高崎線userのRailLIFE

倅:オカシイ。妹の方がネタ撮ってる 親父:偶然は怖いだろう??

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

ようやく、話が昭和61年まで追いついてきました。即ち、国鉄解体・分割民営化の前年ということになります。永らく直流直巻電動機に拘っていた国鉄も、私鉄で使用実績のあるVVVFインバータ制御に舵を切ることになりました。事前の実験を101系を改造して行い、昭和61年に「あくまで試作車であるが」常磐緩行線(千代田線との乗入れを行っている方)に、101編成のみ登場したのがこの「207900番台」です。しかも、比較実験のために川崎重工と東急車輌で製造されながら、インバータは東芝・三菱・富士電機・三菱電機・日立製作所・東洋電機とさまざまな種類の物を積んでおりました。207系と聞くと福知山線脱線事故を思い出される方もおられるかと思いますが、あの207系はJR西日本のオリジナル車で、ここで紹介する207900番台とは全く設計思想を異にするものなんだそうです。
 
さて、これまで延々述べてきた直流直巻電動機(整流子電動機)は、整流子(ブラシ)という回転接触部があって、これの摩耗に対して整備の手間がかかりました。三相交流誘導電動機はこの接触部が無く保守に手間が掛からないという利点がありながら鉄道で簡単に実用化されなかったのは、回転数の制御に「周波数と電圧を変えてやる」ための装置がなかなか出来なかったからです。VVVFというのは電圧が可変(Variable Voltage)で周波数が可変(Variable Frequency)という「和製英語」なんだそうで、一方で電圧や周波数が固定の、エアコンなどに使われて居るものはSVSF(Static VoltageStatic Frequency)と呼ばれています。
 
では、まずは速度制御の件は後で述べるとして、三相交流誘導電動機の作動原理をご説明いたしましょう。本当ですと、交流電動機には同期電動機と誘導電動機があって、作動原理が異なるのですが、長くなるので誘導電動機に絞って話を進めます。
 
最初に、「モータのキホン」から引用します。三相交流は、ご存じの通り120度づつ位相がズレているので、これを3極(ただし互いに向き合う2極が一対)の界磁コイルに流してやると、商用周波数であれば1秒間に50〜60回、0〜ピーク〜0〜逆方向のピーク〜0を繰り返し、刻々磁界の向きが変わっていきます。この図は回転子に永久磁石を使った同期電動機で説明していますが、このように、刻々向きが変わる磁界を「回転磁界」と呼びます。決して界磁コイルの方が回転する訳ではありません。

イメージ 1



では、回転子の方はどうなっているのか?再び同書から引用しますと、回転磁界が作る電磁誘導作用を用いて回転子に別の電流を発生させ、ということは別の磁界が発生することによって回転を生じさせるということから「誘導電動機」と呼ばれます。誘導電動機の特徴は、回転磁界の回転速度よりも、回転子の回転速度の方が少し遅く、これを「すべり」と言います。


イメージ 2


本当ですと、「アラゴの円板」などを持ち出して電磁誘導作用の話もしなければならないのですが、ボロが出そうなのでヤメておいて、とりあえず、同期電動機にせよ誘導電動機にせよ、回転磁界を利用する電動機であれば、電動機に加わる交流の周波数が回転数の重要な要素であることはおわかりいただけると思います。(以下2葉、引用、従前)

イメージ 3

イメージ 4


では、三相交流の周波数や電圧を変化させ、思うがままの周波数、電圧を作り出すためには、どうするのか?ここで、VVVFインバータ制御というものが登場します。鉄道車両用の大容量で、小型化も必要となれば、理論的には真空管でも出来たでしょうが実用にはならなかったでしょうね。「これだけ モータ」から引用します。


イメージ 5


この図で、Tr1Tr4の半導体(記号から見るとトランジスタなんですが……)で、直流を瞬時に逆方向に切り替えると共に、位相制御によって「疑似正弦波」に変えていきます。「疑似」ですから、本当にきれいな交流ではなく、或る意味「脈流」なんでしょうが、電動機の方が三相交流と認識してくれるので?話が成り立っているんでしょうね。

周波数と電圧を変えるには、通電時間を制御してやれば良い訳で、下の図のように、スイッチングの周期は変えず、ONの時間が長ければ電圧が上がり、短ければ下がる、スイッチングの周期を変えてやれば周波数が変わる、ということが可能なのです。

イメージ 7


このようにして、三相交流かご型誘導電動機を使った電車の「力行時」の理屈が解りました。では、今度は電制時はどうなっているのか?


