを越えるものはなかったとキッパリ。

昔、オーバーブッキングのせいで乗り込めた日航ビジネスクラスで品のいいおばあさま集団と一緒になった。
私ゃ一人旅で何週間も日本語を話していなかったせいか、その時はおばあさん達の話し相手を紳士的に勤め上げたものです。
その時隣の席の感じのいい老婦人が言った、
「楽しかったけど、イタリアはコーヒーが不味くて……」
「はあ?」
ロースト豆がどうも口に合わなかったらしい。
いや、そっかー。そういうことも当然あるのだろう。
でも、でもですミラノのそこら中のバールが中国人経営になっても僕はまだイタリアを捨てきらないのだ。


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