失われた仏教最古の叡智

歴史の中に埋没し、忘れ去られてしまった仏教の最初期の時代に説かれていた「ブッダの究極の理法」の根幹について、その真相を語る。

釈迦が神を立てない理由とは?

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全1ページ

[1]

 
 釈迦は、その境地に至る過程において、最初期のジャイナ教の手法と同様に、絶対者なる主宰神すなわちブラフマンの存在を立てなかったと言われている。
 
 言うまでもないが、釈迦仏教の根本とは、単なる知識ではない。それは、すなわち無執着の体現そのものであり、それを敢えて言葉で言い表すなら、「想いからの解脱において解脱する」ということの体現であると思う。
 
 「想いからの解脱において解脱する」ということは、一切の見解に依拠しない、言い方を換えれば、世の中にある数多く存在するいかなる見解にも依拠しない(もちろん、そう言っているそのこと自体にも依拠しない)、ということであり、その一方において、絶対者なる神に依拠することは、必然的に「絶対的な真理」という見解に依拠することを意味するものである。
 
 そうであるからこそ、釈迦は、絶対者なるブラフマンの存在を立てなかったのであり、さらには、いくら論じても決着の着かない形而上学的な議論から離れるという意味においても、それに依拠することから解き放たれていたのだと思う。
 
 絶対者なる神すなわちブラフマンとは、言うなれば、すべての人に妥当する「絶対的な真理(=普遍的な真理)」の代名詞であるとも言えるのであろう。それゆえに、「これのみが正しい」とか「絶対の真理」というものに依拠することによって、人は「争い」や「摩擦」や「確執」をもたらすのであるから、釈迦は、そういった意味においても、絶対者なる神すなわちブラフマンの存在を立てなかったのは自然の成り行きであったのだと思う。(仏教最古の経典であると言われるアッタカ篇やパーラヤナ篇においては、信仰を捨て去り何も信じないことが賞賛されているだけではなく、後代に書かれた経典と比較しても非常に懐疑的な色彩が強い。)
 
 
  誤解がないように断っておかなければならないが、釈迦は、絶対者たる神すなわちブラフマンの存在を想定することを否定したのではない。肯定も否定もしない、ということは、そのことを知り得ない、その存在を確認できない、というだけで、その存在それ自体を否定している、つまり「ない」と言っているのではない。
 
 そして、そこに至るために、釈迦にとって、合理的な手法が、まさに宇宙の根源であり絶対者たるブラフマンや永久不滅たるアートマンの存在を、その教理に根底に据えることもなく、無執着の体現を具現させていった、ということなのではないのかと私は思っている。
 
 繰り返して言うが、釈迦は、ブラフマンやアートマンの存在を排斥したのであって、それらを否定したのではない。ただ、それはおそらく、釈迦はブラフマンやアートマンの存在を確認できなかっただけであり(『中部経典22』参照)、さらには「捨て去るべき執着の対象」の中において、例外というものを一切設けなかった、ということなのだろうと、私は推察している。
 
 要約すれば、釈迦は、「霊魂不滅説」も「梵我一如説」も説かなかった、そして「輪廻の生存」(輪廻転生説)に対する妄想を捨て去ることが説かれていたわけである。(これについては、本ブログ「ブッダが観る自らの死後の行方とブッダの理法」の中でかなり詳しい解説しています。)しかしながら、そうであるからと言って、釈迦は、「霊魂不滅説」も「梵我一如説」を否定したのではない。
 
 くどいようであるが、「排斥する」(=捨て去る、そこから離れる)ということと「否定する」ということは、同じではない。この微妙な違いを理解できなければ、仏教の絶妙なる理法を理解することは難しいと思う。
 
 いずれにしても、釈迦という人は寛容な人であったと思う。そうであるからこそ、最初期の仏教においては、他説を否定することもなく、自説に固着する人たちの見解や信仰をも包み込んでいるのであろう。そう言える証拠の一つとして、釈迦は、在家者に対して、仏教徒ではない修行者に対しても施与を行うことを薦め、さらには仏教徒ではない在家者でも天に生まれることができるということを認めていたのである。(『長部経典』・第3巻・P.571 参照)

ところで、仏教とは、言うなれば、消去法であると思う。執著の対象を一つずつ捨て去り、その最後には、すべての「想い」から解脱している、ということであり、さらには、その「想い」から解脱している、という「想い」からも解脱している、ということなのだろう。
 
