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2007年2月2日付けで、ICPP(気候変動に関する政府間パネル)の第1作業部会(物理化学的根拠)より、第4次評価報告書が公表されました。 気候に関する世界レベルでの組織による正式な報告書であり、今後の動向を左右するとても重要な報告書であると認識しています。 そこで、簡単ではありますが、報告内容の解説をしてみたいと思います。 文量がありますので、以下の3回に分けて記載しています。 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書の解説 ICPP第1作業部会の報告書解説 Vol.1 ICPP第1作業部会の報告書解説 Vol.2 ICPP第1作業部会の報告書解説 Vol.3 ・過去100年の世界平均気温は、0.74度上昇1906年〜2005年までの100年間で、世界の平均気温が0.74度上昇しています。さらに、上昇幅は後半50年が前半50年の2倍であると示されています。あくまで世界の平均気温ですので、数字は相当標準化されています。 日本やヨーロッパ、アメリカといった、Co2排出量が多く、緑の少ない都市部での上昇幅は0.74度以上だと考えられます。 2月10日の新聞紙面をにぎわせた、2007年1月の世界気温の速報値ですが、世界平均で0.45度プラスとなっており、日本単独では+1.44度だったそうです。平均化することで気温変動の影響が小さく評価される傾向にあるため、その重要性を見落としがちですが、2007年1月は、ニューヨークで20度(平年氷点下5度程度)を記録した日があり、日本でも16度(平年0度付近)、中国上海でも20度(平年6度〜7度)と世界の主要都市圏で異常な高温をマークした日が多かった月です。 世界平均気温0.74度の上昇がどれほど深刻なものか、想像に難くありません。 ・将来100年間(〜21世紀末まで)の平均気温上昇は1.8度〜4度第1作業部会では、気候のシュミレーションを、想定される人の活動ごとに4つのパターン(=シナリオ)にわけて、CO2をはじめとする温室効果ガスの濃度の推定とそれによる気候変動の予想を行っております。その結果得られる数値は、それぞれのパターンで一定の幅を含んで計算されており、表題に記載の平均気温上昇は、パターンごとの平均値を示しています。 なお、最悪のシナリオ(経済優先を進め環境対策をほとんどとらないケース)における予想平均気温が表題の最高値である+4度ですが、その想定範囲は2.4度〜6.4度です。 このことは、将来予測をする上で避けられない誤差の範囲を示します。 世界平均気温+4度がどういう意味を持つかについては、前述の+0.74度上昇した実績に関する記述を踏まえて考えて見てください。 ・将来100年間(〜21世紀末まで)の平均海面水位上昇は28cm〜43cmこれも平均気温上昇と同じで、パターンごとのシュミレーションの結果得られた幅の平均値です。経済成長を重視する場合では26cm〜59cm上昇し、環境保全と経済発展の両立を図ると18cm〜38cmの範囲に収まるとの予測を立てています。 第3次報告書より、研究者の間で誤差が少なくなったようです。 ・2030年までは、社会シナリオによらず、0.2度上昇する前述したとおり、これらの将来予測は、一定の前提に基づいてパターン(シナリオ)ごとに計算されています。その計算結果を見るに、どのシナリオの社会政策を実行するにせよ、今後20年にわたって、10年ごとに約0.2度の気温上昇は避けられないとのことです。 |
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