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自宅でシジュウカラの啼くのを聞きながら、ブログの再開を決めた。 といっても、yahooブログという大きなフィールドではなく、 小さな無名のローカル・サイト…自分のサイトで、である。 yahooでの閉店のご挨拶がわりに、最後の投稿をすることにした。 家から500mほど行くと、大きな植物園がある。 江戸時代の将軍家の薬草園から始まって、今は、東大の付属施設になっている。 歴史もあり、国家の庇護を受けて、大きな樹木がうっそうと生い茂っている。 植物園なので、さまざまな種類の樹木があり、 ニュートンが万有引力のヒントを得たという有名なりんごの木も、 ここに挿し木されて育っている。 小鳥たちにしてみれば、ちょうど、昔のデパートの食堂のように、 数あるメニューの中から好きな木を選べるので、天国のようなところのはずだ。 しかし、シジュウカラや時には、メジロ、ウグイスといった小鳥たちが、 本来のマザーランドから抜け出し、マンションのベランダの先にある 目隠し用の立木にやって来ているのである。 カラスのせいだ。実際、植物園では何羽ものカラスたちが我が物顔で飛び回り、 横暴の限りを尽くしている。小鳥を追っているときもある。 小鳥たちは、戦禍を避け、キャンプに逃れてきた難民のような境遇なのだ。 yahoブログは、この植物園のようだった。 アバターの木や、お気に入りの木、ファン登録の木、と 数多くの品目が用意されてはいたが、僕自身は、本でも、サイトでも、 どちらかと言えば、シンプルなデザイン構成が好みで、 少し、オーバーデコレーションなのが不満だった。 字も小さくなってしまったし、行間も狭い…。 そしてそして、何より不愉快だったのがスパムのトラックバック。 まさに、カラスの蹂躙だった。芸のない下品なコピーは 見るだけで目をそむけたくなるほど不快だった。 毎日毎日、無差別に貼り付けてくるのに対応するのに疲れた。 知らん顔を続けるyahooの運営方針も、どうだかなぁ、と思っていた。 そんなこんながあって、中断してしまったのだが、
去年、仕事でワードプレスというブログツールに接する機会があった。 その際、PHPやらCSSといったコードを眺めているうちに、 自分でも少し改造できるようになった。そうなると、自分のサイトで、 自分好みのブログ構成にして、気ままに書くのもいいな、とそう思い始め、 Myブログを敷設することにしたわけである。 yahoo植物園のようにお客さんが来るわけでもないし、 管理者の英知で生育をサポートしてくれるわけではないが、 木の枝に止まって、ツピー、ツピーと啼くだけなら、これで十分だろう、と。 そういうわけで、ここのブログは、これで「休刊」ということにします。 yahooブログに投稿中、読んでいただいたすべての方、 コメントを送ってくださった方々に感謝します。 また、もし、僕のひっそりブログもヒマつぶしに見てみるかとお思いの方は、 どうぞ、遊びにいらしてください。 |
坂の途中で
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さっきまで軒を連ねていたの商店やしもた家が、坂を上がると、ひっそりとした屋敷町に変わっていたりする。数分間で、激変する情景。これが坂道の魅力。散歩をしていて、目にしたそんなもの、こんなものを、書きとめていく。
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僕の仕事用デスクである。PCの画面にフェイス・ヒルの妖艶な姿が映っているのは
仕事を怠けて、彼女のミュージックビデオを流している証拠ではあるが、 まあ、とりたててお見せするほどの代物ではない、何の変哲もない1坪の風景だ。 「だが、しかし」である。 40%弱だそうだ。ということは、ほぼ2000万人の人が、逆風の中、 まだ、スパスパ・モクモクと煙を上げている勘定になる。 東京江東区の橋本菓子店というお店のwebサイトに、 煙草の銘柄別売り上げランキングが、「売り上げ百傑」という名で 月ごとに集計されて掲載されている。(すごい労作! 感動しています) それによると、僕が日頃買っている10本入りのピースは0.33%である。 20本入りに換算するとその半分なので、ショートピース愛煙者は全国では おおよそ33,000人ほどいる、という見当になる。 写真のPCの前には、iPhoneがドック入りしている。去年の発売時には、 大騒ぎされたが、実数では、せいぜい20万台かその程度の普及数だろう。 日本の携帯電話の所有総数は1億台超なので、iPhoneのシェアは0.2%、 1000人に2人というところだ。とすると、ショートピースの愛煙者で、 iPhone 所有者という組み合わせは、全国で66人程度に絞られる。 