産婦人科の基礎知識

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不妊症の治療

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こんにちは。ご訪問ありがとうございます。
前回からのつづきで、poor responderについてです。

具体的なFSHの数値
poor responderを想定するとき、どのくらいの数値を採用するかで判断が変わってきます。
一般的には、day3ので血中FSHの数値が8mIU/ml以上であれば、卵巣の予備能力が低下していると考えられており、成熟卵胞の数も減ってきます。
妊娠する可能性が全くないとはいえませんが、統計的にFSHの基礎値が25mIU/mlを越えると妊娠の可能性が非常に低くなるともいわれています。

卵巣の大きさ
閉経した方をみると卵巣は萎縮して小さくなっています。
卵巣の機能と卵巣の大きさは比例する場合もあります。
年齢が比較的若くても、超音波検査で卵巣自体の大きさ(体積)がおもったよりも小さい方もいらっしゃいます。
具体的な体積を測定するのは難しいのですが、超音波検査で多方向から卵巣を測定し基準よりも小さいとFSHの基礎値も低いというデータもあります。

卵巣を手術で片方切除した場合や一部切除した場合は卵巣の体積が減少しますが、その場合でもFSHの基礎値が正常であれば卵巣の反応もよいとされています。
卵巣の体積イコール卵巣機能とはいえませんが、参考にはなると思います。


poor responderへの対応
加齢による卵巣機能低下は、その対応は難しくなってきます。
以前ブログでも書きましたが、加齢による卵の質や胚の質を直接的にupさせることが困難だからです。
いろいろな方法が試されていますが、これだ!という方法はなかなかないのが現状です。

単純に、使用するhMG製剤の投与量を増やすという方法がまず考えられます。
通常では一回150単位くらい投与されますが、300単位、450単位まで増加することで妊娠率が向上したとい報告もあります。

しかし、この方法も否定的な意見もあります。
大量投与することで逆に卵の質を低下させる可能性があるとか、通常量で反応しない場合は増加させても効果はないとかいわれています。

卵胞発育には成長ホルモンも関与しているといわれています。
成長ホルモンを併用することでhMGの投与量を少なくできたという報告もありますが、poor responderに対してはっきりとした効果はまだ分かっていません。

Gn-RHアゴニスト(スプレキュアなど)のshort plotocolはpoor responderにはよいといわれています。
longやshort plotocol以外にもGn-RHアゴニスト(スプレキュアなど)の投与方法を工夫したものも試みられています。
また、つい先日、日本でも発売されたGn-RHアンタゴニスト(セトロタイド)を使用する方法も良い効果があると考えられており、今後の報告が期待されます。

   ◇  ◇  ◇

大量のhMGで反応が思わしくない場合、その対応は難しいところがあるのは事実です。
ただ、新しい薬剤や投与方法もいろいろと研究されていますので、今後のさらなる研究や報告に期待したいところです。
今回はこの辺で。
こんにちは。ご訪問ありがとうございます(^_^)。

今回は不妊症関連です。
poor responderと卵巣機能に関するお話です。

poor responderとは
IVF-ETの排卵誘発や排卵障害の方にhMG製剤などのゴナドトロピンなどによる刺激を行いますが、その刺激に対する反応が不良(卵胞の発育不良)な方をpoor responderもしくはlow responderといい、卵巣反応不良例と訳されます。

poor responderの定義は決まっていませんが、hCG投与時の成熟卵胞数が3個以下とか血中エストラジオールの値が500pg/ml以下などから判断されることが多いです。

卵巣機能について
poor responderの場合は卵巣機能が低下していることを示しています。
卵巣機能が低下する際のホルモンの値はどのように変化するのでしょうか?

