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ハフィントンポストにも掲載されました。(6月16日)チリ産サーモンは、抗生物質のスープの海で泳いでいる!?


先日、チリ産サーモンについてのブログその追記を書いたところ、たくさんの方から、反響をいただきました。

そこで、さらに調べてみると、次のような事実が分かりました。

1.アメリカの大手スーパーマーケットが、続々とチリ産サーモンから撤退している。
2.チリの養殖サーモンには、多量の抗生物質が使われている。
3.抗生物質の過剰使用は、世界規模で私たちの健康を脅かす可能性がある。

そこで、今回はこれらについて、詳しく書いてみたいと思います。

アメリカの大手のスーパーマーケットが、続々とチリ産サーモンから撤退している

ロイター通信によれば、昨年4月にアメリカ小売業界で第3位のコストコが、店頭に並ぶチリ産サーモンの割合を90%から40%に減らすと発表しました。
 
コストコは、チリから毎週、約270トンの鮭を輸入、チリがアメリカに輸出している量の8、5%を占めていました。これによって、チリの鮭養殖産業は大きな打撃を受け、他の企業がこれに続くのではないかと、養殖業者は懸念しています。
 
近年では、ホール・フーズ、トレード・ジョーなどのスーパーが、抗生物質ゼロのサーモンを指示して、チリ産サーモンの販売を段階的に停止しており、水産コンサルタント会社、フィッシュ・ワイズのトビアス・アギラ常務は、「これは(アメリカの)シーフード・マーケットがシフトし始めたということです。他の小売業者は、なぜ、コストコがこのような動きをしたか理解し、コストコに続くでしょう」と言っています。


では、なぜ、アメリカのスーパーは次々に撤退しているのでしょう?
それは、消費者たちが、健康に及ぼす影響を懸念しているからなのです。


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                                                                                                                    PHOTO: PAUL COLEMAN


チリの鮭養殖場では、驚くほど多量の抗生物質が使われている
 
2014年、チリは895,000トンの鮭生産量に対し、563,200キロもの抗生物質を使用していました。(前年比25%増)。対照的に世界最大の鮭生産国ノルウェーで
2013年に使われた抗生物質の量は、生産量130万トンに対し、972キロでした。(出典1)

単純に比較すると、チリは、ノルウェーに比べて、生産量1トン当たり、約840倍の抗生物質を使っていたことになります。

これは、世界で最高です。

その上、チリでは、水産養殖に使われる抗生物質の使用上限がありません。

しかも、人間の免疫に悪い影響を与えるという理由で、アメリカや他の国の水産養殖では使用禁止になっているキノロン系の抗生物質も使用われています(キノロン系は人間の治療に使用されるため)。そのため、世界最大の国際海洋保全団体、オセアナは、チリの政府に対して、水産養殖でのキノロン系の抗生物質使用を禁止するようにと働きかけているのです。(出典2)

さらには、チリの養殖業者の不透明性も問題になっています。2014年、養殖業者らが抗生物質のデータの公開を拒否したため、国際的な海洋保全団体のオセアナは、養殖業者37社と漁業養殖業局のセルナペスカ、透明性協議会を訴え、情報を公開するように要求しました。そして、今月、2年にオセアナが勝訴し、控訴裁判所はセルナペスカらに対し、情報を一般公開するよう命じました。

また、ロイター通信は6月11日に独占記事として、このように報じています。
「発表された政府統計によると、海外のバイヤーから抗生物質使用量の削減について圧力を受けている中、チリの鮭養殖業者らが2015年に使用した抗生物質の量は、前年を上回っていたことがわかった。このデータは、オセアナの勝訴後、公開され、これによって、生産量1トン当たりの抗生物質使用量は、2007年以来、最高となった」


なぜ、チリの養殖場では抗生物質を使い続けるしかないのか?

ピシリケッチア症(SRS)は、チリの鮭の死因の第1位であり、養殖業者にとっては、深刻な問題です。SRSに感染した魚は、出血したり、腎臓および脾臓が腫れたりして、最終的には死に至ります。ところが、SRSの場合、未だにワクチンが開発されておらず、感染力が強いので、感染の初期段階で抗生物資を投与しないと、鮭が大量に死亡し、養殖場は大損害を負うことになります。チリには、もともと鮭が存在していなかったため、このような問題が起きているのです。

業界関係者はこのように述べています。
「ノルウェーと違って、我々はまだ有効なワクチンを開発していないので、抗生物質を使うしかない」(生産量の10%をコストコに販売していたブルマー社)(出典1)

「2015年は、前年に比べて、2倍の抗生物質を使わざるを得なかった」(世界最大の鮭養殖業者、マリン・ハーベスト社)出典7:シーフード・ニュース

政府も問題を認識しており、チリ養殖局長のエウヘニオ・ザモラノ氏は、「抗生物質の使用は我々にとって問題です。(チリの)全ての業者が量の違いはあるにしろ、抗生物質を使っています」と言っています。(出典1)

