|
こんにちは。ご訪問ありがとうございます(^_^)。 夜間はすっかり寒くなってきましたね。 布団も厚手のものがほしくなり、夜の呼び出しで、半ズボンで自転車に乗るのが辛くなってきました。 皆さんも風邪には十分注意をしてください(^_^)。 今回も発生のことですが、図がなくてわかりにくいかと思います・・・。 この辺は「百聞は一見に如かず」ですからね。 専門用語も多く難しいところですが、頑張ってついてきてください(^_^)。 胎児発生の第2週(妊娠3週あたり) さて、今回は着床から一週間のお話です。 月経周期で言うと黄体期にあたります。 早い場合はこの週の終わりころ(妊娠4週直前)に妊娠反応がうっすらと陽性となることがありますね。 着床を始めた胚盤胞はこの1週間の間に着床が完了し、完全に子宮内膜の中に潜り込んでしまいます。 この1週間もダイナミックな動きがあります。 ここからは胚盤胞の外側の変化と内側の変化を分けて書いてみます。 まずは外側の変化です。 着床が進むと、胚盤胞の一番外側を形成している細胞(栄養膜細胞層)は、さらにその外側に栄養膜合胞体層を作り出します。 この栄養膜合胞体層は非常に浸食性が旺盛で子宮内膜層にぐいぐい入り込んでゆきます。 栄養膜合胞体層はタンパク質を分解する酵素を分泌し、周囲の細胞を分解すると言われています。 分解された子宮内膜細胞は栄養膜合胞体層に取り込まれ、ごく初期の胚盤胞の栄養源となります。 栄養膜合胞体層は多数の細胞が集まって融合したアメーバーの様なイメージです。 アメーバーが広がってゆくように子宮内膜に進入していきます。 栄養膜合胞体層は子宮内膜に潜り込むだけではなく、とても重要なホルモンを分泌します。 皆さんおなじみの、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(human chorionic gonadotropin;HCG)です。 HCGがどんどん分泌されるようになるとそれが、子宮内膜を通して母体の血液中に入り、卵巣の黄体を刺激してエストロゲンやプロゲステロンの分泌を促し、持続させます。 こうして月経の発来が起きずに妊娠が維持されてゆきます。 着床にいたらなかったり、着床してもすぐに子宮内膜から浮いてしまったりするとHCGが分泌されないので黄体を刺激できずにエストロゲンやプロゲステロンの分泌が急に減少して月経が発来します。 (ホルモンが消失することで月経が発来することを消退出血といいましたね) 栄養膜合胞層はものすごいスピードで増殖してゆきますのでHCGの量も指数関数的に増加してゆきます。 こうして、受精から12日目くらいには完全に子宮内膜層の中に潜り込んでしまいます。 一方、着床の場となる子宮内膜細胞にも変化が生じます。 着床すると子宮内膜が脱落膜反応という反応を起こします。 その反応で子宮内膜を形成している細胞が脱落膜細胞に変化します。 受精卵は母体からすると異物なので、普通の考えで行くと拒絶反応起きます。 しかし、実際には拒絶反応は起きません。 これは、脱落膜細胞が免疫学的に寛容な状態を作り出しているからだとも言われています。 (拒絶反応が抑制されている状態ですね) 発生の第2週の終わりには一次絨毛膜絨毛が発生してきます。 胚盤胞の外側を形成する栄養膜細胞層の細胞の一部がにょきにょきと突起を出してきます。 母体の子宮内の血管と密接に関係をもち、栄養や物質の交換を行うことになります。 胎盤の発生の始まりですね。 受精から14日目頃には着床が完了します。 前にも書きましたが、赤ちゃんが生まれるためには、赤ちゃんだけ発生すればよいのではありません。 赤ちゃんを守る膜であったり、羊水であったり、臍の緒、胎盤など周りの環境も一つの受精卵から作られます。 胚盤胞の外側の変化で初期の妊娠維持が行われ、その後は胎児へ栄養や酸素を送る胎盤の元になる部分が作られています。 植物の種に似てますね。 まずは種の中にある栄養分を使って発芽し、同時に根が生えてきます。 地面に根を下ろして、種の中の栄養を使い果たすと、根から栄養を吸収し大きくなってゆきます。 栄養膜合胞体層の細胞は、植物で言うと「根」の様な存在なんですね。 ◇ ◇ ◇ 次回は胚盤胞の内側の変化です。 円盤状の細胞の集まりが複雑に変化して赤ちゃんが発生します。 今回はこの辺で。