つまり、この写真から、あっという間に66人の「容疑者」が浮上するわけだ。 壁にエビちゃんのカレンダーが掛けられている。4年連続、カレンダーとしての 売り上げが1位と言われているベストセラーだが、これも、販売実数としては、 10万部そこそこのものだろう。このシェアまで勘案すると、 容疑者は0.06人になり、この時点で、1人より大きく割り込んでしまう。 たった3つのアイテムで、もうプロファイリングは終了できてしまうのである。 これにGriffin 社のiPhone のドックや、同じくGriffin 社のiPhoneカバー iMac、Bang & Olufsenの電話機、PILOTの万年筆、KOKUYOのデスクブラシ、 神戸の美容室MARIENBETHのマグカップ、くたびれたinnovatorの椅子と机… と証拠固めをしていくと、数字的には、この部屋が存在する確率は、 10のマイナス100乗よりも小さくなるに違いない。 もはや、言い逃れなどできる状況ではない。観念するしかない。 まあ、ここまでは数字上のレトリックなのだが、実は、この写真の中で、 AMEXのクレジットカードで購入している品が4つある。ということは このクレジット会社がクロス検索を行えば、ひっそりと裏町で生きていた 「僕」という存在が、瞬時に、白日のもとに晒されてしまうことになる。 恐ろしい時代なのである。買ったもの2つ3つの写真で、所有者が 誰なのかが明快に特定できてしまうということなのだ。 Suicaだ、PASMOだ、おサイフケータイだ、edyだ、iDだ、ETCだと 電子マネーというものが、 さも便利世界の到来のように喧伝されているが 裏を返せば「特定化社会」の到来なのだ、ということにほかならない。 恐ろしい時代なのである。まったく気が重い時代になったものだ。 食い扶持のために「電子マネーの進化に乗り遅れるな」というテーマの 原稿を書かなければならないのだが、さっきから、ちっとも筆が進まず 時間つぶしばかりしているのは、そんな気の重さのせいなのだ。 |
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ちょこっと雑文を残してしまったら なんだか、またそのまま、ほったらかすのも 薄情なような気がして、今日、再びやって来た。 焼けぼっくいに火がついた、という類か。 数日前、10年ぶりに国技館に行った。 世間が「未曾有」とか「100年に一度」とかの 形容詞をつけて大騒ぎをしている時世だというのに、 あるいは、名の知れた企業が競うように 「下方修正」や「減収減益」から始まり、 「創業以来初の赤字」とか「工場閉鎖」「人員削減」 といった言葉や数字を、連日のように 発表しているさなかだというのに、 昼の1時から、相撲観戦なのである。 ちょうど、戦乱の世を避け、山にこもって 詩と酒にふける仙人、そんな心境だった。 後ろめたさもないわけではない。 しかし、今回の「金融危機」は、実は、 天災などではなく、数字を発表している 当人たちが引き起こした「人災」 そのものだと僕は思っている。 にもかかわらず、その本人たちが、あたかも、 天災に巻き込まれたような被害者顔をして テレビに出て来たりしているので、 ほんと、うんざりしているのだ。 そちらがそういうことなら、 こちらは、大いに呑み、大いに語り 浮き世を離れた仙人になっちまおう、 ということにあいなったのである。 館内には、この時間でも、もう、数百人程度の仙人はいる。 外人の仙人も多いし、若い女性の仙人も目立つ。 午後1時の国技館は、 観客もまばらだし、マゲを結えないざん切り頭の力士が多いし、 行司は裸足。 呼び出しや行司の声も、力士同士の体のぶつかる音も聞こえてきて、 それなりの迫力だ。 合間に、ひいき力士のしこ名を大声で呼ぶ声が飛び交う。 このクラスでももうひいきのファンがいることに驚く。 郷土の友人なのか、身内なのか、女性の声もまじる。 体の小さな、あどけない少年のような子が、体の大きな力士と対戦する。 この子への女性の声援があがる。しかし、跳ね返され、はたき込まれて、負ける…。 少年が静かにさがっていく。 「そんなに勝ち方でうれしいのか!」と、後ろの枡にいた女性が勝ち名乗りを受ける 体の大きな力士の背に声を浴びせる。当人の耳にも届いただろう。 昔、勤めていた会社の大先輩で、芥川賞に3度、直木賞に1度ノミネートされながら 結局、受賞できずに、昨年鬼籍に入ってしまった人がいるのだが、彼の息子さんが 力士になったと聞いて、その意外な進路に仰天したことがある。 何年かして、近況を尋ねたら、結局、芽が出ずに辞めたんだと言っていた。 いま、目の前の土俵で闘って敗れた華奢な少年力士とイメージが重なる。 そうか、ここも、勝ちがあり、負けがある「戦乱の世界」だったのだ。 ただ、下界の戦場とは決定的に違うところがある。 相撲の責任は、相撲取りである自分が負う。その潔さがあるのだ。 「経済の責任は、経済人にはない。国家にある。等しく国民にある」。 「企業の収益悪化の責任は、先を見通せない経営者にあるものではなく、 ベルトコンベアの前で黙々と作業をした末端の労働者こそが背負うべきだ…」。 そんな弁口がまかり通っている下界と違い、土俵では、誰も「責任逃れ」はできない。 仙人たちの酔眼にさえ、その差異は、はっきりと目に映ってくるのである。 |
