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福岡県で性犯罪が多発している。昨年の強姦、強制わいせつ事件(未遂を含む)は計564件で10年前の約2倍。今年上半期の強姦被害は人口10万人あたり1.3人で、全国最悪だった。福岡県警博多署が強盗強姦容疑で逮捕した男(28)は1人暮らしの女性宅に忍び込む手口を詳細に供述した。県警は自己防衛策をまとめた冊子を作り、啓発に力を入れている。

「ワンルームマンションの無施錠の部屋を狙った。ドアノブを1軒1軒回して確かめた」

男は06年ごろから女性を襲い始めたとみられ、8月までに強姦容疑などで計5回逮捕された。オートロックでも駐車場から塀を乗り越えるなどして侵入。無施錠の部屋を見つけると、ドアを開け室内のにおいや靴で男女の別を判断した。時間は午前4〜6時。スタンガンや目出し帽を準備し、熟睡した女性を襲った。

同署幹部は「オートロックや高層階でも安心はできない。鍵をかけていれば防げたケースも多い」と話す。被害者は身を守れなかった自分を責めがちで、県警生活安全総務課は「泣き寝入りをしている被害者もおり、実際の被害は3〜5倍」とみている。

県警も取り締まりに力を入れており、今年の検挙数は7月末で238件と昨年同期の126件の2倍近い。それでも歯止めがかからない現状に、昨年作った防犯意識が分かる冊子を8万部増刷し、今年は県内の女子高生全員に配った。夜間の一人歩きなどで十代の被害が多く、昨年の県内の性犯罪被害者のうち女子高生が約2割を占めるためだ。

 コンビニやレンタルビデオ店に夜1人で行く」「ナンパされてついて行ったことがある」「音楽やメールをしながら歩いていることがある」など15項目に答え、危険度をチェックする仕組み。

「エレベーターは非常ベルが押せる位置に乗る」など防犯ポイントを書いたあぶらとり紙も作り、コンビニで無料提供している。同課は「残暑の季節でも性犯罪は多い。正しい知識を持って、防犯意識を高めてもらいたい」と訴えている。

9月3日 毎日新聞

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