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みなさん、こんにちは。 ご訪問いただきありがとうございます。 今回は続発性無月経の診断と治療です。 ◇ ◇ ◇ ■続発性無月経の診断 原発性無月経の診断と同じで系統立った診断を行う必要があります。 1.問診 診断のスタートはやはり問診となります。 年齢、これまでの月経歴、妊娠や分娩歴、現時点での妊娠の可能性、既往歴、手術歴、他科疾患や内服薬の有無などが特に重要です。 向精神薬で無月経となることもありますからね。 また生活や習慣、環境の急激な変化によるストレスの有無や体重の増減の程度なども確認します。 急激な体重減少も一時的な無月経を引き起こします。 2.診察 身長、体重、多毛の有無、乳汁分泌の有無、甲状腺腫大の有無などの全身の診察も重要です。 多毛からアンドロゲンの過剰分泌が予想されることもあります。 当然、産婦人科的な内診や経膣超音波検査などで子宮や卵巣の大きさや腫瘤の有無をチェックします。 3.内分泌学的検査 血中ホルモンの測定などが含まれます。 LH、FSH、プロラクチン、エストロゲン、プロゲステロンをはじめとして甲状腺ホルモン、男性ホルモンなどをチェックします。 同時にP-testやEP-testで第1度無月経、第2度無月経、子宮性無月経の鑑別を行います。 診断のためにホルモン負荷試験というものが行われることもあります。 4.その他の画像診断 高プロラクチン血症があり下垂体腫瘍などが疑われるときはMRIなどの画像診断も行われます。 ■続発性無月経の治療 続発性無月経の診断に当たってはかならず妊娠の除外を行っておく必要があります。 自分ではちゃんと避妊をしていたつもりでも、妊娠している方を私たちの日常診療ではよくよく見かけます。 無月経で初診された方には、いきなりホルモン剤治療を行うのではなく、近い時期に性交渉があった場合はまず妊娠反応を行います。 その後基礎体温の測定を行い、必要があれば2週間後に再度妊娠反応を行います。 しつこいくらい、妊娠でないかどうかを確認しています。 妊娠であれば対応が全く違ってきますので・・・。 高プロラクチン血症があれば、それに対した治療がまず行われます。 プロラクチン値が正常化すると排卵、月経が再開することがあるからです。 超音波検査などで多嚢胞性卵巣症候群の診断であればそれに準じた治療となります。 第1度無月経は内因性のエストロゲンが分泌されているので、クロミッドが比較的よく効きます。 ただし、18歳以下の若年者もしくは挙児希望がない場合は理論的にはホルムストローム療法が行われますが、若年者の場合は卵巣機能がまだ発達段階であることも多いためカウフマン療法も選択されます。 カウフマン療法やホルムストローム療法を3〜6ヶ月続けて、十分にホルモンの補充を行います。 その後内服をいったん中止しリバウンド現象を利用して、自然排卵を期待します。 ホルモンを補充し、定期的な月経周期の確立が目的であればカウフマン療法で十分なんです。 しかし、18歳以上の場合、もしくは挙児希望が強い場合はクロミッドによる積極的な排卵誘発になります。 処方例: クロミッド(50mg)一回一錠、一日一回食後に内服 月経周期5日目から5日間 これで排卵が起きないときは倍量まで増量します。 無月経期間が半年から1年以上になると、クロミッドやエストロゲン、プロゲステロン製剤でなかなか効かないときもあります。 反応性が低下しているために、最初は排卵や出血が見られなくても数ヶ月は続けてみる必要があります。 だんだんと薬剤に反応してくることもよくあります。 クロミッドを半年間ほど使用しても排卵せず、挙児希望があるときはさらに強力な排卵誘発剤であるhMG-hCG療法を行います。 第2度無月経に対してはカウフマン療法を3〜6ヶ月行います。 治療後に自然排卵がなくても、第1度無月経となっている場合もあります。 第2度無月経から第1度無月経に移行した後は、ホルムストローム療法やクロミッドによる治療を選択することもあります。 カウフマン療法を行ってもなかなか排卵周期がもどってこない難治性無月経も存在します。 挙児希望がなければ2〜3ヶ月に一回の消退出血だけをおこしつつ経過を観察します。 これは長期間無月経の状態をさけるためですね。 ◇ ◇ ◇ 続発性無月経の治療は患者さんの背景や挙児希望の有無によって変わってくるので主治医との十分な話し合いが必要となりますね。
今回はこの辺で。 |
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