Seeing is akin to love

見るってこたぁ、惚れたってことよ

全体表示

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全34ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

最後の投稿

自宅でシジュウカラの啼くのを聞きながら、ブログの再開を決めた。
といっても、yahooブログという大きなフィールドではなく、
小さな無名のローカル・サイト…自分のサイトで、である。
yahooでの閉店のご挨拶がわりに、最後の投稿をすることにした。

イメージ 1

家から500mほど行くと、大きな植物園がある。
江戸時代の将軍家の薬草園から始まって、今は、東大の付属施設になっている。
歴史もあり、国家の庇護を受けて、大きな樹木がうっそうと生い茂っている。
植物園なので、さまざまな種類の樹木があり、
ニュートンが万有引力のヒントを得たという有名なりんごの木も、
ここに挿し木されて育っている。
小鳥たちにしてみれば、ちょうど、昔のデパートの食堂のように、
数あるメニューの中から好きな木を選べるので、天国のようなところのはずだ。
しかし、シジュウカラや時には、メジロ、ウグイスといった小鳥たちが、
本来のマザーランドから抜け出し、マンションのベランダの先にある
目隠し用の立木にやって来ているのである。
カラスのせいだ。実際、植物園では何羽ものカラスたちが我が物顔で飛び回り、
横暴の限りを尽くしている。小鳥を追っているときもある。
小鳥たちは、戦禍を避け、キャンプに逃れてきた難民のような境遇なのだ。

yahoブログは、この植物園のようだった。
アバターの木や、お気に入りの木、ファン登録の木、と
数多くの品目が用意されてはいたが、僕自身は、本でも、サイトでも、
どちらかと言えば、シンプルなデザイン構成が好みで、
少し、オーバーデコレーションなのが不満だった。
字も小さくなってしまったし、行間も狭い…。
そしてそして、何より不愉快だったのがスパムのトラックバック。
まさに、カラスの蹂躙だった。芸のない下品なコピーは
見るだけで目をそむけたくなるほど不快だった。
毎日毎日、無差別に貼り付けてくるのに対応するのに疲れた。
知らん顔を続けるyahooの運営方針も、どうだかなぁ、と思っていた。

そんなこんながあって、中断してしまったのだが、
去年、仕事でワードプレスというブログツールに接する機会があった。
その際、PHPやらCSSといったコードを眺めているうちに、
自分でも少し改造できるようになった。そうなると、自分のサイトで、
自分好みのブログ構成にして、気ままに書くのもいいな、とそう思い始め、
Myブログを敷設することにしたわけである。
yahoo植物園のようにお客さんが来るわけでもないし、
管理者の英知で生育をサポートしてくれるわけではないが、
木の枝に止まって、ツピー、ツピーと啼くだけなら、これで十分だろう、と。

イメージ 2

そういうわけで、ここのブログは、これで「休刊」ということにします。
yahooブログに投稿中、読んでいただいたすべての方、
コメントを送ってくださった方々に感謝します。
また、もし、僕のひっそりブログもヒマつぶしに見てみるかとお思いの方は、
どうぞ、遊びにいらしてください。

仕事に励めない理由

僕の仕事用デスクである。PCの画面にフェイス・ヒルの妖艶な姿が映っているのは
仕事を怠けて、彼女のミュージックビデオを流している証拠ではあるが、
まあ、とりたててお見せするほどの代物ではない、何の変哲もない1坪の風景だ。
 
イメージ 1
 
「だが、しかし」である。
 
厚労省のサイトを見ると、平成20年の全国の成人男子の喫煙率は
40%弱だそうだ。ということは、ほぼ2000万人の人が、逆風の中、
まだ、スパスパ・モクモクと煙を上げている勘定になる。
東京江東区の橋本菓子店というお店のwebサイトに、
煙草の銘柄別売り上げランキングが、「売り上げ百傑」という名で
月ごとに集計されて掲載されている。(すごい労作! 感動しています)
それによると、僕が日頃買っている10本入りのピースは0.33%である。
20本入りに換算するとその半分なので、ショートピース愛煙者は全国では
おおよそ33,000人ほどいる、という見当になる。
 
写真のPCの前には、iPhoneがドック入りしている。去年の発売時には、
大騒ぎされたが、実数では、せいぜい20万台かその程度の普及数だろう。
日本の携帯電話の所有総数は1億台超なので、iPhoneのシェアは0.2%、
1000人に2人というところだ。とすると、ショートピースの愛煙者で、
iPhone 所有者という組み合わせは、全国で66人程度に絞られる。
つまり、この写真から、あっという間に66人の「容疑者」が浮上するわけだ。
 
