茶の湯覚書歳時記

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棚と水指

棚と水指

道具取り合せで、基本となる四畳半切の棚点前 
炉の季節の点茶道具を取り合せたり、配置する場合、
四畳半切、台目切、向切、逆勝手(向切)など、炉の切り方によって取り合せが異なります。 
道具の取り合せでまず考えられるのは、 茶室の基本となる四畳半切の場合です。 
これは八畳、十畳や六畳などにも通用し、 棚物を置くことのできる構えです。
棚を置かない場合には運びとなります。 

●棚 
棚を置く場合、炉の点前では、棚の種類が大棚と小棚に分かれ、
道具の置き合せも 多少異なります。 
棚物は台子に始まるとされていますが、 
紹鴎の頃からこれに代わるものとして、
袋棚や長板などの大棚ものが考案され、
やがて利休時代には、四方棚やその他の小棚と呼ばれる棚物が作られるようになりました。
 現在用いられている小棚の代表的なものに、
丸卓、旅ダンス、高麗卓、桑小卓、三重棚、
やや新しいものに抱清棚や二重棚などがあります。

●棚と水指 
棚による取り合せに変化が大きい道具に まず水指があります。 
昔は、台子に南蛮芋頭水指を置いた例がありますが、
今日、棚に水指を置く場合には、
主として染付や青磁などの磁器系統のもの、
金属、または交趾のような比較的美しいものを好んで使うようになりました。

したがって、備前・信楽などの土物は、
主として運びにして、畳にじかに置く場合に使われるようになりました。
しかし、土物を棚には全く使わない、ということではなく、これはーつの傾向です。 

瀬戸や高取は、棚、運びのいずれにも使われるものです。 

吸江斎(表千家十代)の頃までにはすでに、
備前・信楽などの土物は棚に置くことがほとんどなくなりました。 

ところが、備前緋ダスキ(火襷)の名器の水指を所持する茶人が、
これを棚点前で使用することを望み、
それに応える形で吸江斎が考案し、好まれたのが抱清棚です。 

棚は本来水指をのせるための道具でしたが、抱清棚が初めて、
画期的な地板のない運び水指の棚として生まれたわけです。
以後これに習って、地板なしの溜塗り二重棚 などが好まれたと考えられます。 

台目の小座敷、向切りの茶室は、すべて 水指が運びとなりますから、
今日では土物の水指が好ましいことになります。
例えば南蛮、伊賀、信楽、備前、常滑、丹波、美濃伊賀、唐津、萩、高取、上野その他、
全国各地の国焼物で、磁器以外はほとんど使用することができます。 

また、楽焼、瀬戸、高取などは、本来棚にも運びにも使用できるものです。

塗り物として古いものでは、紹鴎時代の真塗り手桶、木地物では釣瓶や曲水指などが あります。
蒔絵などのある塗り物水指は、 棚に使います。

茶の湯歳時記 炉編 P90〜91



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