神田のガリレオ

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 昨日は世界的なスーパースターが二人、亡くなりました。共に私の人生の中でも大きな存在の人でした。

 一人は、チャーリズエンジェルで有名なファラフォーセットメジャーズ。世界中でどれくらいのポスターが壁に貼られたのだろうと思うくらいどこでも見ました。日本でもTVのCMに登場していました。

 もう一人はマイケルジャクソン。私はジャクソンファイブの頃の「ベン」という曲が好きでした。1日に何回も聞いていた曲でした。マイケルジャクソンの目指す差別の無い世界。私も共感します。マイケルの死の第一報は、ニューヨークの地下鉄の中でアナウンスされたそうです。

 さて、この2週間は講演やマスコミの方からの取材が多かったです。今まで講演会情報として、このメルマガで予告をお知らせしましたが、講演会の概要をメルマガではあまりお知らせしていませんでした。以下に、この2週間の大きな講演会のお話をします。

● 6月17日の講演会

 6月17日は、特定非営利活動法人 ウェアラブル環境情報ネット推進機構(WIN)主催の「人体通信」の講演会が東京大学で行われました。WINは、「万物は情報を発信する」という視点のもと、マイクロセンサ・ワイヤレス通信技術を駆使して、動物・植物・人工物・地球など万物の状態をセンシングし、その情報を蓄積処理することにより、全く新規なサービスを提供することを目的とした産学官・市民が参加する研究開発型NPO法人で、私はこのWINの中の人体通信プロジェクトの副主査をしています。

 6月17日の第44回WIN定例講演会では、人体通信の概要から、人体通信の新しい市場への期待、応用事例、現状の製品(人体通信モジュール)などの紹介のお話が各講師からありました。人体通信分野では著名なジャーナリストの日経エレクトロニクス 吉田勝記者が、この講演会を取材して、以下のWebsiteで「医療やヘルスケア用途が有望---期待高まる人体通信のアプリケーション 」紹介してくださいました。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090617/171877/


● 6月17日のNHK国際放送局の番組

 ちょうど、6月17日のこの講演会が終了する17:00頃に、NHK国際放送局から海外120ケ区に向けの英語ニュース番組「NEWSLINE」で、人体通信が紹介されました。あとで、NHKのご担当の方に伺いましたところ、非常に反響のあった放送だったそうで、1日に8回の人体通信の放送をしたそうです。

 私もヨーロッパやアメリカの友人から、メールを頂きました。また、私の会社のホームページ経由でも多くのメールを頂き、海外でも人体通信に興味を持ってくださる方が増えたことを嬉しく思いました。

 この放送は、「Body as a Transmitter」というタイトルで放送されましたが、このタイトルは私はとても嬉しかったです。ヒト自体が情報の発信源となること。これは、ある意味、情報を扱う観点では、情報の扱いには注意が必要ですが、私はコミュニケーションが希薄になってきている今の社会で、人間と人間が、人間らしく、他人に優しくなれるコミュニケーションを人体通信に期待しています。


● 6月27日の講演会

 6月27日には長野市で、TELEC長野サービスセンター主催講演会(平成21年度情報通信月間参加行事)で講演しました。私の話のテーマは、「無線技術の応用と新しい産業の展望」ということでした。

 私事ですが、私の妻は長野県上田市出身ですので、長野県は私にとりましても非常に関係の深い場所です。

 この日記に一枚の写真を添付します。この写真は6月17日のWINでの講演を終えて家に戻ったときに、家の前の電信柱のところにペットボトルにさされた花が置かれていました。自宅に戻ってとても気になった花でした。この電信柱の場所で、実は気になったことがありました。1ケ月ほど前にダンボールや空き缶を集めて生活をされていた方の台車が、数日間、ダンボールや空き缶が載せられたまま放置されていました。その後、それはどなたかが移動されたようですが、この花を見て、もしかして・・・と思いました。もしかすると、この方はお亡くなりになられていて、同業の仲間の方が、ペットボトルに花をさして、この場に置かれていかれたのではないかと。日本の不況はここまで来ているのかと、本当に心を痛めました。そこで、翌朝、この花の写真を撮り、長野の講演会でも日本の現状をお話しました。

 長野市での講演は、日本の製造業、それもその95%以上が中小企業であることから、どのように今の日本の不況を脱することができるかを、私なりの考えでお話しました。一つのテーマは、教育。子供たちの科学離れをどのように食い止められるか。それは、子供たちが興味を持つような教育をどうやったらできるか。私も大学で教鞭をとる立場ですが、いつも子供たちが興味を持つ勉強は何かを考えながら講義をしています。科学のベースは数学、物理、化学・・・でしょうが、私の属する工学部は、やはり数学と物理。その2者を別々に分けて教えてしまうと、子供たちは興味がなくなると思いました。私の講義は、まず頭の中に「振り子」の単振動を学生にイメージさせ、そこから、物理現象と数学の式を、常に対比させながら話をします。子供たちが物理や数学などを別々の学問として捕らえず全体的に見渡せること。これが大切だと思います。子供たちが社会に出て、製造業が望む人材は、専門家も必要ですが全体を見渡せ、その専門家をうまく使いこなせる全体が見渡せる人材です。今、日本には全体が見渡せる人が少ないことが、日本の産業のアキレス腱のような気がします。