|
胎児の発生
[ リスト | 詳細 ]
全1ページ
[1]
|
こんにちは。 ご訪問ありがとうございます(^_^)。 受精卵からはじまる胎児の発育を研究する学問を発生学といいます。 今回からしばらく胎児の発生に関して書いてみます。 発生のことを知ると、妊娠中に飲んだ薬の影響や胎児の奇形の発生時期などの理解が深くなります。 ◇ ◇ ◇ 復習ですが、月経周期が28日とか30日で順調だと、妊娠週数(妊娠齢)は最終月経の開始した日から計算されます。 胎児の発生は受精から始まります。 排卵日を受精した日と想定するので、妊娠齢(妊娠週数)と胎齢(胎児の週数)は約2週間のずれがあります。 妊娠2週といっても胎児は存在していませんね。 発生学は受精してからの話なので、胎児発生の第1週というのは受精した日から1週間のことを指します。 ここは少し注意して読んでくださいね。 胎児発生の第1週(妊娠2週0日〜) この時期は排卵から一週間のお話。 受精は卵管内で行われます。 卵細胞に精子が接触すると卵細胞は第二減数分裂を完了して成熟卵細胞の核は女性前核と変化します。 精子は卵子に進入した後、精子の頭部はしっぽから切り離され大きくなって男性前核となります。 受精はこれらの前核同士が合体し、母方由来の染色体と父方由来の染色体とが混ざり合い完了します。 接合子(受精卵)は卵管を進むときに卵割を行い、多数の割球という小さな細胞になります。 受精後だいたい3日目に沢山の細胞が集まった桑実胚となり子宮内に入ってきます。 図があるとわかりやすいのですが、たとえるならお寿司のいくらを10粒くらい集めて球をつくったようなイメージです。 このあと劇的な変化が訪れます。 ただの細胞の集まりである桑実胚がさらに細胞分裂を繰り返し、その球体の中心に腔(空間)が形成され内容液を含むようになります。 一定の形を持った細胞の集まりになり始めるのです! ここから細胞の分化が始まります。 その後おなじみの胚盤胞へ変化します。 胚盤胞の中心部には細胞は存在せずに、分裂した細胞が周囲に追いやられます。 うまい表現が見つかりませんが、ウイスキーを中に閉じこめたチョコレート(ウイスキーぼんぼん)の様なイメージです。 中心部のウイスキーが胚盤胞の内部の液体、チョコレートが胚盤胞の一番外側を形成する栄養膜という層に相当します。 栄養膜の内側には将来、胎児の元となる細胞の固まりが分化し始めています。 この細胞の一塊を内細胞塊といいます。 胚盤胞は子宮に入り2日間ほど子宮の分泌液中を浮遊し、その後周囲の透明帯が消失し孵化します。 孵化により胚盤胞は急激に大きくなります。 子宮内を浮遊している間は、子宮内の分泌液から栄養分を摂取しているといわれています。 受精後およそ6日目頃に胚盤胞は子宮内膜の細胞に接着します。 胚盤胞の栄養膜細胞は接着すると急激に増殖をはじめて、子宮内膜に進入してゆきます。 発生の第1週の終わり頃、胚盤胞は浅く子宮内膜に着床することになります。 ◇ ◇ ◇ 発生の教科書を読むと、発生の精巧さを感じずにはいられません。 特に今回書いた桑実胚→胚盤胞以後の変化に対して。 何にでも分化することができる細胞が分裂を繰り返して、心臓や肝臓、筋肉や目などの臓器に変化していく過程やその位置関係が精巧にコントロールされているということはほんとにすごいことです。 今回はこの辺で。
|
全1ページ
[1]



