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「ご飯作るって…今から?」
当たり前のようなことを戸田は泉美に質問してみた。
「そうよ。今から作るの」
「ってか食材は??」
「あなたの家のものを拝借させていただきますよ〜」
「はい〜!?」
人の家の食料を使って料理をするという豪快っぷり。
戸田はありえない現実をすぐに取っ払って引きとめた。
「そんな〜ね…そんなこと出来るわけないでしょ…て」
しかし泉美は笑顔で反論した。
「安心して。大丈夫だから。下に降りてみ?」
泉美の言葉に従って戸田は階段を下りてリビングに行くと、母親と七海がそこにいた。
そして妹は戸田に向かって、
「良いねぇ〜彼女さんに朝ごはん作ってもらえるなんてねぇ〜」
母親も、
「こんな子にお嫁さんが来てくれれるとは…」
「まだなってないから!!」
一言で言い払うと後ろで…
「うっ…戸田くん…やっぱり私のこと…」
「違うから!!」
嫁になってない=一緒ではない=嫌いとわけわからん方程式を立てた泉美は泣き出してしまった。
すぐにかばう戸田に対して七海が言う。
「あ〜女の子を泣かせた〜いけないんだー」
「違う!!ちがーう!!」
そして戸田は思う。
(こいつらちょーめんどくせぇ!!)
いったん収まったところで我に帰る戸田。
いつの間にか泉美はキッチンに立ってるし母親が指導しているし…って。
「なんでだから料理させてんのかーさん!?」
「良いじゃない。作りたいっていってるんだから。」
「そーゆー問題じゃないでしょ…」
「せっかく作ってくれるんだからちゃんと食べなさいよ?」
もはや返す言葉もなかった。
どれだけ社交性のある親なんだ…
普通に家の食材を他人に譲ってしかも目の前で料理させている…
考えるとだんだんわけがわからなくなってくるので戸田はひとまず思考回路を停止させた。
とりあえず朝ごはんが出るのを待とう…11時だけど…
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