コノメトル楽屋話

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 本当はパーカー・アルファとセットで紹介するつもりでしたが、主要人物はやはり一人ずつがいいかなと思い、今回はエイリ・スノー編となります。

 名前ですが、まずエイリはサザンオールスターズの「愛しのエリー」から取りました。

すなわち、エリー→エリイ→エイリと、文字を入れ替えただけの単純なもの。とはいえ、自分にとってこの歌はある種失恋もまじえた思い出の深いものなので、ちょっとその時の気持ちをひきずる形でヒロインにこのような名前をつけたのです。

スノーはもちろん、雪の英語読み。同時に昔知ったある伝説にもちなんでいます。

以下は、長めの脱線。今から12,3年くらい前でしょうか。TBS系列の連続ドラマで「家栽の人」というのがありました。これは人気漫画を原作としたものですが、植物好きの家庭裁判所の桑田判事(片岡鶴太郎)が植物特に花を小道具としてさまざまな調停を解決していくというストーリーでした。

そんなエピソードの一つに、スノードロップの話がありました。これは、少年院行きが確実になった少年に桑田判事が、あなたは将来どのような道を歩みたいと思いますかと尋ね、少年はそれに対してたぶん無理かもしれないけど医者になりたいと言います。

医者になるというのは生半可な努力ではなれないものです。ましてや、少年院に入っている状態でとなると尚更です。そのため少年は、しばしば自分の元を訪れる桑田判事に昼間の労働で疲れ切ってしまうし夜は夜で自由時間が限られているから医者になんてなれっこないと弱音を吐きます。

その時桑田判事は、ちょうど庭先に咲いていたスノードロップを指さしその伝説を語ります。

 「その昔、雪に色がなかった頃、雪は神様に頼んで自分の色をつけてもらおうとしたんだ。そこで神様は、いろいろな花に話して雪にお前の色を分けてくれと言ったが、誰も見向きもしなかった。その中でスノードロップだけは『私の色を分けてあげましょう』と言って、自分の白い色を雪にあげたんだ。
それ以来雪は、スノードロップに毎年恩返しをするためにこの花が咲く春先になるとその周りだけは雪に埋もれないようにしたんだ。
夢を、あきらめちゃいけないよ」

 結局桑田判事の励ましと意気なはからいで少年は医者になることができました。この時のスノードロップにまつわる伝説が深く印象に残っていたので、エイリ(愛しかった人の思い出)、スノー(スノードロップの伝説)をくっつけてこの名前にしました。

ちなみにこの記事を書くにあたりちょっと調べてみましたが、スノードロップの花言葉は「希望」だそうです。ただしまったく別の意味もあり人に贈ったりした場合、「あなたの死を望みます」となってしまうそうなのでご注意を^^;

 次にエイリの過去です。彼女は生まれる前に父親が行方不明となり、母親は23年前の魔族の襲来によって殺されてしまいます。その後は、コノメトルの義理の叔父であるシャルガッソの元にコノメトルと共に預けられますが、幸せな家庭にいたのでは母親を殺された恨みを忘れてしまうと恐れ、コノメトルを連れ二人っきりで生活をするようになります。

以後は、コノメトルの姉代わり、母親代わり、時には父親代わりとして彼を勇者にするためスパルタ教育を施します。その後、コノメトルが勇者として名を挙げてくるとその参謀として彼を支えていきます。また、当時大魔王の片腕だった獣王シンバルと一対一の対決をして引き分けたことから今でもシンバルからは一目も二目も置かれています。

五年前、最後の聖戦と呼ばれた大魔王との決戦の際気を失いパーカー・アルファに助けられます。しかし、自分の宝物のようにしていたコノメトルが戦死したと言われたことからそのことで自分を責め以後コノメトルが還ってくるまで酒びたりの生活を送ることになったわけです。

コノメトルの帰還でだいぶ張り切っているエイリが、今後どのように行動していくかこれも楽しみの一つになるでしょう。次回は、唯一真相を知る男(?)パーカー・アルファ編です。

 え〜っと、実は今回から物語の内容について説明するつもりでしたが、

 「もっと詳しい、キャラクターのプロフィールみたいなものを解説してほしい」

 という要望もありましたので、今回からしばらくはこれまでに登場した人物の過去や名前の由来について簡単に紹介させていただきます。まあ、それを知っているほうがもっと物語を読むうえで親近感も湧いてきますしね。

 まずは、主人公のコノメトルから。名前をつけるというのは本当に一苦労です。ましてや主人公で、物語のタイトルにわざわざ名前まで出すんですから、印象的なものでなければという思いがありました。