壁にエビちゃんのカレンダーが掛けられている。4年連続、カレンダーとしての
売り上げが1位と言われているベストセラーだが、これも、販売実数としては、
10万部そこそこのものだろう。このシェアまで勘案すると、
容疑者は0.06人になり、この時点で、1人より大きく割り込んでしまう。
たった3つのアイテムで、もうプロファイリングは終了できてしまうのである。
 
これにGriffin 社のiPhone のドックや、同じくGriffin 社のiPhoneカバー
iMac、Bang & Olufsenの電話機、PILOTの万年筆、KOKUYOのデスクブラシ、
神戸の美容室MARIENBETHのマグカップ、くたびれたinnovatorの椅子と机…
と証拠固めをしていくと、数字的には、この部屋が存在する確率は、
10のマイナス100乗よりも小さくなるに違いない。
もはや、言い逃れなどできる状況ではない。観念するしかない。
 
まあ、ここまでは数字上のレトリックなのだが、実は、この写真の中で、
AMEXのクレジットカードで購入している品が4つある。ということは
このクレジット会社がクロス検索を行えば、ひっそりと裏町で生きていた
「僕」という存在が、瞬時に、白日のもとに晒されてしまうことになる。
  
恐ろしい時代なのである。買ったもの2つ3つの写真で、所有者が
誰なのかが明快に特定できてしまうということなのだ。
  
Suicaだ、PASMOだ、おサイフケータイだ、edyだ、iDだ、ETCだと
電子マネーというものが、 さも便利世界の到来のように喧伝されているが
裏を返せば「特定化社会」の到来なのだ、ということにほかならない。
恐ろしい時代なのである。まったく気が重い時代になったものだ。
イメージ 2
食い扶持のために「電子マネーの進化に乗り遅れるな」というテーマの
原稿を書かなければならないのだが、さっきから、ちっとも筆が進まず
時間つぶしばかりしているのは、そんな気の重さのせいなのだ。

仙人の酔眼

イメージ 1先週、30か月ぶりに、このブログに立ち寄って
ちょこっと雑文を残してしまったら
なんだか、またそのまま、ほったらかすのも
薄情なような気がして、今日、再びやって来た。
焼けぼっくいに火がついた、という類か。 
 
数日前、10年ぶりに国技館に行った。
  
世間が「未曾有」とか「100年に一度」とかの
形容詞をつけて大騒ぎをしている時世だというのに、
あるいは、名の知れた企業が競うように
「下方修正」や「減収減益」から始まり、
「創業以来初の赤字」とか「工場閉鎖」「人員削減」
といった言葉や数字を、連日のように
発表しているさなかだというのに、
昼の1時から、相撲観戦なのである。
ちょうど、戦乱の世を避け、山にこもって
詩と酒にふける仙人、そんな心境だった。
 
イメージ 2もちろん、現役の社会人の身なので、多少、
後ろめたさもないわけではない。
しかし、今回の「金融危機」は、実は、
天災などではなく、数字を発表している
当人たちが引き起こした「人災」
そのものだと僕は思っている。
にもかかわらず、その本人たちが、あたかも、
天災に巻き込まれたような被害者顔をして
テレビに出て来たりしているので、
ほんと、うんざりしているのだ。
そちらがそういうことなら、
こちらは、大いに呑み、大いに語り
浮き世を離れた仙人になっちまおう、
ということにあいなったのである。
 
館内には、この時間でも、もう、数百人程度の仙人はいる。
外人の仙人も多いし、若い女性の仙人も目立つ。
 イメージ 3
午後1時の国技館は、 観客もまばらだし、マゲを結えないざん切り頭の力士が多いし、
行司は裸足。 呼び出しや行司の声も、力士同士の体のぶつかる音も聞こえてきて、
それなりの迫力だ。 合間に、ひいき力士のしこ名を大声で呼ぶ声が飛び交う。
このクラスでももうひいきのファンがいることに驚く。
郷土の友人なのか、身内なのか、女性の声もまじる。
 
体の小さな、あどけない少年のような子が、体の大きな力士と対戦する。
この子への女性の声援があがる。しかし、跳ね返され、はたき込まれて、負ける…。
少年が静かにさがっていく。
「そんなに勝ち方でうれしいのか!」と、後ろの枡にいた女性が勝ち名乗りを受ける
体の大きな力士の背に声を浴びせる。当人の耳にも届いただろう。
 