卵巣機能が低下してくると下垂体からのFSHというホルモンの分泌が増加します。(negative feedback)
「卵巣からのホルモンが減少しているぞ」と判断して、下垂体はFSHの分泌量を増加させて、卵巣からのホルモンの分泌を増加させようとするわけですね。
これで卵巣からエストラジオールなどの分泌が増えてくればよいのですが、機能が低下した卵巣はそれでも反応しなくなります。

女性のホルモンの数値は月経周期でダイナミックに変化しますが、月経が始まって数日はこのホルモンの数値がもっとも安定しています。
月経開始3日目(day3)あたりのホルモン値は基礎レベルのホルモン値として、卵巣機能の状態をあわらすことになります。

卵巣機能が低下し始めるのは一般的に30代なかばころからといわれていますが、ホルモン値の最初の変化として重要なのがFSHの値とされています。
月経が順調に発来して、排卵していく方でもhMGの刺激に反応しないことも多いんです。
その場合はFSHの基礎値が上昇していることが珍しくありません。

このFSHの上昇は卵巣機能の低下の始まりを意味するといわれています。
軽度のFSHの上昇では月経周期を不規則にするほどの影響力はありません。
そのため、卵巣機能低下が始まっていることが自覚されないことも多いんです。

FSHとARTの成績
同じ年齢であっても卵巣機能、hMG製剤などによる卵巣の反応は個人差が非常に大きいです。
FSHの基礎値が上昇した方の妊娠率は低くなる傾向があるとされています。
採卵の数が少ないため良好胚が得られる確率が低下します。
その結果、移植できる胚の数も減少し、凍結保存する胚の数も減少します。
poor responderの方は卵の質や胚の質が低下していることも多く、結果として妊娠率も低下するといわれています。


今回はこの辺で。
次回に続きます。

「AIH」

こんにちは(^o^)。
ご訪問ありがとうございます。
さて、今回は一般不妊治療の「AIH」についてお話しします。

AIHとは?
人工授精(intrauterine insemination:IUI)とは妊娠を目的に人工的に精子を女性の生殖器内へ注入することです。注入する精子は一般的には配偶者のものなのでAIH:Artificial Insemination with Husband's semen=配偶者間人工授精と呼ばれます。
何らかの理由で配偶者の精子が使用できない場合は配偶者以外の精子を使用することになり、これはAID:Artificial Insemination with Donor's semen=非配偶者間人工授精と区別されています。
人における最初のAIHの成功例は約300年前になるそうです。

どんな利点があるの?
AIHは一般に子宮内に精子を注入しますが、この目的は卵子に到達する精子の数を少しでも増加させ妊娠率を向上させようというものです。精子を人工的に採取するので注入する前に精子の選別、洗浄、濃縮といったなんらかの処置を施すことと、卵子までの物理的な距離を縮めるという利点があります。
(精子の選別は男女生み分けに関連しますが・・・。このことはまた別の機会に。)
ただ、受精以後の過程は自然妊娠と何ら変わりはないので女性側に明らかな不妊原因がないということが前提となります。

どんな場合にAIHを選択するの?
精子や精液の量や質の異常、射精や性交障害、頚管粘液と精子の不適合、機能性不妊などのときにAIHが選択されます。

精子や精液の量や質の異常としての基準は施設により違いもありますが、例としては精子濃度が2000万個/ml未満の乏精子症、精子の運動率が50%未満の精子無力症、精液量が1ml未満の乏精液症などです。
この基準はあくまでも一例です。
射精や性交障害としては交通事故などによる脊髄の損傷、尿道の一部に穴が空いている尿道下裂、陰茎の変形やインポテンツなどがあります。
頚管粘液と精子の不適合はフーナーテストや抗精子抗体の有無により判定されます。いわゆる頸管因子による不妊症はAIHの良い適用となります。
明らかな不妊症の原因が発見できず、かつ一般的なタイミング治療等を行っても妊娠が成立しない場合(機能性不妊)もAIHが行われます。

ただし、両側卵管閉塞や感染症が存在する場合はAIHは施行されません。病原体などを子宮内から卵管、腹腔内へと広げてしまうかもしれないのです。クラミジアなどは治療を行っておく必要がありますね。

具体的な方法は?
流れとしては1.施行日の決定、2.精液の採取、3.精液の処理、4.精液の注入となります。
AIH実施前には一般不妊症検査はすませておく必要がありますね。卵管閉塞が発見されればAIHの適応から外れるからです。