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ガン、心臓病、脳卒中のリスク軽減… これはいい。役立ちそうだ。 ピクノジェノール、 最近、よく耳にするサプリ成分だ。 確か松の木の樹皮がどうしたこうした、という代物。 食物から得たビタミンCを体内で保護し、 その機能を高める働きがあるのだそうだ。 なので、コラーゲン生成に まあ、ボクの場合、皮膚は どのみち包装紙の用途しか 果たしていないから、ハリなどは どうでもいいが、なかみは、 まだまだしばらくは、 使い込まなきゃいけない。 老化防止…つまり延命工作にいい というのは耳よりである。 何よりである。 よし、買いに行こう。 ということで、 「薬事法」のない国に いま向かっている。 *** 飛行機は苦手ではないが 10数時間も禁煙が辛い。 空港へ着くまでと合わせれば 15時間も! これはもう、 アルコール漬けになって 寝てしまうしかない。 酒瓶がゆらいで見える…。 ああ、煙草が吸いたい! ♪くーじけそうになーったら いっいいことだけ いっいいことだけ、おっもいだせ… *** きょう、成田に向かう前に 朝、近くの和菓子屋さんに 寄ってきた。アンパンを 予約しておくためである。 事情をご存じない方に説明をすると この和菓子屋、一幸庵といい 間口2間ほどの様子のいい店。 この記事の左側、トラバ欄に この文字が2つも並んでいる。 人気のようである。 とくにわらび餅が注目のようだ。 こんなときに、あらためて、 近所に住んでいる幸運に感謝する。 一幸庵の店主は、その筋では 有名な人らしく、和食の研究に 来日したフランスのシェフたちに 講演をしたりする人だと聞いた。 で、あんぱんなのだが その一幸庵が、これまた人気の 麹町・番町のブランジェリー シェ・カザマと、1年に1日だけ コラボレーションして、あんぱんを 作って販売するのである。 1日だけの制作だし、手作りだから どうしても数に限りがあり、 そのため幻のあんぱんという 評判になっているようである。 僕は、去年、その存在を知った。 存在は知ったが、口にはできていない。 エビちゃんや仲間由紀江さんと同じ ただ「知ってる」だけのことである。 そんな無為な生活を送っていると 老化はいよいよ進む。 さっき、ふとそのことを思い出し WEBページで調べたら、今年は 7月7日、七夕の日が発売である。 そうか遠距離恋愛のアンとパンが、 この日、感涙のHUGとなる、 ということか。 そんなわけで、ばたばたして あわただしいのに、思い出したが 吉日…というか老化進行形としては いま予約をしておかなければ 忘れてしまう、というので 店へ向かったのである。 ♪ささのは さ〜らさら と鼻歌を口ずさみながら。 ところが、がーん。なんと、 予約はもういっぱいだというのである。 若い女性の店員は「12月から予約をいただいています」と 口調はていねいなものの、今頃、何を寝ぼけたことを言ってるんだ といった表情がありあり。 失意の帰り道の鼻歌はこれに代わった。 ♪もっし、じしんをなーくして くーじけそうになーったら いっいいことだけ いっいいことだけ、おっもいだせ♪ きょうは何度もこの歌が口にのぼった日である。 |
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たまった仕事をこなさなければ、と思い
PCを立ち上げたところに家人から声がかかった…。 7日までの国立博物館のチケットがあるので、行かない? 最澄と天台の国宝展…。 昨日、5日のことである。 毘沙門天や不動明王の天や明王とは? などなど、仏教のことはまるで 無知なのだが、まあ、とりあえず 国宝なんだから目の保養になるか と出かけることにした。実は 誘った人間が支払うルールの 美術館ランチが目当てなんだけど。 博物館に行く前にもののついでに 去年のおしまい頃に美大側にできた 芸大ショップを覗く。 平山郁夫先生のシルクロードの絵が 描かれたゴブレットや、福田繁雄先生が デザインしたアートな絵皿、 山中阿美子さんのカトラリーなど 錚々たる顔ぶれの作品が、 陳列、販売されている。単なる 大学のショップのレベルではない。 