昔、勤めていた会社の大先輩で、芥川賞に3度、直木賞に1度ノミネートされながら
結局、受賞できずに、昨年鬼籍に入ってしまった人がいるのだが、彼の息子さんが
力士になったと聞いて、その意外な進路に仰天したことがある。
何年かして、近況を尋ねたら、結局、芽が出ずに辞めたんだと言っていた。
いま、目の前の土俵で闘って敗れた華奢な少年力士とイメージが重なる。
 
そうか、ここも、勝ちがあり、負けがある「戦乱の世界」だったのだ。
ただ、下界の戦場とは決定的に違うところがある。
相撲の責任は、相撲取りである自分が負う。その潔さがあるのだ。
 
「経済の責任は、経済人にはない。国家にある。等しく国民にある」。
「企業の収益悪化の責任は、先を見通せない経営者にあるものではなく、
ベルトコンベアの前で黙々と作業をした末端の労働者こそが背負うべきだ…」。
そんな弁口がまかり通っている下界と違い、土俵では、誰も「責任逃れ」はできない。
仙人たちの酔眼にさえ、その差異は、はっきりと目に映ってくるのである。

CHANGE! 

2年半前に別れた女にばったり出会ったような気分だ。
 
ちょっと調べ物をしていてgoogleで奥深く、分け入って見ていたら
28ページ目に、あれ、まあ、自分のブログのタイトルを見つけてしまった。
というわけで、ずっと、ほったらかしていたここへ、出来心でやって来た…。
しかし、それにしても、ひどい惨状だ。スパムのトラックバックが鈴なりだし、
レイアウトの崩れもはなはだしい。
なんだか生活が荒れて、身を持ち崩しているようにも見える…。
  
ちょっと立ち話をしていく。
 イメージ 1  
2年半かぁ。ずいぶんごぶさただったなぁ。 
その間に、世間はずいぶん変わった、ね。
2006年の秋に小泉総理が辞めてから
あれからもう3人目の首相だし、株価も
日経平均は当時は1万8千円代だったのが、
今は8千円代そこそこ、と半分以下。
ドルも06年の初夏は120円だったのに、今は
90円になり、映画「アマデウス」のDVDでさえ
iTunes USAで9.99$、つまり900円で
ダウンロードできてしまう時代になった。
六本木を、風を切って歩いていた「外資系」も
いまは、PASMOをにぎりしめながら、寒風に
首をすくめト足取り重く駅へ降りて行ってる。
 
僕の住む文京区は、比較的、治安がいいと
言われていたのに、つい数日前には、
あろうことか大学構内で殺人事件が起きた。
  
身近なところでの「変化」でいえば
商売道具であるPCからは、ワードもパワポも
Microsoft社のアプリケーションをすべて追放。
windowsのマシーンでは、OpenOfficeとCROME、
macのほうは、iWorks、safariで、ほんとんど
支障もなく仕事のやりとりができている。
携帯電話はdocomoからiPhoneになって
20年使っていたKnoxBrainのシステム手帳を
持ち歩く必要がなくなり、解雇通告をした。
 
ガソリン価格がリッター130円もしていたのが
今では100円を切っているというのに
クルマにもめっきり乗らなくなって、
駐車場のこやし状態。乗る必要がないことに
気づいたということなんだよね。
そしてゴルフバッグが、そのクルマの
トランクの中でこやしになっている。
 イメージ 2
テレビも地上波はほとんど見ていないし
従って、テレビCMで心が動くこともないし。
自然消滅した数多くのメールマガジンの代わりに
ミシェル・オバマの5ドル寄付の要請メールや
Appleからの請求メールが毎週届くようになった。
  
こうして、ただ、個人的な変化を
書き連ねてみたただけなのに
Microsoft、docomo、自動車産業、ゴルフ関連、
民放各局、広告代理店…と不況・沈滞企業の姿が
くっきりと浮かび上がってきてしまうんだよね。
金融危機のせいにしているところも多いけど
こうした会社の経済活動は、社会のある一部で
心やニーズを、実は、とらえられなくなっている
というふうにも考えられる面もあるようだ…。
30か月の激変だね。
   
ほかにも、CHANGEはまだある。
桝添氏のゴミ出し映像以後、僕も毎朝
ビニール袋を運ぶようになって
今日まで欠かさず続けているんだよ。
そうそう、料理もやるようになった。
コールスローから始まり、カルボナーラや
ロールキャベツぐらいまでなら
レシピを見ずとも作れるほどになった。
江戸の古地図もだいぶ頭の中に入り
散歩をしていても、ここは会津藩の
上屋敷跡だな、とわかるようになった。
Brooks Brothersのカシミアのマフラーや
KRIZIAのセーターより、MUJIの湯たんぽや
ユニクロのヒートテックに関心が移った。
  
