ドクター大島の紬物語り

100,000反の大島紬を検査した男の着物裏話

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「紬」に学ぶ

経験を重ねると、年齢を重ねると、感性が老化麻痺して来る事もあいまって、余計な事まで織り込むようだ。
薩摩焼の重鎮に、「どんな薩摩焼きを目指していつも製作されておられるのですか?」とのインタビューに、「そうですね、上品な物が焼き上ったら良いですね」とのお答えでした。
難しい世界。出すぎてもいけない。引きすぎてもいけない。
先般亡くなられたが、紬の母として、尊敬し、師事し、多くの事を教えていただいた、東郷織物の社長も同じ世界を求め続けておられた。
「色も、柄も加える事は簡単、引くのが難しい」「いい加減の心地よさをつかめた時、この仕事をしていてよかったと感謝する」と話してくださつた事が昨日のようだ。
対極に君臨し紬の父として尊敬し師事した「都喜ヱ門」氏は「色も柄も、これでもか、これでもか、と容赦なく押し迫って作る作風」
両者に仕えた幸せを、しみじみと感じる。
特に今日のような混迷の時代には、多くの指針を、教えの中に見出す事出来る。
二人の師は、逃げる事無く真正面から勝負され生き抜いた方だから。

思いがけない人からお電話を戴きました。
6年位前に、お買い物いただいた方から、
「友達が、知り合いの仕立て屋さんが亡くなって困っている。貴方の店で買った物ではないので恐縮だけど、何とか力になってもらえないかしら」との事。
「貴方様のご紹介であれば、なおさらの事、精一杯の仕事をさせていただきます」と、ご返事申し上げた。
こちらは意識しなくても、お客様は、静かに見ておられる。
「いつの時代にも、いくつになっても、素直に、誠実に、謙虚に」と親子で話し合うことでした。

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