一般不妊症治療の総論のブログでお話ししたようにAIHの際に自然排卵で行う場合と、排卵誘発剤を使用する場合とがあります。
AIHの実施日はタイミング療法と同じように経膣超音波による卵胞測定、LH測定、エストロゲン測定、基礎体温表などを使用し総合的に判断します。排卵日にAIH実施日をぴったり合わせることがとても重要なので排卵のきっかけを作り出す薬剤であるhCGを注射することがあります。hCGはタイミングあわせに使用するんですね。hCGを使用した場合は約36時間後に排卵しますので、それにあわせてAIHを行います。
自然排卵でも良いのですが、精子との出会いを少しでも増やすという目的では排卵が正常に行われていてもクロミッドやhMGなどで過排卵を起こす方がより効果があります(反面、多胎やOHSSのリスクはでてきますが・・・)。

AIH当日、男性はあらかじめ渡されていた容器に自宅、もしくは病院でマスターベーションで精子を採取します。自宅で採取する場合は2時間以内にAIHができるように採取します。射精後37度で20分くらいするととろっとした精液がサラサラと液状化します。顕微鏡で精液を観察し、精子の状態をチェックします。
また、注入する精子もそのままを使用する方法から濃縮や洗浄をしてから注入する方法があります。
そのまま注入する場合は感染の可能性があったり、注入後に子宮攣縮による疼痛が出現することがあります。精液を処理して使用する方が利点は多いかと思います。

精液の処理としてはパーコール法swim up法などがあります。前者はパーコール液というものに精液をいれて遠心分離器で遠心し、精子を洗浄、濃縮し使用します。後者は培養液などと精液を一緒に入れしばらく放置しておきます。元気の良い精子が泳いで培養液の方に集まってきますのでそれを回収して使用します。元気の良い精子が得られますが、精子の数がやや減少します。

精液の注入は一般的には子宮内に行われます。AIH専用のカテーテル(管)に精液がはいった注射器を接続して、先端を子宮内にいれ調整した精液を0.5mlほど、ゆっくり注入します。このとき注入する量が多すぎたり、早すぎたりすると痛みや嘔気と伴うことがあるので、十分に注意して行われます。無処理の精子を使用するときはこのような症状が起きやすいですね。授精後は30分くらい腰枕を入れて休んでいただきます。翌日や翌々日に排卵や副作用の有無をチェックします。場合によっては再度注入を行うこともあります。

副作用は?
注入の際に子宮の攣縮といって子宮が細かくけいれんすることや注入した精液が卵管を伝って腹腔内に漏れ出て腹膜刺激症状を起こすことがあります。これらはゆっくりと適量を注入することでかなり押さえることができますが、痛みの程度は個人差があります。一般的には授精後の安静で改善してきますが、場合により痛み止めを使用することがあります。
人工的な操作になりますので子宮内に感染を起こすことがあります。その予防として抗生剤の内服を処方されることが多いと思います。

AIHはどのくらい行えるのか?
10回目のAIHで妊娠成立という方もおられますが、珍しい方になります。一般的には4〜6回が目安といわれています。というのも回数が増えれば累積妊娠数が増えるわけではなく、頭打ちがきて妊娠率が増えてこないからです。時間的に余裕があれば良いのですが、余裕がない場合は漫然とAIHをつづけることは貴重な時間を損失する可能性があります。続けるにしても排卵誘発を併用するなどの変化をつけることも大切かと思います。AIHで妊娠成立とならない場合は希望によりARTへステップアップすることになります。

今回はこの辺で。
こんにちは。
ご訪問ありがとうございます。
また、前回の私のお願いに賛同いただきましてありがとうございました。
まだまだ、頑張りますのでどうぞよろしく!
 
