野夢への道(野夢のお話と三毛猫チビの育児日記)

9月9日野夢のお話始めました。三毛の里親日記も続いています。

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ノーム(Gnomes)は、ヨーロッパで広く知られている「おとぎ話の小人」でした。
しかし、ノームを研究する人たちの中には、ノームを妖精の仲間と見なさない人たちもいます。

妖精学と民俗学との狭間で、ノームに新しい光をあてたのは、1976年に出版された「Gnomes」という本の存在です。
ノームを題材とした数百の文献の中で、オランダ人のヴィル・ヒュイゲンさんの文とリーン・ポールトフリートさんの絵になるこの本は、ノームの存在の意味を大きく変えることになりました。

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英語版はHarry N abrams社から1977年に出版され、日本語版は1979年にサンリオから出版されました。

日本語版の監修は遠藤周作さん、翻訳は山崎陽子さんと寺地伍一さんの分かりやすい翻訳でした。
特に山崎さんは、仕事としてと言うより、ノームを愛し、魂の翻訳をしてくださった方だと思います。
遠藤さんは、なぜこの本が日本人の友人作家によって書かれなかったのかを嘆き、山崎さんの努力に乾杯してくれました。

この本は、おとぎ話の小人だったノームを実在のレベルまで引き上げ、彼らの生活の息づかいまで、リアルに感じさせてくれます。
ノームの衣食住の描写の正確さは、自然科学から民俗学の深い知識と考察があって、始めて成し遂げられたと言えるでしょう。
この本に書かれていたノームの生活は、自然の中で動物たちと共存して、如何に生きるかと言う手引書にもなるものでした。

この本の影響は大きく、続編が1981年に出版されました。
それが「Secrets of the Gnomes」です。

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日本語版は1983年に、同じくサンリオから出版されました。
監修から翻訳は、前回に続き、遠藤さん、山崎さんと寺地さんの名訳に恵まれて出ています。

この本では、原作者のポールトフリートさんとヒュイゲンさんは、ノームに変身し、三つの使命を与えられることになります。
その最後の第三の使命は、この本を読んだ読者に委ねられるのですが、それを伝えた原作者はもうこの世を去ってしまい、使命が果たされたかどうか見届けることはできません。

その第三の使命とは、現代文明が育ててしまった七つの頭を持った怪獣と戦い、子孫たちに豊かな未来を残すことというものです。
その怪獣は、人間たちに汚染を広げ、世界を汚して行くのです。

七つの頭は、それぞれ人にささやきかけて、誘惑しています。
第一の頭は「将来のことなど知るものか」とささやき。
第二の頭は「おれが死ぬまでは、何とかもつさ」
第三の頭は「知らぬが仏」
第四の頭は「あとは野となれ山となれ」
第五の頭は「問題が起こるまで静観」
第六の頭は「それほど深刻じゃないさ」
第七の頭は「どうでもいいさ」と人の弱さに付け入ってきます。
※訳は「秘密のノーム」から引用させていただきました。

たぶん、これらの言葉は、毎日どこかで聞いているのではないでしょうか。

甘い言葉で、何もしなくていい理由をつけ、問題を先送りにしていくばかり。
気がついた時には、事態は深刻になって手をつけることすら難しくなっています。

ノームが人間たちに第三の使命を伝えてから、26年が経ってしまいました。
七つ頭の怪獣は、全世界に蔓延って、ますます勢いを増しているようです。

ポールトフリートさんとヒュイゲンさんの残したノームの本は、あまりありません。
アニメもできて、ヨーロッパではよく知られているそうです。

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日本では「わが友ノーム」翻訳は山崎さん、と「うごくえほん 森の小人 ノーム」だけだと思います。

豊かな自然を、次の世代に残す為には、ノームの示した第三の使命をさけて通るわけにはいきません。
今を生きるそれぞれの人たちが、この使命をどう果たしてゆくか。
それは私たち一人一人の課題でもあります。

ノームの本は、その他にもたくさんあります。
でも、日本でのお話はありません。
たぶん、語る人が始めるしかないのでしょう。

私の会ったノームは、漢字では「野夢」と書きます。
生活から書けば「農務」になるそうです。

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野夢の多呂左右衛門さんと野夢見習いの夢之介。
日本の野夢のお話は、多摩湖と八国山の辺り、トトロの里と呼ばれているところから始まります。

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