しかし、政府が業界を監督している範囲は限られており、業界が使用する抗生物質の量などの規制は事実上ありません。そのため、養殖業者は自主的に規制をしてきましたが、それが機能していないのです。

業界大手、アクア・チリのプーチ社長は、以下のように述べています。
「自主規制は機能していない。このまま、政府の規制がない状態では、我々は病気の蔓延による生産減に苦しみ続けなければならないだろう。10州(ロス・ラゴス)
11州(アイセン)では、年間60万トンの生産量を超えると病気が蔓延し、抗生物質の使用量が増えることが証明されている。個々の養殖業者で自主的に規制してきたが、それが徐々に産業を窒息させている」

業界は、SRSのワクチン開発に尽力してきましたが、未だに成功していません。ワクチンが開発されれば、抗生物質の使用量の削減が可能になるため、今後も開発に向けて努力が続けられる見込みです。

 
抗生物質は、どのように投与されているのか?
 
チリでは、基本的に抗生物質は、「病気になった魚が死なないように処方するもので、病気を予防するものではありません」。(チリの鮭養殖業者、カマンチャカのガルシア社長)(出典1)

研究レポートによれば、抗生物質は通常、餌に混ぜて与えられます。鮭は開放式ネットの中で養殖されているため、食べ残された餌は、養殖場の下や周囲に沈みます。また、魚の体内に入って消化された抗生物質のうちの約80%も、糞や尿などになって出ていきます。

これら食べ残しの餌や糞などは、養殖場や周りの海底に堆積するか、または、海流に乗って運ばれ、他の場所に堆積したり、海岸に打ち上げられたりします。特に、生成分解しにくいキノロン系の抗生物質などは、何ヶ月も残ると言います。

当然、これらの堆積物から染み出した抗生物質の成分や、食べ残しの餌に含まれている抗生物質の成分は、、養殖場の周りに生息している野生の魚貝、哺乳類にも影響します。そして、これを収穫したり、食べたりする人間にも影響する可能性があります。

2007年に行われた研究では、鮭養殖場の近くで採取した野生の魚の胃の中から、鮭用の餌が発見され、未消化の餌から、キノロンやその他の抗生物質の残留成分が確認されました。

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                                                                                                           PHOTO: OCEANA.ORG

抗生物質を使いすぎると、抗生物質に対する耐性ができて薬が効かなくなる細菌(薬剤耐性菌)が発生する可能性があり、研究者たちは、「鮭に使われる抗生物質の多くが人に処方するものと同じ種類のものであるため、養殖場での過剰使用は、人が病気にかかった時に抗生物質が効かなくなるなど、健康に悪影響を及ぼす恐れがある」と懸念しています。

チリの養殖場の近くで、感染症にかかった患者から耐性菌が発見

今年2月、レンフェスト・オーシャン・プログラムは、「チリの養殖場の細菌から多くの耐性菌遺伝子を発見された」と発表し、鮭の養殖場での抗生物質使用が海洋細菌の耐性遺伝子の増加に寄与した可能性があると示唆しました。

昨年、行われた実験によると、科学者たちが養殖場と、養殖場から8キロ離れた、これまで養殖場になったことがない場所の二ヶ所で、細菌の遺伝子を調べたところ、養殖場から摂取した細菌の中に、抗生物質のキノロンに耐性を示す遺伝子が多く見つかりました。

そして、この実験をしている間に、養殖場の近くの病院で尿路感染症にかかった患者らの細菌から、同じキノロン耐性を示す遺伝子が見つかったことがわかりました。さらに、興味深いのは、ニューヨークの病院でも同じ感染症にかかった患者から、同じ耐性菌が見つかったことです。

チリとニューヨークでの発生がどのように関わっているのかは、まだ、わかりませんが、これによって、耐性菌の遺伝子が、耐性菌の遺伝子が、自然界の海洋細菌から、人の体内にもいる病原菌に移動しやすいことが分かりました。

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スーパー耐性菌の出現が、世界的な脅威に
 
そんな中、先月26日、最も強い抗生物質にも反応しない「スーパー耐性菌」がアメリカで見つかりました。ペンシルベニア州に住む49歳の女性がかかった尿路感染症は、最終兵器とされている抗生物質コリスチンでも制御できなかったと言います。コリスチン耐性菌が見つかったのは、アメリカで初めて。女性には発症前5カ月、旅行歴はなかったため、医療関係者の間で大きな不安が広がりました。