いや、変わらないこともあるよ。
  
バージョンこそ9.0からCSに移ったが、やっぱりillustratorは手放せないし、
仕事場の壁にかかるのも、もう4代目になるけど、エビちゃんのカレンダーだ。
CDからiTunesになったものの、Maria CallasやKatherine Jenkins、
Faith Hillといったオペラやカントリーの古今の歌姫たちの声が流れているし
…それと、言うまでもないが、貧乏なのは相変わらずだよ。
え? 定額給付金? もう、もらったよ、ほら…。
イメージ 3
  
あ、行っちまった…。何年経とうが、変わらず、馬鹿ばっかりやってる僕に
ほとほと愛想をつかしたみたいな顔つきの幻影が…。

ウォーキングin N.Y.

イメージ 1 ご隠居さんの姿、見かけたかい。
 いいや、ここんとこ10日ほど
 見ないね。おおかた、引きこもりの
 息子に包丁で刺されて、
 くたばっちまったんじゃないか?
 この頃、ヤな事件が多いからって
 そんな物騒なこと言うもんじゃないよ。
 それに、ご隠居さんところは
 娘さんしか、いねぇよ。
 じゃあ、タウリンで毒殺か…。
 どうしても殺したいんだな、
 おまえは…。それに、タウリンじゃなく
 タリウムだったろう。タウリンは
 ファイトー・イッパツーッってやつに
 入ってる元気成分だろ。とは言え
 ともかくご隠居さん、歳も歳だし心配だね。
 まさか、死んじゃいないと思うが、
 ちょっと、様子を見に行ってみるかい。
       *
 ちわっー。ご隠居さ…、あれ? 
 あ、動いてらぁ。生きてる。
 書き物してる…。
隠居 おい、八っぁん、入ってくるなり
 生きてるって、どういう意味だい。
 いけねぇ、聞こえてたか。いえ、あの、その、ここんところ
 あんまり姿が見えないんで、娘さんに毒・…ど・ど…ど、
 いや、ど・どこか具合が悪いか聞こうと思いまして…。フーッ。
隠居 おや、心配してくれたのかい。うれしいねぇ。
 どこも悪くないよピンピンしてる。N.Y.から帰ってから
 仕事がちょっと溜まってたもんで精を出してただけのことだよ。
 でも、ま、ひと区切りついたんで、あがって、お茶でもどうだい?
 ん、じゃ、そうするか。ばあさん、
 おーいお茶、それに羊羹を…。イメージ 2
隠居 これ、それは私のセリフだよ。
 ま、いいや。そうそう、お茶と言やあ、
 N.Y.でもずいぶん緑茶が飲まれるように
 なったようで、アッパーウエストに
 日本茶の葉を売る専門店があってね。
 へー、日本茶を?
隠居 中に入って聞けば、伊藤園の
 経営だということだったが、お客さんは
 アメリカ人のセレブっぽい人ばかりで
 たいそうな人気だったよ。500mlの
 ペットボトルの「おーいお茶」も
 売っていて、1.5$だったから
 そんなに高くはなかったね。ただ、
whole foodsというマーケットの中の
 お寿司屋さんで、お茶を頼んだら
 日本人の板さんに、2$ですが
 いいですかって、確認されたね。
 なにぃ、寿司屋で上がりをもらうと
 2$? それはいけねえ。マリアンだ。
 お前さんが言いたいのは、
 あんまりだ、だろ?
 アメリカじゃ何でも
 逆に言うんだって聞いたぜ。
 かばねし!
 ?
 死ね、バカ、ってことだよ。
隠居 まあまあ、つまんない言い合いは
 およしなさい。確かに、寿司屋で上がり1杯が
 2$というのは暴利には違いないが、
 日本でもコーヒーが200円、300円は普通だし、
 高い店だと1000円なんて店だってあるだろ。向こうじゃ1$で
 飲めるところがウンとある。
 郷に入れば郷に従えで、おあいこだ。
イメージ 3
 オッ、何ですか、この写真。美術館?
隠居 おー、よくわかったね。メトロポリタン美術館だ。
 いいんですか、写真、撮って…。
隠居 おー、熊さんは物知りだね、
 たいがいの美術館が撮影禁止なことをよく知っているね。
 ところがだね、、イメージ 4
 このメトロポリタン美術館という所は
 ストロボを焚かなければOKと
 しごく太っ腹なんだ。それだけでなくって、
 名画がガラスケースにも入れられずに飾ってあって
 絵の具の匂いがするほど近寄ることもできるんだよ。
 指紋をつけたりして?
隠居 これ、世界的な遺産に指紋をつけてどうする。
 もちろん、角々に警備員はいるし、きっと、何かすごい
 アラームシステムがあるはずだが
 それにしても鷹揚なもんだったね。
 広いんですよね、この美術館は。
隠居 1日や2日では見切れない