CDやアート関係の本も売っているし 表のテラスではフランス人たちの 会話が聞こえてきたりして とてもおしゃれな雰囲気である。 芸大は独立法人になっても、音楽にしろ 美術にしろ、レベルの高い人材が 山ほどいるので本気になれば そこらへんのショップでは 太刀打ちできないないほどの ビジネスパワーがありそうだ。 で、国立博物館の平成館。 5つほどあるクラスターの中の いちばん奥の建物。 ちょっと上海の博物館のような やたらに大仰な建築で、あまり 品格が感じられず、なんか 霞ヶ関あたりに置いておきたい感じ。 それにしてもすごい人出。 通勤時の霞ヶ関のような混雑だ。 たぶん今日1日で数万人は来ている。 それですむが、難解な漢字の並ぶ 経文などの前も押し合いへし合いの 大混雑なのである。みなさん こんなに仏教に対して篤い信仰心を 持っていらっしゃるのか、 それとも教養が深いのか…。 浅学な僕の場合、列の後ろの方で 背伸びをしながら、はなちゃん、 いるかなぁと、邪心丸出しで きょろきょろするばかりである。 猫に小判、僕に国宝…。でも、 ちょっと言い訳をさせてもらえば 仏像は、寺にあって、手を合わせ 対話して初めて価値があるわけで 有名人に群がるファンのように、 ただチラっと見たところで、 やはり野に置け、蓮華草 やはり寺に置け、仏さま。 ぶつ、ぶつ、ぶつ、ぶつ…。 ひと通り見学して、さて本命。 法隆寺宝物館のカフェへ。 この建物は美しい。 東京の数多あるビルの中でも、 美しさで言えば、一二と言えるほどの 佇まいだと思う。この建物の前の 池の水面のきらめきと、壁に写る ガラス窓の反射光のゆらめき… すべてが計算されている緊密な美。 ニューヨークのMOMAも手がけた 谷口吉郎氏の設計だと聞いた。 写生をしている学生たちが大勢いる。 たとえ作られたのが新しくたって この建造物のほうが僕には 国宝にふさわしいと思えるのだが。 その美しい建物の南端にあるカフェは ホテル・オークラの経営。 ガーデンテラスでランチプレートを注文。 新緑の並木越しに芸大通りを眺めながら ポークソテーをいただく。1890円。 ★ 仏教にひたった昨日と180度変わって きょう6日はキリストさまの日。 Mozartのハ短調のミサ曲を聴きに行く。 東京国際フォーラムでGWの期間中 きょうは最終日である。 この音楽祭は、去年から始まったもので 今年はMozart生誕250年ということで すべて、Mozartプログラム。 国際フォーラムの4つのホールと 1つの美術館がそれぞれ、1日に 4つか5つの演奏会をこなしていく。 ひとつづつのコンサートは長くて 2時間、短いものは1時間で終わる。 料金も1500円〜3000円といたって リーズナブルな設定になっている。 このほかに、向かいの東京ビルや 丸ビル、オアゾなど、近隣のビルの エントランスホールでも無料の コンサートがひっきりなしに行われ 学校の時間割のようなスケジュールを 見ながら、時間とお金の許す範囲で あちこち移動しながら聴くという趣向。 これもすごい人出で、僕は1月に ネットで前売り券をキープしたが その時点で、いくつか聴きたいものは もう売り切れていたほどである。 みなさん、こんなにクラシックを 愛好していたなんて意外である。 GWとは芸術ウイークなのかも。 実は、ミサ曲の前に、朝いちばん 10時から最初のコンサートを聴いた。 工藤重典さんと吉野直子さんの競演の フルートとハープのための協奏曲。 0歳からのコンサート、ということで 赤ちゃん連れ、子供連れの人が多い。 入り口にはバギー置き場があるし 見てないが、トイレの脇には、ずらりと おむつ換え用のベッドが並んでいた。 それはそれで素晴らしい試みなのだが いかんせん、Mozartを好まない 赤ちゃんも大勢いたようで あっちで泣き、こっちで泣き。 前から4列目の席だったのだが すぐ目の前のハープやフルートの 繊細な音よりも、ずっと後ろのほうで 発せられた赤ちゃんの泣き声のほうが 大きいという真実に初めて気づいた。 おろおろするママが気の毒になる。 というか、赤ちゃん連れ専用の コンサートにしてあげたほうが 心おきなく泣かせられるのでは? フルートとハープと赤ちゃんの 三重協奏曲とか銘打って…。 このあと、お昼前にひとつ ピアノソナタのコンサートを聴き 14時30分からがハ短調ミサ曲。 冒頭のオペラのアリアのような Christe e leison。ソプラノの 美しい独唱に酔いしれる。 天台宗の阿弥陀経より、ラテン語の ミサ文の方が僕には理解しやすい、 というのも何だか日本人として、 はんぱ者だなぁと思ったりしたが、 とにもかくにも これでコンサート3本立ては終了。 これで僕のGW…芸術ウイークも終了。 さ、日常モードに戻って 仕事に取りかからなきゃ。 |