ここで、「三相誘導発電機」というものを調べてみますと、発電機は外力で回転子を回し、やはり電磁誘導作用で磁界を固定子に発生させます。ここで、先ほど出てきた「すべり」という現象を思い出して下さい。誘導電動機ですと、回転子の回転よりも回転磁界の回転速度の方が少し早く、「すべり」とは回転子側から見た回転速度の差で定義されているので、回転子より回転磁界の方が早く回転すれば「すべりが+」と表現します。発電機の場合はこれと逆で、回転子の回転の方が磁界の回転速度より早く、従って「すべりが−」と言います。ですから、回転子の回転より少し遅い周波数を界磁に与えてやれば電動機が発電機になって電制が効くという事になります。しかも先ほどの位相制御で電圧を制御出来ますから、発生した電圧が架線電圧より少し高目に調整できれば回生ブレーキが使えます。驚いたことに(この隠居が不勉強なだけ)列車の停止直線まで、打ち切りも無く回生ブレーキが使えるため、空制は「あくまで補助」とした「全電気ブレーキ」の車両まであるんですね。確かに制輪子は摩耗があるし、雨の日など車輪がロックすればタイヤフラットが発生するから整備の手間がかかりますが、全電気ブレーキですと、この手間が省けますからね。いや〜、恐ろしい時代だよな〜。


イメージ 6

上の図は、「鉄道メカニズム研究」からの引用で、結構詳しく描いてあって、もう何だか解っていないまま載せていますが、やっぱり回生ブレーキの弱点、「食ってくれる列車がいないと失効する」ことだけは避けられず、JR東日本ですと、列車密度の低い新潟地区などの129系、加えて257系なども、回生失効しそうになると自車に積んでいる抵抗器に流して熱にして飛ばしてしまうそうです。

かくて、この207900番台は、JR東日本の通勤型においては901系〜209系、501系、近郊型では217系〜231系〜233系、特急用では255系、257系、259系と発展していきます。ただ、もうこの辺まで来ますと、IGBT素子とかGTO素子とか、もう全くついていけませんので、ここらで白旗を上げることといたしましょう。

なお、この「電気工学のおべんきょう?」では交流電源を貰って走る車両(交流車・交直両用車)についてはほとんど触れて来ませんでした。結局は直流直巻電動機の時代が長く、サイリスタ位相制御の時期を経て、単相交流を直流に整流し、これを再び三相交流に変換してVVVFインバータ制御を行うという発展をしております。気になるのは、昔の直流直巻電動機時代、なんぼタップ制御で電圧の制御は自由といっても、本当に抵抗器が無くて制御出来たのかどうか、など、いくつかの不明点があり、これはまた解った順に記事を上げて行こうかと思っております。


長々と素人の解説にお付き合い下さり、まことにありがとうございました。

全1ページ

[1]


.
五十鈴 拓磨
五十鈴 拓磨
男性 / B型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
友だち(24)
  • ∽霧雨 魔理沙√Gosupera∽
  • ウッチー
  • =G.T.T=RACING
  • 春Q
  • 日本一周
  • 風磨_1
友だち一覧
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

過去の記事一覧

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
お米、お肉などの好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
いまならもらえる!ウィスパーうすさら
薄いしモレを防ぐ尿ケアパッド
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
コンタクトレンズで遠近両用?
「2WEEKメニコンプレミオ遠近両用」
無料モニター募集中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事