これに関連し、先週の伊勢志摩サミットで、イギリスのキャメロン首相は、「主要国は抗生物質の使用を削減し、ワクチンを開発する製薬会社に報酬を出すべき」、「あまりにも多くのケースで抗生物質が効かなくなっているということは、結核などで人が死んでいくということだ」と述べ、「抗生物質に対する薬剤耐性菌対策の行動を起こさない限り、医療は暗黒時代に戻る可能性がある」と対策の緊急性を強調しました。

ワシントン・ポストも、「通常、何事もなく行われている手術が死活問題になる。大したことのない感染症が人命を脅かす危機になる可能性がある。肺炎さえ、治療が難しくなる。この『スーパー耐性菌』が広がれば、深刻な危険をもたらしかねない」と、警鐘を鳴らしています。


また、6月11日、ロイター通信は、「ブラジルのリオ・デ・ジャネイロの最も人気のある海岸で、『スーパー耐性菌』が見つかった。このビーチは、来るオリンピックでボート競技とカヌー競技の会場となることが予定されている」と報告しています。


私たち消費者は、どうしたらいいのでしょう?
 
抗生物質の過剰使用によって起こる問題は、深刻です。
では、私たち消費者には、何ができるのでしょうか?

一つには、チリ産サーモンを買わない選択をすることで、チリの政府や生産業者に、生産基準の見直しを促すことができます。日本の消費者が買わない選択をすれば、チリの生産業者は生産基準を改善せざるを得ません。商品が売れなければ、企業は儲かりませんから、売れる商品を作るようになるはずです。

私たちには、消費者としてのパワーがあります。それは、投票権のようなもの。消費者が「安全でない食品は買わない」選択をすれば、生産者はそれに対応して、改善するでしょう。

二つ目は、国内での自給率を高めること。
 
海外からの食品の生産基準は、海外の国に頼らざるを得ません。また、海外の生産業者がきちんと基準を守っているかどうか、消費者がチェックすることは難しいでしょう。産業に不利になるような情報は、消費者に公開しないかもしれません。タバコ業者は40年間、喫煙が癌の発生に関係があることを認めなかったという例もあります

たとえば、生産者から直接買ったり、地元のものを買ったりすれば、生産者の顔が見え、どのように食べ物が生産されているのか、知ることもできます。チリ産サーモンだけでなく、中国から来ている食品にも問題が多いので、地元から食べ物を調達することは、とても大切です。

さて、チリ産サーモン・・・食べても大丈夫なのでしょうか?
みなさんは、どう思われますか?
 
このリサーチをした後では、私はさすがに、養殖サーモンは食べられません。
いやいや、鮭に限らず、養殖の魚を食べるのはやめようと思います。

 
追記:
ペンシルベニアの女性から見つかったスーパー耐性菌(コリスチン耐性菌)について。昨年11月、中国で、豚と生の豚肉、人間の体内から、最も強い抗生物質コリスチンが効かないスーパー耐性菌が発見され、世界中の医療関係者を震撼させました。その後、同じスーパー耐性菌がヨーロッパや他の地域でも発見されており、米疾病管理予防センター(CDCP)のトム・フリーデン所長は、「抗生物質の終焉は近い。ICUの患者や尿路感染症の患者に効く抗生物質がなくなるかもしれない」と語っています。




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「Beautiful Life 世界の果てで暮らしてみたら」 菊池木乃実著
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【読んだ方は、こんな感想を寄せています】

●読み終わりたくないくらい豊かな本

●全世界の人にとって、これからの生きる指針の教科書になる本。
 
●老子の言葉を彷彿させてくれる良書です。

●自然体で人がより幸せに生きるためのスピリチュアルな要素を持った本。

●とても具体的な暮らしのあれこれが紹介されていて面白いのと同時に感動。自分の暮らしにも少しずつ取り入れていきたい。

●ワクワクに従って生きる、お金を手放す、宇宙を信頼する、など、幸せになるためのたくさんの指南を実行に移され、幸せに生活されている、その実例をこうして紹介してくださるだけで、勇気をいただきました。

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日本人が普段あまり気が付かない素晴らしいことがたくさん書かれています。特に第9章は、今私たちが直面している問題の解決策が、文章とたくさんの写真付きで、心を打つ美しい文章で述べられています。

都会に住む私たちに自然とのつながり・エネルギーを伝えてくれるパワフルな本。必要なメッセージがどんどん入ってくる。私にとってのヒーリング本です。

目次
第一章 ポールとの出会いと結婚
第二章 世界で一番美しい場所を求めて
第三章 地の果て、パタゴニアへ
第四章 中国を三千キロ歩く
第五章 パタゴニアで家を作る
第六章 地球と暮らすサスティナブル・ライフ
第七章 パタゴニアの人と自然と動物
第八章 心も身体も豊かに生きる
第九章 美しい人生のために

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