  『Sn.1072 師は答えた、「ウパシーヴァよ。あやゆる欲望に対する貪りを離れ、無所有にもとづいて、その他のものを捨て、最上の<想いからの解脱>において解脱した人、―かれは退きあともどりすることなく、そこに安住するであろう。』
 
 「想いからの解脱において解脱する」ということは、言い換えるなら、「想念を焼き尽くす」ということ、つまり、そこには「囚われる想念がない」、ということなのだろう。(『中部経典18・参照)

つまり、最初期の仏教には、仏教最古の経典アッタカ篇とパーラーヤナ篇を見ればわかるように、後代の仏教で説かれるような複雑で煩瑣(はんさ)な教理や見解や戒律は、おそらくは存在しなかったのだろう。

 
 釈迦は、その境地に至る過程において、絶対者なる神すなわちブラフマンを立てなかったと言われている。その理由とは一体、何なのか?


 言うまでもないが、初期仏教の根本とは、単なる知識ではない。それは、すなわち無執着の境地の体現そのものであり、それを敢えて言葉で言い表すなら「想いからの解脱から解脱する」ということであるのだろう。


 「想いからの解脱から解脱する」ということは、一切の見解に依拠しない、言い方を換えれば、世の中にある数多く存在する「いかなる見解にも依拠しない」(もちろん、そう言っているそのこと自体にも依拠しない)ということであり、その一方において、絶対者なる神に依拠することは、必然的に「絶対的な真理」という見解に依拠することを意味し、釈迦は、絶対者なる神すなわちブラフマンというものを立てなかったのであり、そしてそれに依拠することもなかったのであるのだと思う。


 絶対者なる神すなわちブラフマンとは、言うなれば、「絶対的な真理そのもの」である。それゆえに、無執着の境地を体現した釈迦にとっては、絶対者たる神にすなわちブラフマンというものは必要なかった、ということであるのではないのかと私は推測しているのだ。


 誤解がないよう断っておかなければならないが、釈迦は絶対者たる神すなわちブラフマンというものの存在そのものを決して否定したのではないのだと、私は思っている。


 そこに至るために、釈迦にとって、合理的な手法が、まさに、宇宙の根源である絶対者たるブラフマンや永久不滅たるアートマンなどというものを立てずに、無執着の境地の体現を具現させていった、ということなのではないのかと考えているのだ。


 繰り返して言うが、釈迦はブラフマンやアートマンの存在を決して否定したのではない。ただ、おそらく、釈迦は、それら(ブラフマンとアートマン)の存在を確認できなかったのであり、そして、「執着の対象を捨て去る」というものの中に、例外というものを一切、設けなかったのだろうと推測してるのだ。


 釈迦は「霊魂不滅説」も「梵我一如説」も説かなかった。しかしながら、そうであるからといって、釈迦は、「霊魂不滅説」や「梵我一如説」を否定したのではないのだろう。


 釈迦という人は寛容な人であったと思う。そうであるからこそ、他説を否定することもなく、おそらく、そういう種類のものを信ずる人達に対しては、それはそれでいいのだとして、是認したのだと思うのである。

 
 「想いからの解脱から解脱する」ということ、それは、おおよそ、もしかしたら、一般世俗の捉え方を、その考え方と、正反対(真逆)のものであるのかもしれない。


 しかし、一切の見解も立てず、いかなる見解にも依拠しない境地に至った人においては、そこには「争い」というものも戯論なる「論争」も存在ないのであろう。


 釈迦は何も説かなかった。それは仏教の神髄を表している言葉だと思う。そして、禅宗において、禅は語れない、語ったらそれは禅ではない、というようなことが言われるようであるが、それもまた、同じ意味であるのだろう。


 

全1ページ

[1]


.
dyh
dyh
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

Yahoo!からのお知らせ

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

いまならもらえる!ウィスパーWガード
薄いしモレを防ぐパンティライナー
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
ふるさと納税サイト『さとふる』
お米、お肉などの好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
コンタクトレンズで遠近両用?
「2WEEKメニコンプレミオ遠近両用」
無料モニター募集中!
ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
いまならもらえる!ウィスパーうすさら
薄いしモレを防ぐ尿ケアパッド
話題の新製品を10,000名様にプレゼント

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事