 広さだね。あたしの場合は、100以上
 ありそうな部屋の2つだけを選んで
 鑑賞してきた。オランダ・ルーム。
 世界で35・6点しかないと言われている
 フェルメールをここだけで5点も
 持っているということだったので。イメージ 5
 ついでといったら失礼だけど
 レンブラントもたくさん見てきた。
 たった、2部屋なのに、それでも
 2時間近くかかってしまったよ。
 フェル…なんとかってのは
 ご隠居さんのお気に入り…?
隠居 うん、うん、ここ数年
 フェルメールの小説や映画を見たり
 その絵が出てくるミステリーを何冊か
 読んだりしたもんだから、ちょっと
 詳しくなってしまって…。
 何年か前に、日本でも展覧会があったんだが、
 確か、大阪だけで行われて、東京の人間は
 悔しい思いをしたしね。
 で、このメトロポリタンの近くにある
 フリックコレクションという
 別の美術館にも、フェルメールが
 3点あるというので、そこへも
 行って来た。こちらの美術館はイメージ 6
 さほど大きくないが、鉄鋼王の
 豪奢なお屋敷をそのまま使ったもので
 絵だけでなく、インテリアも
 なかなか見応えがあって、いい
 目の保養をさせてもらった。ここの 
 フェルメールも、柵やガラス棚に
 遮られるず、鼻づらをつきあわせて
 眺めていたんだが、あんまりにも
 近づきすぎていたらしくて
 警報が突然なり始めたりして…。
 もちろん撮影も禁止だった…。
 世界的な遺産に、鼻息をかけて
 どうする。
隠居 あ、これは一本取られたね。
 それはともかく、半日で、現存する
 フェルメールの絵の22%を
イメージ 7 制覇したことになる。これだけでも
 今回の散歩の大成果だったね。
 あれ? ご隠居さんのN.Y.は
 散歩だったんですか?
 旅行じゃなくって。
隠居 飛行機に乗って行ったんだから
 厳密に言えば旅行なのかもしれないが
 添乗員もなし、ガイドブックもなし。
 気の向くままに、コースも決めず
 五感と足だけを頼りに、毎日3万歩、
 N.Y.の住民気分で歩いていたから、
 散歩と言ったほうが近い感覚だな。
 3万歩ですかぁ。足が痛く
 なったりしませんか?
隠居 さすがに2万歩を超えると、
 そこかしこが悲鳴を上げてくるね。
 でも、切り上げない?
隠居 デリで休憩したりして
 回復したらまた歩く。
 おかげでデリ事情に詳しくなった。
 おい、八。おまえ、ちっと
 違うことを想像してないかい?
 ……。
 ご隠居の言うデリというのは
 デリカテッセン…惣菜のことで、
 まあ、日本で言えばコンビニと
 カフェをまぜたようなもんらしい。
 ふー、驚いた。あっしはまた
 デリヘルかと思った。
 ご隠居がそんなものに用が
 あるわけないだろ。
隠居 信用されてるんだか、バカに
 されてるんだか…。ま、ともかく
 疲れたな、と思ったら、デリに入る。
 コーヒーを飲んだり、おやつがわりに
 スープやベーグルを買って食べたり、
 おかげでデリ事情に詳しくなった。
 ロスあたりの西海岸では、日本の
 コンビニもちらほら見かけるが
 N.Y.はデリ王国なので、さすがの
 コンビニも進出できないようで
 今回はまったく見なかったねぇ。
 デリのメニュー、結構、
 おしゃれですね。アメリカっぽく
 もっと無骨でデカいのかと…。
隠居 いや、ほとんどが熊さんの
 言うようなもので、この写真は
 東京で言えば青山のような
 おしゃれ系タウンにある店のもの。
 バカ食い系のデリしかないときは
 たとえば、公園のベンチに座って、
 ヒマをつぶしてる金髪美女や
 赤ちゃんを散歩させてる
 ベビーシッターの様子なんかを
 観察したり、本屋さんに寄って
 写真集を眺めたり
 あるいは、教会の信者席に座って
 ステンドグラスを眺めたり…
 足を休めているときも、
 見るモノが多くって退屈しなかった。
 ウォーキングにもいろいろワザがあるんですねぇ。
隠居 まあ、散歩だけに、テクにはこと欠かない…。
 なーる。うまい、座ぶとん1枚。

全34ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]


.
dum**516
dum**516
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

過去の記事一覧

ブログバナー

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事