産婦人科の基礎知識

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避妊

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「緊急避妊法」

こんにちは。
ご訪問ありがとうございます。
今回は「緊急避妊法」のお話をいたします。

望まない妊娠が成立し、妊娠中絶手術という苦渋の選択をした女性の体の負担を考えると、妊娠成立前に避妊する「緊急避妊法」は知識として必要かなと思いここで書くことにしました。

緊急避妊法とは、性交後に緊急避難的に使用される避妊法です。
あくまで「緊急避難的」に使用される方法であり、通常の避妊は以前ブログに書いた効果の高い方法を選択してください。

どのような時に?
コンドームが途中で破れた、膣内で外れた、ピルを飲み忘れていたなどの避妊に失敗した場合、もしくはレイプ被害のとき。

どのような方法でしょうか?
もっとも普及している方法は「中用量ピルを内服する方法」です。
避妊が行われなかった性交後72時間以内できるだけ速やかに、中用量ピル(ドオルトンもしくはプラノバール)を2錠内服、その12時間後にさらに2錠内服します。(合計4錠、早ければ早いほど効果が高い)
ドオルトンやプラノバールは旅行や結婚式などのために生理を遅らせるときなどにも使用されています。

効果は?
この方法でちゃんと内服できれば、失敗は数%といわれ、かなり避妊効果は高いです。
早い方で数日後、一般的には内服後21日以内(3週間以内)にほとんどの方が生理と同じような出血があります。
この出血があれば、避妊は成功したことになります。
効果が不安な場合は、性交後3週間以上経って市販の妊娠検査薬で検査をしてみてください。

ただし、出血量が少なかったり、3週間しても出血がない場合は妊娠しているかもしれません。
この場合はかならず、妊娠検査をしてください。

副作用は?
4錠を一日以内に内服するので、かなりの頻度で吐き気や嘔吐があります。
そのほか乳房の痛みや頭痛などが出ることもあります。
内服できない状況もありますので、処方の際、産婦人科医と相談をしてください。

費用は?
もちろん保険は効かないので自費診療となります。
ピル4錠の処方で1000円くらいのところから数万円のところまでいろいろあるようです。

どこで入手できる?
産婦人科を受診して処方されます。
ただ、病院によってはこの方法での処方自体を行っていないところもあるので事前に確認が必要です。

72時間以上経ったいたらどうするの?
最終手段として「IUD(子宮内避妊具)を挿入する方法」があります。
ただし、ピル内服の方法に比べると効果が劣る場合があり、緊急避妊を希望するのであれば、できるだけ早く産婦人科を受診してください。


あくまで、緊急避難的な方法です。
妊娠の希望がなければ通常の避妊をちゃんと行うことが大切ですね。

今回はこの辺で。

「ピル」その2

ピルについての続きです。

今回はピルを内服することのメリットとデメリットについてお話します。

高い避妊効果が得られるというほかに、内服によるメリット(これを副効果といいます)は以下のようなものがあります。

・生理周期の安定
・生理痛の軽減
・生理の時の出血量の減少
・ニキビの改善
・卵巣癌、子宮体癌の発症の減少
・子宮内膜症の改善 などなど・・・

少し説明しますね。
内服を続けることでほぼ4週間毎に生理を起こすことができるようになります。
これまで、生理不順のあった方は生理開始の時期がはっきりして、計画性が出てきます。

生理痛や子宮内膜症の症状が軽くなる方も多く、避妊目的ではなく、そのためにピルを内服している方も多いですね。
生理痛がひどくて病院を受診される方には私たちの方からピルを飲んでみますか?とおすすめすることもよくあります。

生理の出血量も減ることが多く、結果的に貧血の改善にもなります。
排卵を休止させるので卵巣癌の減少などもあります。

このようなメリットがあり、たばこを吸わない健康な女性が避妊を希望して内服する場合はメリットがデメリットを上回るといわれているくらいです。

いいことばかりのようなピルですが、薬なのでもちろん、副作用が存在します。
ただ、「ホルモン剤は体に悪い」「太りやすくなるらしい」「依存症になるのでは」などと副作用を怖がりすぎている方は多いですね。

