|
名古屋を出てから数時間、宵の雨が体を濡らしている。
名神高速を西に向かって雨を裂いて走る、
米原ジャンクションから北陸自動車道に分岐した後、舞鶴を目指してひた走る。
舞鶴のフェリーターミナルで手続きを終え、バイクを積み込んだ後、
深夜の出港に備え遅めの晩御飯と酒をチビチビとやりだした。
窓の外は霧雨のカーテンがうねっている。
長距離をバイクで走って来たせいで気は張っていたが、体は若干疲れていた。
アルコ−ルの余韻とけだるさの中ゴウはいつの間にか眠りについていた。
昨夜の雨は明け方にはあがり、ゴウは北行航路のフェリーの甲板に立っていた。
夏の太陽がギラギラと目に刺さり、思わず手をかざす。
フェリーが立てる白い航跡をぼんやり眺めながら、付き合っているミユキの顔をボンヤリ思い出していた。
ミユキと何度も喧嘩してきた、これで最後かと何度も思った。
そして連絡を取り合わなくなって早一ヶ月経とうとしている。
デッキの上では青空ジンギスカンが出来るようになっていて、ファミリーが楽しげに食べている。
ゴウがレストランで昼食を取っている時だった、
あれっミユキ?目の前を見覚えのある顔の女性が通り過ぎていく、彼女が何故ここに??
まるでゴウに気づかないかの様に、彼女そっくりの女性はやがてレストランから消えていった。
我に返ると、周りの家族連れの喧騒だけが残った。
その後船内で彼女と出会う事も無いまま、フェリーは小樽港に着いた。
今回の北海道行は特別感傷旅行という訳では無かったが、
ゴウにとって第二の故郷とも言える北海道に来ると、やはり心が癒されるからだ。
実は北海道に行くと決め、車庫に眠っていた愛車の”NS400R”を整備した矢先、
出発直前にバイクが盗難されてしまうとゆう事件が起こり気が滅入っていた。
”NS400R”は免許を取ってからずっと乗り続けていたバイクだった、
他のバイクは買い足しても、それだけは手放さなかったのだ。
ミユキを後ろに乗せて何処へでも走っていった、
何度も転んだ、思い出が詰まったマシンだった。
気落ちしていたゴウに手を差し伸べたのは、友人のカイだった、
彼は自分の愛車”Z750ターボ”のキーを黙って差し出した。
「気の済むまで走って来ればいいさ」と一言いった。
ゴウも黙ってうなづいた。
750ターボのキーを挿して、ジーカカカ・・・とゆうマシンが目覚める音を聴く、
スロットルを軽く煽るとターボのタービンがヒュンと唸った。
フェリーは夜の8時過ぎに着く、遅めに札幌入りになる。
一杯やりたかったがそうは行くまい。
寿司は嫌いじゃないが、小樽の大衆食堂『はれるや』に閉店間際に飛び込んだ、
フェリーのバイキングに飽きてたせいもある。
『はれるや』のおばちゃんが作るチキンカツ定食をかき込むとホッとした。
小樽から札尊自動車道を飛ばし札幌を目指す。
小樽の夜景が、札幌の夜景がストロボの様に煌き、川のように流れ、
23時過ぎに札幌に着くと事前に予約していたビジネスホテルにチェックインした。
ようやく落ち着いたゴウは、ホテルの小さな窓から滲むススキノのネオンを眺めながら、
小樽の地ビールの栓を開けると飲み干した。
苦いタイプの物だったが、今夜は特別苦い気がした。
さて、明日は何処で何をしよう・・・?
何時もの様に宛ての無い旅が始まった。
〔To Be continued〕
******************************************
この小説はフィクションですが、
登場する地名、店名及び旅情報は差しさわりの無い範囲で実在のモノを紹介しています。
ただしデータは古い場合が有るので保障は出来ませんので予めご了承下さい。
|
ふふふふふ・・・でたなW
2009/3/17(火) 午後 7:31 [ まめ助 ]
やぁーしのさんこんばんは!
今回は日記に載せてる”ノーザン完全版”を更に手を加えて行くつもりです(汗
こっちの方がより自然で良い感じと思うんですよ(大汗
もちろん”必殺首狩人”と交互不定期掲載になると思うので読んでチョd(^^;
2009/3/17(火) 午後 8:43
はい☆
楽しみにしてマス。
がしかして怖いんは飛ばすよーーーW
2009/3/18(水) 午前 8:42 [ まめ助 ]
返信、遅くなりました。 まだ、体調がすぐれないので、
ご容赦を…。書き込みありがとうございました。
Lee the 05さんも表現されている通り、北海道は、
特別な事情・感情をもって、行く場所のような気がします。
特に、僕の場合は北海道に上陸する時、つまり、バイクで
降りるときに感情が高まった気がします。 また、北海道は、
道も楽しめるし、おいしいところがたくさんあるので、
食も楽しめるし、格別な場所でしたね?
本当に、ありがとうございました。
2009/7/12(日) 午前 11:28
cv7*a さん
>お見舞い申し上げます、ご訪問ありがとうございました、
私の中にも特別な場所、第二の故郷の様な感覚があります。
よかったら当ブログに叉遊びにお出で下さい。
2009/7/12(日) 午後 3:18
こんにちは!
宛ての無い旅・・・さて、どうなることでしょう・・・
また続きを読みますね☆
ミユキも気になるし・・・
バイクの話も出ましたね!!
2012/2/16(木) 午後 2:33
インユアハートさん、北海道旅行は私の体験が元になっています、
詰まらないかも知れませんが読んでやって下されば幸いですf^_^;)
2012/2/16(木) 午後 8:01
拝見しました。
これからの展開が楽しみです。
北海道は函館付近と札幌と小樽ぐらいしか知りません。
ゆっくり行ってみたいです。
2012/9/24(月) 午前 11:35 [ mizuna ]
mizunaさん、お読み頂きありがとうございます、
書庫の「北海道ロード小説」を開けて頂くと続けてラストまでお読み頂けますので、
よろしくお願いします。(;^_^A
2012/9/24(月) 午後 0:24
お早うございます。
読ましていただきました。
続きが楽しみです。
2013/9/21(土) 午前 8:52
さくらさん、読んでいただきありがとうございました!
続きは書庫にまとめてありますので良かったらどうぞ(^^
2013/9/21(土) 午前 9:32
きれいに纏めていますね。わたしは48年にフライトで行き10日間
道内を二人で狩猟の旅をしましたが二回めは車で行きましたが
ハンドルは一度も触りませんでした。
2017/5/17(水) 午後 0:03
今から読み返すとカビの生えた様な拙作で恐縮しきりです、
書庫に最終回まで収めて有りますので、
おヒマならお読み頂ければ幸いです。
ありがとうございました( ´∀`)
2017/5/17(水) 午後 5:25
はこふぐさん、いつもナイスありがとうございます(^。^)
2017/5/17(水) 午後 5:26