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さて、一方、JR貨物の所有機ですが、これも調べてみると、やはり老朽化やら、合理化による列車単位の増大のせいなんでしょうか、昔日の面影は無く、東海道線を遙かに西下する運用は西浜松までの1運用と、大阪の百済貨物ターミナル、吹田貨物ターミナルなどを経て、入れ換えの仕業も含みながら四国の松山、高松まで足を伸ばして帰京する、おそらくは一連の8運用のみ。S君の行動範囲である東北本線では、宇都宮貨物ターミナル発着の、臨時の貨物列車を含む4運用。ただ、宇都宮貨物ターミナル(雀宮〜宇都宮間)では、気を付けていれば見られると思います。Y君の行動範囲では、よほどうまく行けば新小岩とか蘇我あたりで見かけられると思いますが、千葉方面のほとんどの列車が京葉線〜武蔵野線経由のため、総武本線筋では、列車本数の少なさもあって、なかなか見るのが困難でしょう。
いや、改めて「貨物列車時刻表」の「機関車運用表」を眺めてみたのですが、EF65型の運用で目につくものに、「東京貨物ターミナル発、武蔵野線、常磐線経由隅田川行き」というのが結構あります。首都圏近郊の「小運転」的な仕業で、この機関車の全盛期を知る者にとっては、「来るところまで来たなあ」と嘆息させられます。まともなコンテナ列車を牽く姿、東北本線や高崎線では各々1往復しか無く、時間帯が悪いのでなかなか撮影が困難です。
東北本線3070レ、新白岡通過が6:35頃
あとは、根岸〜宇都宮/倉賀野間の石油輸送列車や、「配給列車」と呼ばれる、本来であれば鉄道会社の社用品を各社内拠点に運搬するための列車、実態は定期検査明けの貨車の試運転列車が主な仕事となっています。
広島車両所で更新工事を受けた証、正面の貫通扉が黄色の「カラシ」、 EF652127が牽く臨8876レ(倉賀野駅)
配6794レ(桶川駅)
そんな中、現存する日本唯一の「石炭輸送列車」、扇町〜熊谷貨物ターミナル間の5783〜5764レがEF65型の担当なのであります。太平洋セメント熊谷工場へのセメント原料となる石炭の輸送、上りの5764レは北上尾通過が上り電車の始発より早い5:35頃。下り5783レは大宮21:31と夜間だったのが、この3月ダイヤ改正で大宮発17:21と大幅な繰上り。おかげで、やたら早起きせずとも陽の長い時期なら北上尾付近で撮影可能。おまけに桶川駅では側線に入って17:45の下り旅客列車を待避するので、このところ一生懸命狙っております。
北上尾を通過する5764レ。陽の長い時期でないと撮影は苦しい。5:35頃。
桶川で普通列車を待避する5783レ。17:40頃。
おい、前編の写真と、機関車の色が違うじゃないかって?よくぞ聞いてくださいました!そうなんです。JR貨物のEF65型は、約10年を目標に延命・更新工事を施しており、大宮車両所、広島車両所、JR西日本鷹取工場で施工されました。この更新工事を受けた車両は、受けていない車両と区別するために塗色を変えました。前出の「カラシ」は、唯一の広島車両所塗色なんですよ。でも、更新工事を受けていない車両が廃車などで居なくなってしまったのと、塗装の手間がかかるとかで、結局原色(“国鉄特急色”ともいう)に戻される車も出てきました。 国鉄特急色に戻った2068号機が牽く5783レ じゃ、ナンバープレートの赤いヤツと青いヤツとは、何がどう違うんだって?いや〜、そうやって突っ込んで来て頂くと嬉しいですね〜。ついでに、JR貨物のEF65PFが「2000番台」となった理由もお話ししておきましょう。国交省“鉄道に関する技術上の基準を定める省令”によって、100km/hを超える運転を行う車両には新たな保安装置(運転状況記録装置)の搭載が義務付けられ、この有無による、JR旅客会社とJR貨物が所有するEF65型の最高速度の相違を区別するために、平成24年5月からJR貨物所有のEF65型に対して車両番号が元番号に1000を加算する措置が取られるようになりました。ただ、EF65 1001だけは更新工事未施工のためか改番されておりません。
一方、平成3〜4年にかけ、「常用減圧促進改造」というブレーキ系統の改造を受けた車は、ナンバープレートの地の色を赤に、受けていない車は青にして区別するようになりましたが、2094号機と2050号機(いずれも常用減圧促進改造は受けていない)はなぜか白地のプレートのままです。
