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「電気工学のおべんきょう(?)」も、ようやくこれで直流直巻電動機編が完結します。即ち昭和60年、山の手線に投入されそれまでの103系を置き換えた205系、またこれをはじめとする211系〜215系、251系、253系、651系などの「界磁添加励磁制御」の車両群の「能書き」が今回の内容となります。
この車両群、とくに205系は転用に伴う改造が非常に多く、一度では紹介しきれない代物ですので、これのみ「鉄道図鑑」として別個に書いていくことにします。205系以外の形式はそれほどバラエティ−が無いので、この項で纏めることにします。
この「界磁添加励磁制御」、これまでこの隠居の能書きに付き合ってくれた方々であれば話はすぐに理解できると思います。「直流直巻電動機」を使いながら回生ブレーキも使う方法として、冷房や照明等のために積んでいる電動発電機を電源として「添加励磁装置」を含む若干の回路を追加し、高速走行のための弱め界磁使用時には界磁に逆方向の電流を流して逆起電力を抑制し、一方回生ブレーキ使用時には、弱め界磁の時とは逆に電流を流して逆起電力の調整を行い、電圧を調整しながら回生ブレーキを使うという物で、「基本的には抵抗制御(当然直並列制御も併用)」なのです。回生ブレーキ使用時の界磁制御を電動発電機による補助電源から行うため、架線電圧の影響を受けず回生失効も起きにくいのは大きな利点でしょう。この辺はウイキペディアの「界磁添加励磁制御」に非常に解りやすく書かれております。
或る意味せっかくサイリスタを用いた電機子チョッパ制御の201系などを作っておきながら、ここで技術的には後退したかに見えるのですが、最末期とはいえ「国鉄」の時代、関東だけではなく関西にも入れなければならない、将来的には転用も考えなければならない、という点と、当時の厳しい財政事情から、慣れ親しんだ抵抗制御+アルファで、機械(励磁機)も安価という点も採用の大きな理由になったのでしょうか。結果的に「最後の国鉄型」と呼ばれる205系、211系、213系がこの制御方式で、分割民営化以後にJR各社が独自に作った車両にもこの方式のものが結構あります。私鉄でも結構作られていて、在来の抵抗制御車に機械を追加して改造した事例もあるようです。添加励磁装置は、電動発電機で発電した三相交流を半導体の位相制御によって整流し、かつ電圧制御しているそうで、理論的にはそう難しくないこの制御方法ですが、EF16やED61に採用されなかったのは、添加励磁装置に使う半導体技術がその当時追いつかなかったのだろうと想像します。
前述の通り、この制御方式を持った最初の車両である205系は別途ご覧頂くとして、かつては東海道線、東北本線、高崎線の主力であった211系から紹介いたしましょう。もう、この電車、営業のY君も、宇都宮のS君も「説明不要」ではないかと思います。
東海道本線の211系(セガレ撮影、最末期の姿)
高崎線北上尾駅の211系(隠居撮影、かなり末期の頃ではないか?)
この隠居、東海道線への211系登場のころからの付き合い、しかも、思い起こせば、金沢の滞在時起案僅か11分という独身最後の旅、14系時代の急行「能登」の寝台に乗りに行った時、東京から辻堂への最後の行程も、辻堂を離れ再び戻る事の無い、結婚式当日の東京までの行程も、211系0番台がお供をしてくれたというのに、1枚も写真が無〜い!なんつ〜こっちゃ!全く!
なお、231系・233系の投入で余剰となった211系はしばらく房総方面に転用されておりましたが、この頃の写真が無いんですよね〜。房総は、その後京浜東北線を退いた209系の投入により、211系は抑速ブレーキ付きというその本来の性能を活かせる中央東線、篠ノ井線にようやく転用されていきます。 長野に転属となった211系、セガレ撮影 一方、東海道線に投入された211系0番台を基本に、これを2扉転換クロスシートとしたのが213系で、国鉄時代に岡山と四国を結ぶ「マリンライナー」用に投入されました。
マリンライナー(隠居撮影、登場時とは展望車両が異なる)
後に分割民営化後のJR東海においても独自に作られ、関西本線などで使われておりました。中央西線でも乗ったような記憶があるのですが、記録が見当たらず、確信を持って「乗った」とは言えません。
飯田線の213系(三河川合、隠居撮影) 215系というのは、JR東日本が平成4年から10両編成4本を製造した「オール2階建て」電車で、登場当時は快速「アクティ−」などにも使われて居たのですが、10両という単編成と2扉なことが災いして遅延を招くことが多く、湘南新宿ラインへ転用されるも、結局そこからも撤退して、現在は朝夕の通勤ライナーにしか使われておりません。まあ、「持て余している」のが実態でしょうか?当たり前の話ながら、2階席には客席上の荷だなが無く、昔大荷物を抱えてせっかくグリーン料金を奮発しながら、かえって狭苦しい目に遭ったこともあります。観光シーズンの休日には「ホリデー快速ビューやまなし」などの運用もありますが、東海道線での運用を前提に作られたので耐寒設備が無く、冬期の山岳地帯への運行はありません。4編成と数が少ないうえ、基本的には朝夕しか動かないので、この隠居はよく新橋で見かけますが、営業のY君、宇都宮のS君の目に触れることはまず無いのではないか?
215系 セガレ撮影
界磁添加励磁制御の特急用車両としては、「スーパービュー踊り子」の251系、初代「成田エクスプレス」の253系がありますが、いずれも「見たことはあっても乗ったことが無い」車両。253系などは「成田エクスプレス」から撤退後、東武鉄道への乗入れに際してVVVFインバータ制御に改造されてしまいました。
上、251系、中、「成田エクスプレス」時代の253系。ともにセガレ撮影
下、VVVF改造となり東武鉄道に乗入れ始めた後の253系 隠居撮影
加えて、界磁添加励磁制御車では唯一の交直両用車両、651系があります。これはもう、水戸時代に散々お世話になった車で、宇都宮の前は水戸に居たS君も良くご存じと思います。かえってY君の方が「見たこと無い」と言うか?「フレッシュひたち」の653系登場後も「常磐線の女王」としての風格を保っていたのですが、657系の投入、そして東日本大震災がこの車の運命を変えたようで、まさか交流回路を切った「1000番台」として高崎線にやってくるとは思いもしませんでした。
オリジナルの651系基本7両編成ですが、「スーパーひたち」から撤退後、団臨として上野東京ラインの秋葉原付近を走る姿。セガレ撮影。
同じく、付属4両編成。いわき駅にて隠居が撮影。一部は普通列車に使われていた。
オレンジの帯が入った1000番台の特急「あかぎ」桶川駅で中線に入っていた頃。隠居撮影。
これでようやく「直流モーターの歴史」が終わり、三相かご型誘導電動機の時代がやってきますが、さて、交流モーターの「おべんきょう」が進まないんで困っております。その前に鶴見線に行って、あそこの205系撮って来ないといかん……
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