|
こんにちは。 ご訪問ありがとうございます。 つづきです。 ■卵子の成熟について 精子の形成は休止する期間がないことが特徴でした。一方卵子の場合はどうでしょうか? ある女性がお母さんのおなかの中にいるころ(胎児期)の20週ころには卵巣の中に500万個くらい大量の卵祖細胞が作られています。しかし、その後は卵祖細胞は作られずに逆に変性、吸収によって数がどんどん減少して行きます。変性せずに生き残った卵祖細胞が卵母細胞となり卵巣のなかで原始卵胞をつくります。女性の出生児にはその数が100万個ほどになっています(この辺の数値は教科書などにより若干違います)。 この後卵子となるために、精子と同じように2回の減数分裂を行います。出生前に一回目の減数分裂が開始しますが、途中でその分裂を休止してしまうのです! その後初経となり排卵が始まるまでお休みした状態が10年以上続くわけです。料理にたとえるならば下ごしらえを行った状態で保存しておく様な感じですね。出生から思春期になるまでに卵母細胞は変性を続けて数が減少し、毎月排卵するころには数万個になっているといいます。女性の一生の中で約300〜400個の卵子が排卵することになります。(ピルの使用や多産の方はその数はさらに減少します) 生殖可能な年齢になると基本的には毎月数十個の卵胞が発育を開始しますが、その中から一個の卵胞が自動的に選択され発育をつづけ排卵します。その他の卵胞は縮小し閉鎖卵胞となり吸収されて行きます。この初期の卵胞を複数発育させ、排卵の数を増やすのが排卵誘発剤の働きですね。 出生時に一回目の減数分裂をおこない、休止状態であった卵母細胞は排卵直前に十年から数十年の眠りから覚めて一回目の減数分裂が完了し、染色体の数が半数になり卵娘細胞となります。15才の時の排卵と45歳の時の排卵とではその間30年の時間的な差が生じている訳です。 45歳の時に排卵する卵子は作られてから45年の時間が経過しています。その間にいろいろな外的な要因(自然放射線や薬剤など・・・)や内的な要因(ホルモン環境の変化や時間経過そのものによる変化)を受けて、卵の受精や分割の能力の低下(卵の質の低下と言えるかもしれません)や減数分裂の際の染色体不分離(トリソミーなどの原因)の頻度の上昇などはいたしかたない点でもあります・・・。 第一減数分裂が終わると、精子の場合は二つの精娘細胞になりましたが、卵子の場合は一つの卵娘細胞になります。ここも精子と全く違う点です。正確には一つの卵娘細胞と一つの第一極体と呼ばれる細胞質がほとんどなく機能しない細胞に分裂しています。第一極体が分裂により放出されますが、いずれ変性し消失します。体外受精の際には第一極体の放出が卵の成熟の指標のひとつとなります。 排卵時に卵娘細胞は2回目の減数分裂を開始しますがここでまた分裂が一時中断します。精子が卵子に侵入したときに2回目の減数分裂が再開し、終了します。第一極体の放出と同じで一つの卵子ともう一つの極体つまり第二極体に分裂します。結果的に卵母細胞から2回の減数分裂で一つの卵子と3個の極体が生じることになります。この点が精子の場合と違う点ですね。 ■胎児の性別の決定 少し内容がそれますが、減数分裂に関係して重要な性別の決定について説明します。 まず結論として、胎児の性別は精子によって決定されます。 男女とも染色体の数は46本と同じですが、そのうちの2本の性染色体が男性ではXとYで、女性ではXとXと違いがあります。これまで話をしてきました減数分裂により染色体の数が半分になりますが、卵子の染色体は23本でXという性染色体を含むものしか存在しません。 一方精子は半分に分裂するとき23本の本数は卵子と同じですが、Xという性染色体をもった精子とYという性染色体をもった精子の2種類ができるんです。理論的には2分の1の確率でXを持った精子とYを持った精子が形成されます。(ほぼ同数の精子が作られます) ここまで書くと察しがつくと思いますが、Xをもった精子が受精するとできる胎児は女性に、Yをもった精子が受精すると胎児は男性となります。 受精した段階で性別が決まるので妊娠経過中に性別が変わることはあり得ないんですね。 