一般的な副作用として、気分不良、嘔吐、頭痛、不正性器出血などがありますが、内服を中断せざるを得ないほど症状が重い方は少なく、内服を続けてると体が順応して症状が軽くなるようです。

また、まれな疾患ですが、リスクが増えるといわれているものに以下のものがあります。(代表的なものを掲載)
・静脈血栓塞栓症(VTE)の増加
・子宮頸癌の増加
・乳癌の増加  などなど・・・

子宮頸癌および乳癌の増加はあってもごくわずかといわれています。

静脈血栓塞栓症は「血液の固まりが血管の中でできて、それが細い血管に詰まり症状を起こす病気」です。
発生すると非常に重篤な症状を引き起こしますが、その発生頻度はもともと非常に少ないまれな病気です。
女性10万人あたり5人くらいの発生頻度です。

低用量ピルを内服することでVTEのリスクが3倍から5倍になるといわれており、それだけ聞くと「5倍にもなるの!」といわれます。ただ5倍になっても10万人あたり25人です。やはり珍しい病気です。

一般的に健康な女性がふつうの妊娠するとこの血栓ができやすい状況になります。
(お産の時にかなり出血するので早く血液を固まらせるためにとてもよいことなんです)
妊娠するだけでVTEのリスクが一般女性の12倍になるともいわれています。(10万人あたり60人)

VTEのリスクに関していえば「ピルを内服するより、妊娠してしまうことの方がリスクが高くなる」ということです。

そのほかにも副作用はあります。
また、ある種の病気や状態の人は(たとえば、35才以上のヘビースモーカー)ピルを処方しないほうが良い場合もあります。
そのため、ピルの内服に当たっては産婦人科医の診察や問診が必要になるわけです。

先ほども書きましたが、避妊以外にも生理痛を軽くするためにピルを内服する場合もあります。
ピルに関心がある方は一度、産婦人科でくわしいお話を聞いてみてはいかがでしょうか(^^)/

     ◇    ◇    ◇

「産婦人科って、どんな診察があるかわからないし、行きにくいなあ・・・。」
という方のために次回は産婦人科外来のことを書いてみます(^o^)

今日はこの辺で。

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「ピル」その1

こんにちは。
訪問ありがとうございます(^o^)

今回は「ピル」についてのお話です。

「pill(ピル)」とはもともと「薬」の意味で、正確には「飲み薬の避妊薬」のことを「経口避妊薬」と呼びます。
でも、一般にはよく使われてますのでここでも「ピル」という言葉でいきます。

ピルは一種のホルモン剤で、ホルモン量のより少ないタイプの薬剤が数年前から日本でも認可され、処方できるようになりました。(低用量経口避妊薬、低用量ピルといわれるのはそのためです)
低用量となったことで、避妊効果は維持したまま、副作用の頻度が減ることになります。

ピルを飲むことでどうして避妊できるのでしょうか?
簡単に表現すると、「ピルは毎月の排卵を強制的に止めてしまう」ためです。
ピルを内服することで脳の下垂体というところから放出されるホルモンを少なくすることができます。
このホルモンが減少すると、卵巣に命令が届かず、卵子の含まれている卵胞というものが発育せず、しかも排卵も抑制されてしまいます。
ピルを飲んでいる間は卵巣が排卵という活動を休止している状態なんですね。
休止している状態なのでピルをやめれば、排卵が始まり妊娠が可能となります。
その他、子宮の入口の粘液(子宮頚管粘液)や子宮の内側の膜(子宮内膜)にもピルが作用して避妊効果を発揮するといわれています。

卵子と精子の両者が出会って初めて受精し妊娠が成立するわけで、卵子がなければ妊娠することができません。ピルの避妊効果が高いのはそんな訳なんですね。

このような仕組みなので、ピルを一錠飲んでもその効果はすぐには得られません。
つまり、コンドームの時のように、今すぐ、避妊をすることはできないのです。
飲み始めは、最低7日間は連続して内服をしないと排卵を抑制できません。
その後は、内服さえきちんとしていれば、いつでも避妊ができている状態となります。

現在低用量ピルは各社から発売されています。
発売されていると言っても普通の薬局でだれでも簡単に購入できるものではありません。
内服による注意点もあるので、産婦人科を受診して、医師の処方箋がないと手に入れることはできません。

