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今日は、知らない人はいない!と いうお話の絵本の紹介です。
『赤ずきん』
(グリム 作 バーナディット・ワッツ 絵 生野 幸吉 訳 岩波書店)
このお話も、いろいろなストーリー展開があります。
大まかなあらすじは、みなさん知っての通り。
赤ずきんちゃんが、病気のおばあさんのところへ、お使いを頼まれていくのですが、
狼に出会い、森で花を摘むため道草をしてしまう。
その間に、オオカミはおばあさんの家に行き、おばあさんを食べてまい、おばあさんになり済ます。
そこへ、赤ずきんちゃんが来て、「どうしておばあさんの耳は大きいの?」と聞きます。
そうこうしている間に、赤ずきんも狼に食べられてしまう。
おなかいっぱいになったオオカミは、その場で大いびきをかきながら寝てしまい、
家の近くを通った猟師に見つかり、おなかを割かれ、赤ずきんとおばあさんを助けだし、
代わりに石を入れられて、懲らしめられる。
という感じのあらすじですよね。
今、TVコマーシャルで、仲間由紀恵さんが、赤ずきんの話をまとめてやってますよね(*^_^*)
この、岩波書店の赤ずきんは、グリムの童話を忠実に再現したものだそうです。
絵もとても素敵な絵本です。
が、やはり、改めて読むと、昔からしっているお話とはちょっと違うんですよねぇ〜。
たとえば、出だしはこうです。
『むかし、小さな女の子がいました。ひとめ見ただけで、みんなこの子が好きになりました。
中でもおばあさんのかわいがりようといったら大変なもので、なにをこの子にやったらよいか、
わからないほどでした。
あるとき、おばあさんはこの子に赤いビロードの小さなずきんをあげました。
ずきんはとても良く似合いました。この子もそれしかかぶりたがりませんでした。
それで、この子は赤ずきんと呼ばれるようになりました。』
さらに、挿絵を見ると、この赤ずきんは3人兄弟のようです。
3人いる中で、この子だけがきっと特別扱いをおばあさんがしていたんでしょうねぇ〜。
そして、おかあさんがある日、おばあさんのところへ行くことを頼むのですが、
この絵本だと、口うるさいお母さんなんですよ((+_+))
『あさ、赤ずきん、
ここに、おかしが一つ、ワインひと瓶あるよ。
これをおばあさんのうちへ もっておゆき。
おばあさんは、病気で、体が弱っているからね、これを食べれば 力がつくよ。
あつくならないうちに、おでかけ、
外へ出たら、お行儀よくするんだよ。
道から外れてあるかないようにね。
瓶を落として割ってしまったら、おばあさんに何ももらえなくなるよ。
おばあさんの部屋に入ったら、おはようございます というのを忘れないようにね、
入る早々、きょろきょろしてはいけないよ』
こんなに、一気に言うのよ・・(>_<)
なのに、このお母さんは、オオカミの恐ろしさを赤ずきんには伝えていなかったの。
『赤ずきんが、森に入ってゆきますと、オオカミに出会いました。
赤ずきんは、オオカミがどんなに恐ろしいけだものなのか知らないので、
怖いとは思いませんでした』
ってあるんです。
さて、この絵本の最後はどうなるかと言いますと。
猟師がオオカミを見つけ、おなかをハサミでチョキチョキと切ります。
そして、赤ずきんが出てきて、「おおかみのおなかは真っ暗だった」と感想をいいます。
その後、オオカミのおなかに石をいっぱい詰め、オオカミが目を覚ますと
飛んで逃げようとしたのですが、石が重すぎて、すぐにばったりと倒れ、地べたに
転がって しんでしまいます。
『これで三人ともまんぞくでした』
という言葉が出てきます。
ここでも、昔話の残虐さを伺えますよね。
よく、この赤ずきんには、子どものための昔話の他に、深層心理的なものがあるといわれますが、
グリムの童話は、グリム以前のペローの赤ずきんの童話の性的描写などを抜いて、
さらに、親の言うことを聞かないと、痛い目にあいますよ!という教訓も入れてできたものです。
なので、その深層心理的なものとは、性的なものということなのです。
オオカミという恐怖の対象は、グリムでは18世紀ヨーロッパでは日々の恐怖そのものでなのですが、本当は、男の野蛮さを表しているそうです。
現に、ペローの赤ずきんでは、おばあさんに化けたオオカミが、一枚ずつ赤ずきんの服を脱がせ、
ベットで一緒に寝るというようになっています。
このグリムでも、「オオカミがどんなに恐ろしい獣」という表現が残っているのは、
やはり原作のものが残った感じなのでしょうねぇ〜。
あんなに口うるさいお母さんが、オオカミの恐ろしさを教えていないなんて、ヘンでしょう(*^_^*)
この「赤ずきん」は男性が最も好む理想的な感じらしいです。
それは、「赤ずきんがよい子で、しかも誘惑に弱いから」なんだって。
男性諸君、そうなんですか??
まぁ〜こんな深層心理的な話を出しちゃうと、子供たちの前で平気な顔して
読めなくなるので、この辺で・・・(^_^;)
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