ドクター大島の紬物語り

100,000反の大島紬を検査した男の着物裏話

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 先日、お客様から「奥様みたいな、本物わかる人にしか、お見せしないのですけど」との前置きで、12マルキを一生懸命勧められたそうで、判断できず、返事を、保留して、相談に来られたようです。
今迄の、物つくりの立場から、そして、20年間消費者の方々に、一線で、接した、体験を交えてアドバイスいたしました。
 先ず、作る立場から、考えますと、
例えば、今まで一番絣が細かいと言われている、9マルキより、単純に、絣の経糸が240筋多いわけです。
布幅は、9マルキも、12マルキも同じです。
となると、今までに糸の太さで12マルキを作ると、パサパサか、ごわごわの風合いになります。
「奥様、触ってみて下さい。こんなに地合がしっかりしていますでしょう。本物がわかる奥様でしたら、この高級品の違いが、お解かりいただけますでしょう。」こんなセールストークで、業者は迫ります

 一方、、良心的な業者は、糸数の増えた分、計算して、経糸を細くして、作ったと致しましょう。
かなり、地風は、薄くなる事は容易に推察できます。
「奥様、触ってみて下さい。高級品はこんなにしなやかですよ・・・・」と迫られてきたら貴女なら、どうなさいますか?    いづれのケースも、推察できる、ありうる販売現場。

 前のケースは、問題外。泣くのは、貴女
では、後のケースの場合は。 色と、柄がお気に入りであれば・・・・チョツト保留かな?
その生地風合いに、添う八掛を、勧める方が見つけ切ったら、買いでしょう。

 多分、今の市場で見つけるのは無理でしょう。
口車に乗せられて、仕立てたら、着ている内に袋になるでしょう。
後で泣くのは、貴女。

さてさて、どう致しましょう。

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||||[[img(http://img.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/73/09/dr_oosimatumugi/folder/1103973/img_1103973_39050785_0?-1270,)]]||||絣の濃淡で、葉っぱに立体感を持たすために、一つの方眼紙の桝目に9つの絣を打つと、この様な表現の変化が出せます。||
||||同じ絣の濃淡の出し方でも、この技法は、一つの桝目の中に、5つの絣が打たれていますね。それでも、濃淡が表現できているのは、絣一つ一つを大きい絣を使って表現しているからです。絞り染めの理屈と同じで、3回廻して括って絞り染めるのと、六回括って絞った物を染めるのでは、6回絞った物の方が、絞り目は、大きく出てきます。この原理を糸の状態で、締機で作業されます。この二つの写真からして、絣の濃淡、柄の濃淡の出し方にも工夫が凝らされています。||||[[img(http://img.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/73/09/dr_oosimatumugi/folder/1103973/img_1103973_39050785_1?-1,270,)]]||

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具体的に、大島紬の図案(設計図)に基づいて説明いたしましょう。
この大島紬を、7マルキ、1元越の泥大島紬を作ると仮定いたしましょう。

点が打たれている所が、絣になる部分です。ここの部分が、締機で絣が締められる所です。
点が打たれていない所は、無地場になる所です。

この設計図に基づいて、締められた、絣糸は、その後、ティチ木のエキスと泥田を交互に何十回と染込まれます。
絣として締められている部分は、染まりません。無地場のところだけが、泥染め独特の茶黒(カラスの濡れ羽色とも表現されています。)に染まります。

従って、織り上がった大島紬は、茶黒の地色の中に白の絣で、この柄が浮かび上がります。
この事を先ずイメージしていてください。

そして、絣の密集の度合いにより、陰影、遠近感が表現されている事を、読み取って下さい。
次回は、この事について、具体的に、詳しく説明いたします。

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前回、大島紬の古典柄の一つ、「秋名バラ柄」の由来について書きました。
双璧をなす古典柄として、龍郷柄が御座います。
車の世界に例えますと、ワーゲンと言えば、ビートル(かぶとむし)と言われるように、
多くの方は、大島と言ったら、龍郷柄が思い浮かんでくるのではないでしょうか。
それくらい、今も昔も、人気がある、ロングセラーの、ヒット商品です。
大島に、龍郷村という部落が御座います。
昔ここに住んでいた、若い図案家が、デザインに行き詰まり、縁側に、フテ寝をしたそうです。
フテ寝から、目覚めた若い図案家が、ふと庭先を見ると、
庭先に植えられている、蘇鉄に、黄金のハブが、どくろを巻いて、若い図案家の方を、見ていたそうです。
「アッ、これだ」と、若い図案家は、膝を叩き、方眼紙に向かい、蘇鉄の葉っぱと黄金のハブの腹の模様を、デザイン化して、新しい大島の柄を、生み出したそうです。
これが、龍郷村で生まれた柄、龍郷村で主になり生産されていた事も、あいまって、龍郷柄と称されるようになつたようです。
この様な、考察を致しますと、『本場』と名前がつけられている物は、現地、風土に根ざした、息吹が感じられるように思うのは、私だけでしょうか。
参考になるかどうか解りませんが、以前、蘇鉄について、書いた記事をリンクいたします。http://blogs.yahoo.co.jp/dr_oosimatumugi/18383931.html
龍郷柄を、お持ちの方、より一層の、ご愛着を頂きたくて・・・

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方眼紙の小さい一枡に原則として絣は5つ作ることが出来ます。
特殊な作り方として、一つの枡に、9個作ることも可能です。

下の写真を見て下さい。
5マルキ用、7マルキ用、9マルキ用の方眼紙に絣を詰めてみました。
絣の密度の違いが、一目瞭然でお解かりいただけると思います。

この原則を、先ず、頭に入れておいて下さい。

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