失われた仏教最古の叡智

歴史の中に埋没し、忘れ去られてしまった仏教の最初期の時代に説かれていた「ブッダの究極の理法」の根幹について、その真相を語る。

仏教と葬儀について

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仏教と葬儀について

 
 これは、一般的には、ほとんど知られていないことであると思うが、釈迦時代においては、仏教では、葬儀は、一切、執り行われていなかったのである。
 
 
 それでは、釈迦時代においては、誰が、葬儀を執行したのであるのだろうか?
 
 
 それは、インドでは、一般に、葬儀は、バラモンの僧侶が執行するものであった。
 
 
 これらのことに関して、仏教学者である中村元博士は、『中東洋人の思惟方法3(中村元選集3)』(春秋社)の中で、次のように言っている。(以下、引用)
 
 
  『日本人は古来葬儀を重んずる傾向があり、それは近世初頭に日本に渡来した西洋人にとっても大きな脅威であった。
 
 今日の仏教においては、葬儀ということがきわめて重要な意義をもっている。
 
 しかし少なくとも原始仏教の時代においては、出家修行者が在俗信者のために葬儀を執行するということは決して行われなかった。
 
 インドでは一般に葬儀はバラモン僧侶が執行するものであった。
 
 仏教徒はその葬儀によってはなんら死者の救いは得られぬと考えていた。
 
 『バラモンたちの誦する呪文をひたすら嘲り罵る』というのが原始仏教における指導者たちの態度であった。
 
 原始仏教聖典によると、出家修行者が葬儀に参与することを釈尊自身がこれを禁止している。
 
 人が死んだ場合には、葬儀によるのではなく、その人の徳性によって天に赴くともいう。
 
 葬儀は世俗的な儀式であるから、出家修行者はこれにかかわずらうことを欲しなかったのである。
 
 ところが、仏教がシナを経て日本へ来るとともに、仏教の形而上学的な性格のゆえに、いつしか死の現象と結びつけられ、亡霊の冥福は仏教の法力によってのみ得られるものであると考えられ、ついに今日では葬儀が仏教行事の主要なものと見なされるに至ったのである。』P.361 (引用 終わり)
 
 
 誤解がないように、私は、この記事において、現代の仏教が、葬儀に関わるな、と言っているのではない。
 
 
 

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