ドクター大島の紬物語り

100,000反の大島紬を検査した男の着物裏話

大島紬 随想

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布を括り染めれば、絞りになります。
糸を括り、括った糸を染めると、絣が出来ます。

経糸を括り、経糸の絣を作り、作られた、絣の経糸を、織機に掛け、緯糸を無地の糸を織り込むと、経絣の織物ができあがります。
緯糸を同じように括って絣を作り、無地の経糸が、掛けられた機に、この絣の緯糸を、織り込みますと、緯絣の織物ができあがります。

絣技術を使った織物は、これが基本であり、原理原則です。
このことだけは、覚えていてください。
途中でわからくなったら、この原理原則を思い出してください。
後は、組合わせによる、応用問題です。

絣織物のポイントは、全てここにあります。
今日は、緯絣で織られた織物をアップします。
順番に、インドの絣・・・絣技術発祥の地です。
次が、弓浜紬、
最後が琉球紬です。

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商標は、これで出揃いました。あとは、都喜ヱ門などのプライベートブランドの商標が御座います。
このシリーズで、何回もご説明致しましたように、その機やさんが、何処の組合に属し、何処の組合で検査を受けるかにより、商標は変わってきます。

検査規定は、各組合さほど違いませんので、品質の差はない、といっても過言ではないでしょう。
ただ、風土、環境背景の違いにより、作風が違うのは、健全なことかもしれません。

奄美は、ティーチ木と、泥田を神様から資産としていただいている地です。その資産に感謝しながら、その資産を最高に生かす努力を重ねてきた故に、世界稀なる技術を持っています。
時代の流行を追っかけまわす、器用さと華美さはありませんが、心休まる穏やかな暖かさが織り込まれているように思います。

鹿児島は、集散地に近いだけ、マーケテングリサーチがなされ、時代に対応した、色柄の取り込みが早いように思います。それに伴い、最近の流行を生かすための技術革新は、今迄熱心だったように思います。

都城の方は、、前記、両組合と違い、離れた地にあることに加え、絶対的に生産量が少ない為、消費者の目に触れる率が少なく、よほど個性的なもの、秀逸な物を作らなければ、消費者に見捨てられる。
その危機感が、個性的な素晴らしい物を産み、素晴らしい大島を残してくれたのだと思います。

この様な背景から生まれた大島紬、さて、皆様は、どのような大島を選ばれますか。
私は、大島を愛する物の一人として、産地の人間として、金額の安い高いに係わらず。自分の目に適う物、良心に恥じない物のみにドクター大島検査の証を付けていきます。        完

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今日は、新たな商標を紹介いたします。
都城絹織物事業協同組合の商標です。桑原織物と東郷織物が中心になりつくれれた組合で、宮崎県の都城市に所在します。

桑原織物は、全総絣と言う、画期的なな大島紬をを開発した機屋さんです。
都喜ヱ門は、総絣という技術を開発しました。これは、緯糸は、絣緯糸、と、地緯糸で構成されていて、普通の大島は、地緯糸は、無地の糸が織り込まれています。
この無地の地緯糸に加工したことでさえ当時、画期的なことでした。

経糸も絣糸と、地経糸で構成されていますが、通常は、地経糸は、無地の糸が織られています。
なんと、桑原織物は、それに勝る技術で、地経糸にまで柄加工をして、見事に織り上げたのです。
絣経糸、地経糸、絣緯糸、地緯糸、4種類の全てに糸に加工をして、見事に織り上げたのです。
技術的には、私の知る限りにおいては、最高峰でしょう。この全総絣の大島を織り上げるに、余りのきつさに織子さんが何人も逃げ出したと聞きました。
よくもまあ此処まで挑戦したもんだと、感嘆すると同時に、身震いすら覚える技術ですから。

もう一方の、東郷織物は、永江明夫氏がこの地で創業されました。
都喜ヱ門が、私にとり、大島紬の父であるならば、長江明夫氏は、大島紬の母として、敬愛、尊敬している人です。

桑原氏もそうですが、長江氏は、奄美、鹿児島と同じ物を作っていては負けるとの危機感から、
綿薩摩に挑戦され、見事その地位を確立されました。
着物マニヤであれば、真の着物ファンであれば、最後に欲しい垂唾の逸品が綿薩摩でしょう。
私は、何人もの人に、この綿薩摩を紹介していますが、大島、結城、以上の着心地で、穏やかな安心感に包まれ癒しの着物と、どの方からも感謝されます。

もともと都城は、製糸工場があつて、絹にたいするなじみにある地だったのでしょう。大島から疎開された職人さんたちが住み着いて、奄美、鹿児島と又違う、作風の大島紬が生産されています。
次回は、それぞれの作風の特徴について述べてみましょう。
風土がつくる作風の違いとでも申しましょうか。