ピルを内服すると、排卵は抑制されますが、生理のような出血は毎月ちゃんとあります。
いわゆる「生理」「月経」とはちがって「消退出血」という出血です。
出血の期間は7日以内であることがほとんどです。
ピルを内服しなかったときより生理が軽くなる方が多いです。(生理痛など)

   ◇    ◇    ◇

ピルにもメリットとデメリットがあります。
ここで少し中断ですm(_ _)m

「避妊」その2

中断してすみませんでしたm(_ _)m。

パール指数というものがあります。
「1年間にそれぞれの避妊方法を行った100人の女性のうち何人が妊娠するか(避妊を失敗する)」パーセントで表します。
パール指数が5である避妊法は1年間で100人の女性のうち5人が妊娠するという意味になります。
パール指数が少なければ少ないほど避妊効果があるということです。

避妊をまったくしない場合の(子どもを希望するとき)パール指数は85%です。(100%じゃないんです)

飲み忘れなどがなければ、ピルはほぼ確実に避妊することができます。きちんと内服してパール指数は0.1%といわれます。
不妊手術では(パイプカットや卵管結紮術)0.1〜0.5%、IUDで0.1〜1%くらいといわれてます。
非常に効果が高いことがわかります。

コンドームは正しく使用すればパール指数は3%ですが、途中でつけたり、膣内ではずれたり破けたりすることもあるのでその場合はパール指数は15%くらいになってしまいます。

荻野式は厳密に行えば5%くらいも可能ですが、一般的には25%くらいになってしまいます。
殺精子剤も同じような感じですが、これはコンドームを併用することで効果は格段にアップします。
(もちろんコンドームを正しく使用したとき)

日本は避妊といえばコンドームが圧倒的に多く(ダントツです)、世界中でも非常に珍しい国です。
海外ではピルがダントツです。
エイズなどの性感染症の予防ができるのはコンドームだけなので、そういう意味ではいいのですが、その分望まない妊娠が海外にくらべると非常に多いという事実もあります。

いろいろな避妊法から自分にあった方法を選ぶことになります。

選び方の参考を書いてみます。

不妊手術は手術を行うという決心と、ほぼ永久的に妊娠することができなくなるのですでに子どもを数人もうけてこれ以上の子どもを希望しない方にとっては良い方法となりますが、未婚の女性では現実的ではありません。

ピルは副効用といって、ピルを内服することで体にとっては良いこともいくつかあります。
また、避妊効果も高く、内服をやめればすぐにでも妊娠を希望することができる、といったメリットがありますが、毎日内服を規則正しく行わなければならない、副作用が気になる、ピルを飲めない合併症をもっているなどは気になるところです。
未婚の女性、既婚の女性でもすぐに子どもを希望しない方、女性の意志で避妊を希望する方などにはよい方法となります。

あまり選択されませんが、IUDはかなり理想的な避妊方法となります。
これは子宮内にプラスチックでできた小さな専用器具を挿入することで避妊効果を得る方法です。
挿入するときにすこし痛みを伴いますが、1分くらいで終わりその後は基本的に何もせずに避妊効果が得られます。
不正出血や感染などの心配はありますが、頻度は低く、あっても改善も早いことが多いです。
産後の授乳中でピルが飲めないが効果の高い避妊法が希望という方には最適です。
もちろん、未婚の女性でも可能です。

今日はこの辺で。

次回は避妊効果の高い「ピル」について書く予定です。

「避妊」その1

GWがおわり新しい週が始まりました。
毎日更新目標に、がんばります!

「避妊」について語ることは多くなりますので、分けてお話しします。
今回は「避妊」その1です。

沢山の避妊法があり、それぞれメリットとデメリットがあります。
避妊効果という点から分けてみました。

避妊効果が高いもの
ピル(経口避妊薬)
IUD(子宮内避妊具)
不妊手術(パイプカット、卵管結紮術)

避妊効果が中くらいのもの
コンドーム
女性用コンドーム
ペッサリー

避妊効果が低いもの
荻野式(オギノ式)
膣内避妊薬(殺精子剤の挿入)

避妊効果がないもの(これは避妊ではありません・・・)
膣外射精
数回射精した後の膣内射精

続きはその2で。

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