この基本的な事実が後の男女の産み分けの話につながりますので覚えておいてください。 ■精子と卵子の違い それぞれの違いをまとめてみます。 1.精子のもとになる細胞から精子が形成される期間は70日なのに対して、卵子のそれは短くて12年くらい、長くて45年くらいかかってしまう。 2.精子は1つのの精母細胞から4つの精子ができるのに対して、卵子は1つしか形成されない。 3.胎児の性別はどちらの性染色体を持った精子が受精するかで決まる。 神様はなぜ精子と卵子の形成に関して、このような時間的な違いを作り出したのでしょうか? 考えてみると興味深いところですね。 ■最近の話題 卵子は精子と違って出生後は新しい卵母細胞は作られないと言うのが現時点では定説です。しかし、数年前にマウスの卵子に精子と同じような出生後に新しく作られる卵子の元になる細胞(幹細胞)が発見されたという報告が海外の有名な雑誌に掲載され話題となりました。まだ確定した説ではないので現時点では断定はできないのですが、今後の研究でこれが正しいということになればこれまでの説が覆されることになり、不妊治療に関しても何らかの変化があるかもしれませんね。今後の報告を楽しみに待ちたいものです。 ◇ ◇ ◇ 今回はこの辺で。
|
生殖器のしくみ
[ リスト | 詳細 ]
|
こんにちは。 ご訪問ありがとうございます。 長いこと休んでおりましたが、投稿再開です! これからもどうぞよろしく。 さて、今回は基礎的なことですが、重要な卵子の生い立ちとその成熟に関して書いてみます。 専門用語が並びますが、大切な所なので頑張って読んでみてくださいね。 ■復習として・・・ 細胞は分裂して数を増やしたりしますが、その分裂に二つ種類がありましたね。 分裂後も染色体の本数が変わらない体細胞分裂と染色体の数が最終的に半分になる減数分裂ですね。 前者は一般的な日常よくある細胞の分裂(皮膚や腸の表面の細胞など)で後者は精子や卵子などの配偶子が形成されるときの特殊な分裂になります。 減数分裂は配偶子の成熟(受精する能力を獲得するという意味での成熟)に関与しているので成熟分裂とも言われています。 配偶子は精子と卵子がありますが、それぞれ元となる細胞が作られて、最終的に精子や卵子に成熟します。 精子の始まりが精祖細胞でその後、精祖細胞→精母細胞→精娘細胞→精子細胞→成熟精子と成熟してゆきます。卵子も流れは一緒で卵子はそれぞれ卵祖細胞→卵母細胞→卵娘細胞→卵子細胞→成熟卵子となります。 (この辺の用語のつけ方はわかりやすく、おもしろいものですね。) この大きな流れは一緒なんですが、その成熟の過程や時間経過が全く違います。この時間的な違いから色々な違いが生じてきます。 そこで、卵子の成熟の比較として、まず精子のことについて簡単に説明します。 ■精子の成熟について ある男性がお母さんのおなかの中にいるころ(胎児期)に精祖細胞(精子の祖先という感じですね)が精巣で作られて思春期がくるのをまっています。思春期以降になると精粗細胞は体細胞分裂をによる増殖を始めます。同時に細胞自体も大きくなり、精母細胞になります。精母細胞は思春期以降おじいさんになるまで作り続けられますが、女性の場合の卵母細胞は生まれてから新しい細胞が作られることがありません。この違いが精子と卵子の決定的な違いになります。 精母細胞は一回目の減数分裂を行い一つの精母細胞が2個の精娘細胞になります(染色体の数は半分になっています)。すぐに2回目の減数分裂を行い精娘細胞は2個の精子細胞に分裂します(2回目の減数分裂後は染色体の数が変わりません)。その後まんまるの精子細胞は一般的なイメージにあるようなオタマジャクシの様な形態の成熟した精子に成熟、変化してゆきます。 一個の精粗細胞から合計4個の精子が形成されます。精粗細胞のスタートから精子形成までは休みなく経過して全期間は平均70日ほどになります。毎日約1億子の精子が作られていることになります。 ◇ ◇ ◇ すみません、中断します。
|
|
ご訪問ありがとうございます。 |
|
こんにちは。 |
|
ご訪問ありがとうございます(^o^) |