   ◇   ◇   ◇

さて、今回は排卵誘発剤の使用の時に問題となる卵巣過剰刺激症候群(ovarian hyperstimulation sydrome:OHSS)についてです。

OHSSってどんなもの?
hMG製剤などで卵巣が過剰に刺激されることで出てくる様々な症状を総称してOHSSと言います。
卵巣の腫大血管透過性亢進による腹水の貯留が二大症状となります。
卵巣の腫大だけでは大問題にはなりませんが、大量の腹水がたまりため血管内の水分が減少し血液が濃縮された状態となります。これが問題となるわけです。
※卵巣の腫大;卵胞が多数発育して大きくなり卵巣全体が腫れあがること。
※血管透過性;血管は水分が血管の外に漏れないようにする仕組みがありますが、その仕組みが破綻すると血管内の水分が血管外に漏れ出てしまうことになります。この状態を血管の透過性が亢進したと表現します。


病態生理は?(どんな原因で、どんな風になるの?)
hMG製剤を大量に投与しても卵胞がうまく発育しない、つまり卵巣が反応しない患者さんもいます。このときはOHSSは発生しません。つまりhMG製剤そのものが原因なのではなく、卵胞が多数発育していろいろな物質が産生されて卵巣や卵巣近くの血管の透過性が増加するからではないかといわれています。原因物質の目星はついているようですが、完全に解明されたわけではないんです。体外受精周期の時は発生頻度が低下するともいわれています。これは採卵の時に卵胞液も大量に吸引し卵巣が縮小するためだともいわれています。


起きやすい人はいるの?
OHSSを発生しやすい条件をOHSSのリスク因子といいます。リスク因子が当てはまる人はOHSSになりやすいんだぞ、と考えておくことがOHSSの予防に重要なのです。
若年(35歳以下)、やせ型、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)あるいはPCOSに似た検査所見、OHSSの既往(以前OHSSになったことがある)などがあると発生が高くなります。血中エストラジオールの異常高値、発育卵胞数が20個以上、高用量のゴナドトロピン製剤使用なども重要となります。また、黄体機能不全に対するhCG追加投与や妊娠自体もOHSSのリスク因子となります。(妊娠は最終目的なのですが、リスク因子でもあるんです・・・)


症状は?
症状は軽症、中等症、重症、最重症などに分けられます。
卵巣が腫大することからはじまり、症状が悪化して最重症となると大量の腹水や血液濃縮がおこり死亡に至ることもあります。もちろん、全員が重症化するわけではありません。
患者さんの訴えとしては「おなかが張った感じがする、スカートやズボンが入らなくなった、尿の出が悪い、のどがやたら渇く、むくみがある、息切れがする、気持ちが悪い、下痢した、体重が一日で1kg以上増えた」などがあります。

軽症
卵巣の腫大は6センチ以下で腹部膨満感があるくらい。その他の検査では異常なし。
中等症
卵巣は6〜12センチくらいまで腫大。腹水が少量貯留。ヘマトクリット45%以下。
※ヘマトクリット;血液の濃度を表すもので40〜45%くらいが一般的。
重症
卵巣は12センチを超えて腫大。大量の腹水と胸水も出現。ヘマトクリット45%以上。低たんぱく血症。乏尿(1時間に30ml以下の尿量)。肝機能検査値異常。全身浮腫。
最重症
腹水は非常に多量で胸水も多い(呼吸困難)。ヘマトクリット55%以上。高度乏尿(一日尿量300ml以下)。急性腎不全や高度低たんぱく血症。血栓塞栓症。

また腫大した卵巣が血管のつながっている根本でねじれる卵巣の茎捻転が発生すると卵巣が壊死して正常な卵巣を摘出せざるを得なくなります。

予防はできるの?
予防をすることがまず重要になります。
リスク因子を十分に頭に入れて、発育卵胞が多すぎる場合はその周期は排卵誘発中止も検討する必要があります。また黄体機能不全に対する同時治療としてはhCG投与ではなく黄体ホルモン投与をすべきですね。hMGやhCGの投与法の変更も重要です。例としては、hCGを10000IU→5000IU筋注へ変更したり、血中E2をモニターしてOHSSの発症が予想されるときはhMG製剤などの追加投与を一時中止してE2が3000pg/ml程度までhCGを投与しない方法などがあります。  