常用減圧促進改造を受けた赤ナンバー機
常用減圧促進改造を受けていない青ナンバー機
常用減圧促進改造を受けていない白ナンバー機
というところで、EF65型の説明はだいたい終わりますが、最後に珍しい写真を1枚。このH30.4.14は強風と人身事故のためだいぶダイヤが乱れておりました。さいたま新都心駅(大宮操車場)で写した物ですが、「与野工臨」と呼ばれる線路の砂利輸送工臨を牽くJR東日本のEF65型(これがほぼ原型)と、国鉄特急色に戻ったJR貨物所属の赤ナンバー車が牽くコンテナ貨物が偶然にも発車待ちで並びました。
写真で手前側がJR貨物の機関車、向こうがJR東日本の機関車。同じEF65のPF型。
しかし、この「PF」も、一番車齢が若いものでも昭和53年製、もう40年選手ということになります。いつまで、どういう形で残るのか。幸か不幸か、私は東海道筋におけるPFの“ブルトレ天下”時代を知らないのですが、かつて颯爽と寝台特急の先頭に立った機関車が、小運転専門になってしまった姿に胸を痛めている方々もおられるのでしょうなあ、きっと……
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EF65型は、昭和40年という非常に古い時代に製造が開始された貨物用直流電気機関車で、一般型の0番台、高速性能の良さを買われてブルートレイン牽引用に作られた500番台P型、高速貨物列車牽引用の500番台F型、旅客・貨物兼用の1000番台PF型と、おおまかに言って4種類があります。というか、「ありました。」と書くのが正解でしょう。かつては東海道・山陽などの幹線を席巻したEF65型、東海道筋育ちの私にとっては見飽きるほど見た機関車で、結果的にその写真というと、多分500番台P型の牽くブルートレインは何枚か撮ったはずなのですが、ネガにカビが生えたのでブチ切れて処分してしまい、お見せできるものがありません。
現時点で残っているのは、一般型は無し、P型の501号機がJR東日本の高崎車両センターに居るほかは、全てが1000番台PF型。JR東日本の田端運転所に5両、JR西日本では下関総合車両所に10両、JR貨物では全37機が新鶴見機関区所属、1001号機を除き改造等によって2000番台を名乗っております。
EF65501 セガレの撮影
JR東、JR西の両旅客会社においては、何かの時のイベント列車でなければ、レール輸送やバラスト(線路の砂利)輸送のための「工臨」と呼ばれる工事用臨時列車、あるいは「甲種輸送」と呼ばれる、新しく出来た電車などを所属先まで回送する仕事(廃車された電車を解体先の工場まで持っていくこともある)が主な仕事で、JR東に限って言えば、東海道線筋は来宮まで、中央本線では八王子まで、東北本線は宇都宮まで、高崎線は高崎までの設定がありますから、気を付けていれば眼にする機会もあるかと思います。
新津工臨と呼ばれるレール輸送列車
鷲宮工臨と呼ばれるレール輸送列車
与野工臨、バラスト運搬列車、入換え?作業中
JR東のPF、というと、この車両のことにも触れておかなければなりますまい。それはEF651118号機、平成10年から「スーパーエクスプレスレインボー」(平成12年まで存在した団体専用列車)の牽引機、俗称「虹ガマ」として赤塗装を纏って活躍、「スーパーエクスプレスレインボー」の廃車後もそのままの塗装で残りましたが、平成27年10月17日、高崎線の鴻巣〜北本間を単機走行中電源系統に故障(ウイキペディアでは“火災”、とも書かれている)を生じ立ち往生、後ろを走っていた貨物列車が救援に来て北本駅まで推進、さらに田端からEF81型が救援に来て何とか始末を着けたのですが、相当に酷い故障であったようで、この「虹ガマ」、あっさり廃車・長野工場送り(解体)となってしまいました。
工臨を牽く元気な頃の姿(セガレ撮影)
故障し、救援列車に推進されて北本駅に進入してくる所(これはムスメが撮影)
JR貨物の所有機については、かなり長くなるので、次回回しといたしましょう。
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