神田のガリレオ

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みなさま こんにちは

 シルバーウィークの休みも終わりました。9月もあと5日間。2015年度の上期が終わりますね。今年も下期に入ります。

 シルバーウィークは、上期の〆の時期でもありますので、零細企業の経営者の私は、上期の経営状況の確認、下期の仕事の契約や打ち合わせ(中小企業のみならず大企業でも、5連休全部がお休みでない会社が多かった)で、連休の半分は仕事をしていました。

 私はお墓参りは、心が落ち着くので、お盆やお彼岸の時期に関係なく、お墓参りに行くことが多いのですが、このシルバーウィークにも、東京・台東区(父方)と大田区(母方)のお墓参りをし、いろいろな報告をしてきました。

 ご報告といえば、9月9日が会社の設立記念日でした。私が起業した株式会社アンプレット( http://www.amplet.co.jp/indexja.html )も、9月9日から29年目に入ります。会社を長い間、無借金経営で継続することができたことは、みなさまのご指導、ご支援あってのことです。心よりお礼申し上げます。


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●○ 2015年下期 ・・・ UHF帯RFIDがにぎわう?!
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 9月に入ってから、本年度下期(10月1日以降)の仕事の打ち合わせが始まりましたが、今年は、UHF帯RFIDに関する打ち合わせが多かったです。

 9月16日(水)〜9月18日(金)に東京ビッグサイトで開催された「第17回自動認識総合展」に行ったときに、数年前に大きなブースを出していた大企業の展示がめっきり減っているのに気付いたのですが、大企業がUHF帯RFIDの市場から離れ始めている反面、市場がなくなったわけではないので、RFIDユーザーが、新たなRFIDシステム供給企業を探し始めているのかと思いました。

 RFIDは、決して新しい技術ではないのですが、パッシブ型RFIDは、電池を搭載しなくても無線通信ができる唯一の無線ディバイスですので、電池を搭載できない環境では根強いニーズがあります。


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●○ 金属に貼り付けるUHF帯RFID用のアンテナ
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 今でも UHF帯RFID のビジネスを難しくしているのが、RFIDタグへの期待価格が安いことです。販売している製品の管理にRFIDを貼り付けて棚卸しなどをするときに、製品の価格が¥1,000程度のものに、RFIDタグが¥100程度では高く感じます。そこで、RFIDタグの製品管理は、単価の高い製品に取り付ける物流や製品管理の市場に期待がかかります。

 単価の高い製品は、金属でできているものも多いので、金属に貼り付けられるRFIDタグのニーズがあります。

 金属に貼り付けるRFIDタグには、金属が近くにあると、本来の性能が発揮できなくなるアンテナを、どのように使いこなすかが、技術的な課題でした。

 数年前は、ユーザーが金属に貼り付けるRFIDタグにも、通常の自由空間においたRFIDタグと同様な通信距離を期待していました。

 また、本来、性能の良いアンテナは、周囲の環境に敏感ですから、金属にアンテナを貼り付けると、アンテナの共振周波数が変わってしまったり、利得が低下してしまうのですが、一般のユーザーの中には、共振周波数が変わることや利得が低下することは、、性能の悪いアンテナだという誤った認識をもたれている人も多かったです。

 RFIDタグを金属に貼り付けるときに、アンテナと金属の間に誘電体を挟んで、金属の存在をアンテナには見えないような工夫をしますが、その誘電体は、空気の層に比べれば損失増えますので、通信距離が短くなります。この正しい認識が、近年ではユーザーに定着してきたことと、アンテナに関する常識への理解が深まり、性能の良いアンテナは、金属に貼り付けると共振周波数がずれるので、金属に貼り付けた状態で、目的の共振周波数に合わせることという技術的なアプローチも、ユーザーの方が認知されるようになってきました。

 また、元々、狭い帯域の共振させたアンテナを、見かけ上の広帯域化するときは、アンテナの抵抗成分(放射抵抗と損失抵抗の和)の損失成分を増やすことになりますが、このときには、アンテナの放射効率ηは、

η = 放射抵抗/(放射抵抗+損失抵抗)

ですから、アンテナを広帯域化しますと、どうしても電波の放射効率が下がり、電波の飛びが悪くなります。このことも、常識としてユーザーの方に認知されてきたように感じます。

 RFIDユーザーが、RFIDの特徴を理解したことにより、RFIDに対する過剰な期待が正常な期待になってきたことが、本年度下期のUHF帯RFIDの仕事のご依頼が増えてきたことの理由なのかもしれません。


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●○ 私の日経エレクトロニクス連載記事
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 連載記事 : 「無線モジュールの要、アンテナ設計の基礎」を担当していますが、2015年10月号が最終回になります。以下に連載記事のリストを列記します。

① 2015年5月号(第1回) 「今さら人に聞けない電磁気学を
直感的に理解」

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/MAG/20150408/413155/

② 2015年6月号(第2回) 「アンテナ設計は怖くない、電波
が伝わる仕組みと用語を理解」

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/MAG/20150501/416865/

③ 2015年7月号(第3回) 「アンテナ設計の鉄則、長さを
調節して共振状態を作る」

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/MAG/20150601/420980/

④ 2015年8月号(第4回) 「プリント基板上に形成できる、
パッチアンテナの設計のコツ」

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/MAG/20150702/425906/

⑤ 2015年9月号(第5回目) 「スパイラルリングアンテナと
UWB用アンテナの設計の勘所」

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/MAG/20150728/429701/

⑥ 2015年10月号(最終回) 「アンテナの測定技術と、進化
のトレンドを学ぶ」

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/MAG/20150408/413154/090900005/index.html

 この記事の反響は非常に大きく、多くの熱心な読者のみなさまから、質問だけでなく、有益なコメントやアドバイスをいただきました。また、いくつかの企業では、この連載記事を社員教育用の教材として使っていただいていると伺い、嬉しく思いました。

 長い間、ご愛読いただきありがとうございました。


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●○ さいごに
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 子供たちに科学を楽しんで、好きになって欲しい。そんな気持ちをこめて、お台場で開催された「こども科学実験教室2015」(2015年8月23日)の講師を担当しました。

 体に溜めた静電気で、手に持った蛍光灯を点灯させる実験では、子供たちが奇声をあげて喜んでくれましたし、付き添いで来られた親御さんも、静電気が起こす不思議な世界を興味深く見学されていました。

 このイベントの後にも、参加された親御さんからお電話をいただき、体に静電気を溜めて、家中のものを触っては、光るとか光らないとか実験をしていると伺いましたが、私もその光景を想像して、微笑ましく思いました。

 この日は、東京ビッグサイトで、アマチュア無線の祭典「ハムフェア 2015」も開催されていましたが、子供のときにラジオ少年だった私の今の姿が、「ハムフェア 2015」を心の底から楽しんでいるので、今の子供たちにも、科学への好奇心を、大人になっても「万年少年」や「万年少女」として、持ち続けて欲しいと思いました。

 この期間、こども科学実験教室にご参加いただきましたみなさま、ハムフェア 2015でお目にかかったみなさま、ありがとうございました。楽しかったです。

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