管理や治療はどうするの?
症状に個人差があるので個別の対応が必要となります。
軽症に対しては外来通院管理が可能です。安静、数日毎の受診で超音波検査や血液検査、また腹部膨満感の増悪や尿量減少などの自覚症状のチェックなどを行います。血液濃縮に対して輸液を行うこともあります。腫大した卵巣の茎捻転を防ぐため過度の運動を避けることも大切ですが、血栓症の予防のために寝たっきりという過度の安静も問題となります。

中等症に対しては必要に応じて入院が必要となります。入院適応基準としては腹部膨満感が高度、悪心や嘔吐が高度、卵巣径が7センチ以上、腹水が上腹部に達する、ヘマトクリット45%以上などになります。入院したら安静にして、尿量、ヘマトクリット、白血球数、血清アルブミン、凝固系などの定期的な検査を行い血液濃縮などの程度を判断します。十分な尿量が保てるように輸液を行います。水分の取り込みが増えても尿量が増加しないときは利尿剤の使用や少量のドーパミンの使用も行われます。また不足したアルブミンの補充も必要となることがあります。

重症に対しては中等症例の治療をさらに強力に行い厳重管理を行います。腹水が溜まりすぎて呼吸困難等が出現したときは針を刺して腹水を抜きます。腹水中の大切なアルブミンを捨てるのは惜しいので、捨てずに専用の機器を使用して、腹水中のアルブミンを濃縮して血液に返す方法なども行われることがあります(腹水の再潅流法)。ヘマトクリットが上昇しすぎた場合は血栓や脳梗塞の危険が増すので血液を固まりにくくするヘパリンなどを投与します。重症な上に妊娠が成立するとさらに重症化するため場合によっては妊娠中絶を選択することもあります(もちろんまれなことです)。

   ◇   ◇   ◇

このように重症化すると非常にこわいOHSSは予防と早期発見が重要です。
先に書いたような自覚症状が現れたらなるべく早く主治医に連絡してくださいね。

今回はこの辺で。

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こんちには。
hMGの具体的な投与方法についての詳細です。

hMG投与方法は沢山の種類があります。
投与開始時期はday3〜day6くらいで同じですが、その後の投与方法が違ってきます。

用量固定法
毎日同じ量のhMG製剤と投与するものです。
day3〜day6からhMG製剤を75IU〜225IU/日を患者さんに合わせて用量を固定して連日筋肉注射(筋注)する方法です。主席卵胞が18mmに達した時点でhCG製剤を5000IU筋注して排卵を誘発します。この方法は簡便ですが、治療後半でもFSHが多く投与されるので多数の卵胞発育が起こり、OHSSや多胎妊娠の可能性が高くなるといわれています。

隔日投与法
一日おきにhMG製剤を投与するものです。用量は固定です。連日投与よりも多胎の発生が少なく、通院日数も少なくなりますが、投与量の調節が少し難しくなります。

漸減投与法(ぜんげん)
だんだんと投与量を少なくしてゆく方法です。自然周期のFSHの分泌をまねする方法です。
投与開始の最初の2日間を225IU/日、その後5日間を75IU/日連日投与し、反応性をみて卵胞径が18mmに達した時点でhCG製剤を5000IU筋注して排卵を誘発します。最初の投与が多くなり、過剰投与で多数の卵胞が発育しすぎる可能性もあります。

少量漸増投与法(ぜんぞう)
だんだんと投与量を多くしてゆく方法です。day3〜day6からhMG製剤を75IU/日で投与し、卵胞発育が見られない場合は7日ごとに37.5IU/日(注射半分の量)ずつ増量し卵胞径が18mmに達した時点でhCG製剤を5000IU筋注して排卵を誘発します。この方法は卵胞発育が開始する最低量のFSHを維持することで単一の卵胞発育を目的としている長期投与になるがOHSSや多胎の発生率が減ってもっとも安全性が高いともいわれています。

その他携帯ポンプを使用してできるだけ自然のFSH分泌をまねしようとする方法などいくつか種類があります。

先に書きましたが、排卵誘発剤に対する反応は個人差がありますからどの方法を選択するかは主治医の判断、腕の見せ所となります。

今回はこの辺で。

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