産婦人科の基礎知識

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不妊症全般

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「妊娠に必要な条件」

こんにちは(^^)/
妊娠に必要な条件は沢山あります。今回はそのお話です。

「おなかが痛い」という症状の原因はいろいろありますよね。
もうちょう(虫垂炎)、胃潰瘍、腸炎、便秘、卵巣出血、子宮外妊娠、そのほか多数。

「不妊症」といった状態も同じで、沢山の原因があります。
卵管がつまっている、排卵していない、精子の数が少ない、子宮の中にポリープがある、ほか多数。
「不妊症」はひとつの病気ではなく、状態を表現している訳です。

妊娠するために、構造上女性が男性よりも多くの条件がそろう必要があります。
行程が多いので、女性側の原因の頻度は高くなるのは仕方足りませんが、体外受精など高度不妊治療が発達した今は実質的な男性と女性の不妊の原因の割合は50:50ともいわれています。

後でお話ししますが、女性の方が圧倒的に検査項目は多いのに対して男性の検査項目は非常に少ないです。
にもかかわらず、挙児希望の相談にこられるカップルで男性側がなかなか検査を行わない方がかな〜りいらっしゃいます。

挙児希望があり検査を希望する場合は女性だけではなく、男性の検査も同時に行わないと意味がないということです。
男性の方々、是非検査を受けて下さい。
男性は泌尿器科でも検査を受けることができます。

さて、本題ですが、妊娠成立の条件は以下のようなものがあります。

男性側;精子の提供
1十分な量の精子の膣内への射精
2子宮頸管から子宮腔内への精子の進入
3子宮内宮から卵管内での精子の移動と膨大部への到達

女性側;卵子の提供
1卵巣内での卵胞の発育
2排卵と黄体形成
3卵管采による卵子の補足と卵管内での移送

受精から着床まで
1精子の卵子内への進入(受精)
2受精卵の分割(胚の形成)
3胚の子宮内への移送
4子宮内膜の着床のための変化
5胚の子宮内膜への着床

これだけの条件がそろって、「妊娠成立」です。

これらの条件が満たされずにどこか一カ所でも異常があると妊娠成立しない、ということになるわけです。これが不妊の原因となります。

言い直すと

十分な量の正常な精子が膣内に射精されない。
精子が子宮内から卵管を移動できない。
卵胞が発育しない。
排卵しない。
黄体が形成されない。
卵子が卵管に取り込まれない(pick upがうまくいかない)
卵子と精子がうまく受精できない。
胚が正常に分割できない。
受精卵が卵管を移送されない。
着床がうまくいかない。

など原因は多岐にわたります。

大まかな頻度として、排卵因子:卵管因子:男性因子がそれぞれ原因の3分の1くらいを占めるといわれています。
様々な検査を行っても、不妊原因が特定できないものを「機能性不妊」と呼んでます。
これは黄体化未破裂卵胞や卵管采の卵子の補足能力の低下などが含まれているようです。

こんなに沢山の行程がすべてうまく機能して妊娠しているということはとても不思議な気持ちになりますね。

今回はこのへんで。

次回からそれぞれの原因について、です。

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「不妊症について」

こんにちは(^o^)
ご訪問ありがとうございます。
これまで続けて読んでいただいた方は産婦人科の基礎知識が少しずつ増えてきたのでは・・・。

さて、今回から不妊症の具体的な内容になります。
今日は総論的な内容で。

妊娠を望んで性交渉を2年以上行っても妊娠に恵まれない場合を不妊症と呼んでいます。
避妊しなければ90パーセントの方が2年以内に妊娠するというデータがあり、残りの10パーセントの方が不妊症ということになります。
(以前、避妊効果にパール指数を使用することをお話ししましたが、避妊なしのパール指数は約85パーセントでしたね。)