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沖縄は、日本に復帰したとはいえ、今でも、戦争の傷跡を引きずっています。同じ琉球弧の中に位置付けられていた、奄美の当時の苦しみは、察するに余る物がございます。

戦火を逃れて鹿児島に、命からがらに、疎開されてきた奄美の方々も数多くおられました。
その方々は、生活の糧として、大島紬を作り生活を忍んでおられたのでしょう。我が師匠の都喜ヱ門もその一人で、大島を作る技術はあっても絹糸を買うお金も無く、港に行き、船を繋ぐロープの端切れを拾ってきて、それを解き、糸にして、解いた糸を繋ぎ合わせて、麻織物を作り、それを売って、絹糸を買い、大島紬を作っていた時もあったと、話してくれたこともありました。

鹿児島に疎開されてきた奄美の方々は、それでも、米軍に占領されている、故郷奄美の人々の苦しみに比べればと、歯を食いしばり、大島紬をつくっていたそうです。
奄美が復帰した暁には、心一つにして大島紬を作ろう。夢を持ち、希望を燃やし続けて、苦境の灯火として頑張っておられたそうです。

復帰するまでは、我々が、大島紬の商標を守ろうと、軍旗と、日の丸印の商標を、使い守り続けてけていたようです。
どお言う訳か、鹿児島の組合変遷の史実を記した、文献が御座いません。
私が長老から聞き集めた情報を基に、歴史的考察を加味して書かせていただいています。

GHQに統治されていた、日本本土においては、愛国心、軍国主義に、繋がるような物、言は一切禁止された時代、果たして軍旗と国旗を使つた商標はどのような扱いを受けたのでしょうか。使える環境にあつたのでしょうか。
ここらに鹿児島の商標が生まれる発端があったようにも思いなす。

もう一方の考察は、昭和24年奄美の組合か、業者が鹿児島の業者が奄美の商標を、盗んで(そこまでの言葉が使われたかどうかは別にして、それに近いニュワンスで)使っていると抗議された事があったらしいです。

このことが、長いこと、商標の本家争いのしこりとなつて、尾を引いた事は事実でしょう。
これが、大島紬の本家争いと絡まって、大島の本家は奄美だ、本場の大島こそ、本物だと、産地の業者も流通の業者も祭りたてたことも事実です。

私は、本家、発祥の地は、奄美であることは、厳粛に認め、それどころか、世界に誇れる、これだけの素晴らしい物を生み出し、守り続けて方々に心より感謝し心より感謝しております。日本の宝として誇りに思っています。

かと言って、地球印が、本物で、地球印のほうが良い大島であるとを標榜する事は、絶対に認めません。
ここらで一服して、次をお楽しみに。・・・

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地球印が本物??????
地球印の方がいい大島???
一番多い質問です。
商標は、機やさんが何処の組合に所属して、何処の組合意で検査したか?
それだけのことであり、検査基準に大差があるわけではがざいません。

現実に、鹿児島で織られた大島紬が、奄美で検査を受け地球印の商標になったり、その逆もありえます。
現在、皆さんの目に触れている大島紬の商標は
地球印、旗印、鶴印、それに、プライベートブランドの藤絹織物が製作している古典美術大島紬の商標でしょう。

大島紬は、奄美大島が発祥の地であることは紛れもない事実であり、
泥染は奄美大島でしか、染められないのも現実です。泥大島紬は、地球印だけか?
では、泥大島紬は鹿児島の機屋さんは製造出来ないのか?

そんなことはありません。
泥染めという、染色工程だけを、奄美の職人さんに委託して、染めてもらいます。
後は、鹿児島で、加工並びに製織まで鹿児島でして、
鹿児島で検査すれば、旗印の商標の大島紬の誕生です。

皆様が、今迄観たことのない貴重な商標をお見せしましょう。
恐らく、産地の業者の人でも、目に触れたことのない、しらないものでしょう。

明治34年奄美の組合は、他産地の模造品、同業者の粗製乱造を排除する為に、組合を設立し、国旗と軍機をデザインしたこの商標を、使っていました。

昭和21年、奄美は、米軍政下におかれ、日本本土との交通貿易も、自由にならず、密貿易と言う不自然な状態で、不自然な状態で本土の文化を吸収しなければならない常態が続きました。
この様な情況下で、軍旗と、国旗を印とした、商標を米軍が使わすはずがありません。

勿論生産統制もされ、商標も、白紙に、本場大島紬の文字のみを入れて使用していたと言われています。
昭和28年奄美諸島は、日本に復帰しm翌29年に、新たな組合が誕生し、30年現在使われている地球印の商標が誕生いたしました。

即ち、昭和21年まで、使われていた商標は、この商標です。
非常に貴重な資料であると同時に、大島紬の商標の、出発点、と言う点から見ても貴重な資料です。
シリーズで、次回、続きをアップいたします。


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