 子供が興味を持つことは、自分の経験から、それは活力に結びつくと思います。余談ですが、私の経験というのは、中学での英語の授業にありました。「United States of America」を、なぜ、「アメリカ合衆国」と書くのか? なぜ、「アメリカ合州国」ではないのか? これが、英語に興味をもったきっかけでした。私は決して英語の成績が良かったということではなかったのですが、興味を持ったことは確かで、中学生の頃はアマチュア無線でともかくアメリカ人と話をしたくて、イーデスハンソンさんの英語の本をぼろぼろになるくらい読みましたし、アメリカの方々との文通もやっていました。

 もう一つのテーマは、製造業の再生。私は情報通信機器の設計・開発に携わっていますが、例えば携帯電話の市場が大きそうだとか、無線LANの市場が大きそうだと、企業はそのような市場に興味を持ちますが、製造メーカーの顧客様からの受託設計をしている私の会社に、依頼が出てくる仕事の内容を見ていますと、もはや、この大きな市場は日本の会社が儲けることができない市場のようで、携帯電話や無線LANの設計依頼の仕事はほとんどなくなりました。すでに、この分野は、日本の近隣のアジア諸国のビジネスとなり、日本は蚊帳の外(大企業というよりも中小企業は)のような気がします。もちろん、ニッチな市場を探し出し、この分野でがんばっている国内の中小企業がたくさんあります。これは、この日の講演の翌日にRFIDで成功している会社の社長さんからメールを頂き、勇気付けられました。一方で、別の企業の方からのメールでは、仕事が無いという状況にあることも現実であることも感じました。

 長野市での講演では、今、大きく見える市場は、もはや日本の製造業が参入できないくらい近隣諸国の企業ががんばってしまっているので、これから私たちは、新しい市場を作り出そうということで、人体通信でできる他の無線システムとの差別化や、人体通信ならではのキラーアプリの話をしました。

 この講演を後方支援してくれたのが、前述のNHKの国際放送でした。日本発、世界への新しい市場を創るための「Body as a Transmitter」は本当にタイムリーな国際放送でした。

 長野市の講演については、電波新聞にも取材記事が出るそうです。この日本の製造業再生のシナリオの話をしているときに、私の脳裏にあったのは、自宅の前の電信柱のところに置かれていたペットボトルにさされた花のことでした。

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先生、こんにちは。マイケルさんもファラさんもまだまだ
お若いのに残念です。 我が区内も不況は相変わらずです。
求人折込も激減したままですよ。昔ながらの家内工業多く
存りますが今はシャッターが閉まっていて胸が痛みます。
製造業の再生と景気の回復を心から待ち望んでいます・・。

2009/6/27(土) 午後 3:03 テクコ 返信する

こんにちは 今日も暑いですね。

地方に行くとシャッターが下りている商店街も見ます。町工場からも笑い声が聞こえるような街に戻ってほしいですね。

2009/6/27(土) 午後 3:42 drnebiya 返信する

私もマイケルジャクソンの死にはガックシきてます。
偉大なアーティストでした・・・・
ホント残念です。

2009/6/29(月) 午前 10:34 ぷよ 返信する

ぷよさん こんにちは

マイケルジャクソンには、私の世代は影響を受けている人も多いと思います。本当に残念ですね。

2009/6/30(火) 午前 6:56 drnebiya 返信する

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私が高校生だったころかな〜??たぶんですが。スリラーの人気で、友達が夢中になり、私も影響をうけてよく聞いていました。連日のニユースにとても悲しくなります。
我が家も製造業の夫とこれから教育していかなければいけない息子がいて、関心ある内容です。とくに教育関係の話は、いろいろ聞いてみたいと思います。それにしても高校2年生の夏ってどんどんオープンキャンパスにいったほうがいいと思うのですが、うちの息子、部活ばかりがんばっていて、大学のことまで深く考えていないような気がします。

2009/6/30(火) 午後 1:25 luc*y_d*ys1*11 返信する

れみさん こんにちは

私は高校1年くらいから人生の方向性を考えたような気がします。大学入試という壁はありましたが、ほぼ考えているように人生が進んできているように思います。

高校1年のときに「今の仕事につくようになる」根拠となった興味というものが芽生えていたと思います。

今はオープンキャンパスがありますので、いろいろな大学を見て、「この大学に入りたいな」と思うようになれば、受験勉強の励みにもなると思います。偏差値で大学を見がちですが、入ってみるとあとは本人しだいだと思います。子供がどこが自分にあっている大学かを見極めたとき、親はそれを理解してあげる必要があると思います。

2009/6/30(火) 午後 1:58 drnebiya 返信する

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子供の科学離れに、製造業の再生。大きなテーマですね。
地方の中小企業の活性化は、日本全体を活気づけるような気がします。

2009/7/8(水) 午後 0:42 ともも 返信する

とももさん おはようございます。

そうですね。地方も元気になってほしいですし、東京も中小企業は多いのですし、日本の中小企業はガッツを持って、私の会社も含めがんばってほしいと思います。

2009/7/9(木) 午前 9:04 drnebiya 返信する

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nebiyaさん、あまりいわないだけで、いろいろ子供なりに考えているのかもしれません。まあ、去年から考えると大人になってきたなと思います。アドバイスありがとうございます。

2009/7/15(水) 午後 1:12 luc*y_d*ys1*11 返信する

私も製造業で働いてきましたので、若い人たちには理工系を薦めたい気持ちが強いです。創造する楽しさは、若いうちに好奇心や興味をもたれると、けっこう夢を追い続けられるように思いますし、私はその道に進んで、苦労も多々ありますが人生を楽しんでいます。

2009/7/16(木) 午後 6:44 drnebiya 返信する

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