アメリカの場合はこの期間が1年間という定義です。
結婚年齢の高齢化が進んできている昨今は、日本でも1年間をもって定義した方が実情にあっているともいわれています。

これまで一度も妊娠のしたことのない方を「原発性不妊症」、妊娠を一度でもしたことのある方を「続発性不妊症」と呼びます。
女性は30歳を越えると妊孕性(妊娠する能力)が低下してくるといわれています。
また、高年齢となってくると妊娠したとしても流産の率も増えてきます。
前回のブログでも書きましたが、加齢とともに胎児の染色体異常の頻度が増加するためと考えられています。

患者さんから時々質問されますが、男性が高齢の場合はどうでしょうか?
卵子と精子の構造的な違いから、男性の場合は加齢の影響をうけても軽度です。
90歳でも児をえたという話もあります。

妊娠成立に大切な条件は沢山ありますが、まずタイミングはとても大切ですね。
これまでのブログで書きましたが、まず排卵日がいつ頃なのかを知ることから始まります。

「いわゆる安全日はないと考えた方がよい」と以前書きましたが、妊娠を希望(挙児希望)してタイミングを合わせる場合は別です。
精子の寿命が長くて7日くらいなることがあるといってもとてもまれなことで、女性の体内では一般的に長くて2〜3日といわれています。
卵子の場合はもっと短く15時間以内くらいともいわれます。

実質的に妊娠可能なタイミングとしては「排卵前2日から排卵後1日くらいまで」ということになります。
排卵後は頸管粘液が急速に減少するので排卵前がタイミングとして最適となります。

基礎体温表をつけて、タイミングを合わせて数ヶ月、夫婦生活を営んでみて、挙児希望があり妊娠成立しない場合には、産婦人科へ相談することになるかと思います。

大まかには以下のような流れで治療が進みます。

1産婦人科受診
2問診、診察、各種検査(超音波検査、子宮卵管造影検査、ホルモン値測定など)(1〜2ヶ月くらい)
3基礎体温表指導(数ヶ月)
4性交指導などのを含めた一般不妊治療(数ヶ月〜数年)
5難治性不妊の場合は高度生殖医療(体外受精など)

これは、患者さんの年齢や症状の程度により変わります。

    ◇    ◇    ◇

不妊症のことを理解するためにはどのような条件で妊娠が成立するのかを知る必要があります。
非常に複雑なことがすべてうまく行われて妊娠が成立しています。

次回は「妊娠に必要な条件」です。

今回はこの辺で。

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前回のコメントで、関連のある質問をいただきましたのでここに追加しますね。

「ストレスでホルモンバランスが崩れて、生理がおかしくなった」とよく使われますが、このことについて一言。

心拍数や腸の動き、発汗といった機能をコントロールしているのが、自律神経です。
さらにこの自律神経をコントロールしているのが前回話にでてきました、視床下部です。
強いストレス、長期間のストレスを受けると、視床下部に伝わり、自律神経に影響を与えます。

人前でスピーチをすると、胸はどきどき、汗はだらだら、おなかが痛くなり、トイレにも行きたくなります。
こんな経験ありますよね。
ストレスが自律神経に影響を与えた証拠です。

視床下部から放出されるGn-RHがストレスにより影響を受けると、その命令を受けている下垂体、卵巣から放出されるホルモンがきちんと分泌されなくなります。
こんな時「ホルモンのバランスが崩れた」と表現されるようです。

卵巣からは排卵が抑制されたり、生理が遅れたり、逆に生理が早まったりすることになります。
非常に強いストレスの場合はしばらく生理が完全にストップしてしまうこともありますね。
こんな時、女性ホルモン(エストロゲンなど)の数値が変動する可能性は高いです。

本人はさほど強いストレスと自覚していなくても、脳はストレスと感じることがあります。
引っ越しや人事異動、旅行などのときに生理の変化が起きることがあるのはそのためです。

適度な緊張を与えるストレスは生活に必要と言われていますが、いつもイライラしていては体には良くないですね。
ストレスによるホルモンの異常は、タイミングがとても大切な不妊治療にも影響をおよぼします。

ストレス解消、とても大切なんですね(^o^)

今回はこの辺で。

次回は「女性生殖器のしくみ」その2です。

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