産婦人科の基礎知識

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母子同室

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「母子同室」その2

中断して申し訳ありませんでした。
つづきです・・・。

総合病院や大学病院とは違いクリニックなどでは入院患者さんも少なく、またシステムを独自に作りやすいので、完全個室、母子同室をうたっているところが多いですね。

私の勤務するクリニックは、私の理想とする母子同室が実践されていたので、一例としてあげてみますね。

私はクリニック勤務ですが、個室での完全母子同室です。
授乳時間も3時間毎などととくに決められていません。授乳も授乳室ではなく自分の部屋で好きなときに行えます。赤ちゃんがほしがるときにほしがるだけというモットーです。あまりに長時間眠っているような時はおこしてあげたりはしています。

母乳測定といって、授乳前と授乳後の赤ちゃんの体重測定も義務ではありません。
もちろん、小さめに生まれた赤ちゃんや何らかのリスクがあった赤ちゃんは体重測定を行ったりと個別にケアを行っています。また、初産婦さんでまだ慣れていない、母乳がまだ十分にでてきていないといった場合は助産師さんのアドバイスや指導があります。経産婦さんでも希望があれば、授乳室を利用しているようです。

個室でもお母さんの寝るところはベッドなので添い寝はあまりお奨めはしておりませんが、だめともいっていません。壁にベッドをくっつけて寝るなどの工夫をすれば転落の危険性はほとんどないかと思います。ご自分の赤ちゃんですので自由にしていただいています。ただ、一般的にはコットという赤ちゃん専用の小さなベッドに寝かせてお母さんのベッドの横にくっつけているという方が多いですね。

母子同室とはすこし違うことですが、出産直後の母子のふれあいはとくに重要です。
出産直後はあかちゃんはお母さんのおっぱいをさがしているといわれています。赤ちゃんを裸にしてお母さんのおっぱいのそば(胸の上)に寝かしてあげると自分で乳首をさがして吸い始めるとのことです。また、出生直後、30分以内に乳首をくわえさせることで早期に母子関係が確立されることやその後の母乳分泌によい影響を与えるともいわれています。

お母さんの胸の上で裸同士で肌のふれあいがあると、赤ちゃんの状態も落ち着くという事実から、新生児医療の現場でも「カンガルーケア」というケアが実践されていますね。

  ◇   ◇   ◇

母子同室とうたっていても、授乳の時間は完全に決められていて、時間がくるまでは絶対におっぱいをあげさせないところもあります。次の授乳時間まで赤ちゃんがほしがって泣くときは、砂糖水をのませてその場をしのいたりしますね。
授乳も昼間も夜間も構わず、集まって授乳室で行うというところも多く、本来の意味での母子同室が行われていないこともあります。
蛍光灯が明々とついた授乳室で、夜間の授乳はどうかと思います。赤ちゃんもお母さんもまぶしくてかなわないのではないかと・・・。赤ちゃんもお母さんも昼と夜のリズムというものがあるはずです。
つけるにしても薄暗い間接照明などにしたほうがより生理的ではないでしょうか。

母子同室と説明を受けても内容はいろいろありますので、クリニックを選ぶ際にはそれぞれの施設の考え方を聞いてみるのも参考になると思います。

・・・とはいっても最近の産婦人科医不足から出産場所を選ぶこと自体、難しくなっているのは事実です。
今では、地域によっては分娩場所を選べるというのはある意味贅沢なことになっています。
また、クリニックとしては理想的な母子同室を実践したいけれども、看護師さんや助産師さんの数が足りなくてできないという問題もあります。

  ◇   ◇   ◇

おかあさんは、お産という一大イベントの後に、身体的、精神的に非常に疲れています。出産前もよく寝ていないこともあります。そのため、入院中くらい赤ちゃんをあずかってほしいという気持ちがでてくるのもある意味当然かもしれません。退院すればべったりとなるわけですからね。

様々なスタイルがありますので、母子同室を押しつける訳ではありません。
今回の意見はあくまで私見として・・・。

今回はこの辺で。
みなさんのコメントお待ちしていまーす。

「母子同室」その1

こんにちは。ご訪問ありがとうございます。
読者のみなさんから沢山のコメントをありがとうございました。
応援を励みに頑張っていきます。

さて、今回の話題は先日、ゲストブックの質問でもありました、母子同室に関することです。
いろいろな意見や施設の現状がありますので、あくまで私の個人的な意見です。
これを読まれた方のいろいろなコメントが聞けたらと思います。

   ◇   ◇   ◇

理論的な根拠を抜きにして、私はなによりも絶対的な母子同室派です。
生まれたばかりの赤ちゃんとお母さんがなぜ離れないといけないの?、というのが率直な「感情」です。

いまではほとんどの方が病院やクリニックでの出産を希望されるので、入院中のお母さんと赤ちゃんをどうケアしてゆくかは重要なことになります。
赤ちゃんを新生児室におあずかりしてケアしてゆくのを「母子別室」、基本的にはお母さんと赤ちゃんは離さずケアしてゆくのを「母子同室」と呼んでいます。

施設により母子をどのようにみてゆくかは違いがでてきます。病室もたくさんある総合病院と少数のクリニックでは違いがでてきて当然といえば当然ですね。スタッフの数やハイリスクな患者さん(母体や胎児になんらかの疾患や合併症がある患者など)が多いかどうか、部屋が大部屋があるのかどうかなどでも産後のシステムは変わってきます。

あくまで一般論ですが、総合病院では母子別室、クリニックなどでは母子同室としているところが多いと思います。母子同室か別室かどうかだけではなく、母乳の与え方が時間指定かどうか、授乳室に集合して母乳をあげているのかどうかも違いがでてくるので、詳しく見ると同室か別室かとはっきり分けることはできません。

母子同室、別室といってもその程度はさまざまです。
総合病院などでは4人部屋、6人部屋の相部屋が多く、そのため日中は母子同室、夜間は新生児室にお預かりというパターンが多いです。これは防犯上の理由がもっとも大きいと思います。外部から進入して赤ちゃんをつれさったなんて事件が時々ありますからね。

また、総合病院では切迫早産や妊娠中毒症の患者さんなどの生まれていない方、また婦人科の手術で入院中の方など産婦さん以外にも沢山の方が入院しています。また、夜間など緊急の帝王切開なども多くスタッフが足りないといった状況があります。そのため、授乳時間もきちっと決まって、授乳室に集合し一度にみてゆくという方法にならざるを得なくなります。ただ、総合病院は総合病院としての医学的なよい面も多いので、クリニックと同じ個別のケアと単純に比較することはできないですね。
ただ、最近では総合病院もできるだけ自然なケアを、と頑張っているところも増えてきていますね。

ちょっと中断します。

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