最初に思いついたのは、主人公は記憶喪失という設定です。その昔勇者として世界を救ったという輝かしい経歴を持ちながら、その過去を一切忘れ去った形で登場する。

ここで思いついたのが、イシュマイルという名前です。彼の名前は旧約聖書の中に出ているらしく、自分の名前も住んでいた所もそれまでの過去も一切覚えていなかったことからイシュマイル(正体不明の人)と呼ばれたそうです。

ちなみに自分がイシュマイルという名前を知ったのは、アメリカの作家メルヴィルの「白鯨」からでその中の語り手が、

 ”わたしの名前はイシュマイルということにしておこう。”

 という語り出しで物語は始まるわけです。自分は昔「白鯨」を読んだ際、偽名でそれもわざわざイシュマイルという名で物語を進行させるこの語り手のことが印象に残っていたので、よし、では、彼の名を拝借しようと思いつきました。

とはいえ、そのまま使うのはさすがに芸がありません。そこでまったく正反対か関連した言葉に置き換えようと頭をひねりました。

すなわち、イシュ→石→木の葉が沈んで石泳ぐ→木の葉→コノとなり、

マイル→距離の長さ→メートル→メトルでこれを合体させて、

コノメトルという名前ができました。いうなれば、彼以外の誰もがその過去を知っているのに、肝心の本人だけはそれを知らないという含みがこの名前に反映されているわけです。

 さて、では名前のつけ方はこれで解決したのでここからは簡単ながらコノメトルが生まれてから今日に至るまでのプロフィールをざっとご紹介します。一応、後半の進行上伏せておきたい部分もありますのでその点はご了承ください。

 コノメトル=23年前にミャウジャウ村に生まれる。直後、獣王シンバルが率いる魔族の集団により父親を殺されてしまう。母親は、そのショックで寝込んでしまいやがてこれも他界してしまう。

当初は同じく両親を失ったエイリ・スノーと共にコノメトルの叔父シャルガッソの元に引き取られるが、魔族への復讐に燃えるエイリがシャルガッソ家の温かい雰囲気に我慢できず、コノメトルを連れて二人で暮らすことになる。

幼い頃はいじめられっ子でいつも泣かされていたコノメトルであったが、エイリの鬼のようなしごきでやがてたくましく成長する。

 十三の時、エイリ、パーカー・アルファと共に武者修行の旅に出た際既に引退した老勇者から、秘伝の剣を託される。これによりコノメトルは、彼の意志を継いで魔族退治をしようと決心する。

二年後、勇者としてその名を知られ始めたコノメトルは後に仲間となる獣王シンバルや数々の魔族と戦いこれを粉砕。勇者コノメトルここに在りとその存在が大きく注目される。

 18の時、幼馴染だったロゼッタ・ストリキーニとの婚礼を控えた一ヶ月前、従兄弟で大事な友達の一人だったバミダスが魔族に惨殺されるという事件が起こる。

一時は食べ物が喉を通らぬほど意気傷心していたコノメトルであったが、魔族の首領大魔王モービディを倒さねば真の平和は訪れないと宣言。気心の知れた者たちと少数ながらも、最終決戦に向かう部隊を結成し(後に”七人の救世主”と呼ばれる)戦いへと臨む。

仲間が次々と倒れていくなか、コノメトルはついにモービディを追い詰めこれを倒す。しかし、戦いで負った傷がひどくコノメトルは気を失ったエイリを連れて逃げろとパーカーに言い(パーカー・アルファの証言から)、燃えさかる大魔王の城と運命を共にする。そして、コノメトルは死んだとされた。

五年後、記憶を失ったまま村へ還ってくるまでは・・・。



 ※次回は、エイリ・スノー、パーカー・アルファ編です。 

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 正直言いますと、ジャンルはなんでも良かったというのが本音でした。要は上記の写真の言葉、

 ”友よ、君とともにこの美しい夕映えを愛でよう。
  君はどこにいるのか?
  私は一人ここに佇んで君を待ちわびている

        − グスタフ・マーラー−
          「大地の歌」より”

 このテーマに沿う作品をとにかく書きたい、ただそれだけの理由でした。マーラーという人は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍した作曲家で、生前はむしろ豪腕の指揮者として名を成した人でした。

 しかし、ユダヤ人ということからユダヤ人嫌いで有名だったワーグナーの未亡人コジマに邪険にされたりと、不当な扱いを受けることしばしばでこれが彼をして、

 「自分には三重の意味でこの世に故郷がない」

 という人生観を抱かせることになりました。そんな彼の作品の一つに、晩年に作曲された交響曲「大地の歌」があります。これは、当時ウイーンなどで持て囃されていたドイツ語訳された漢詩から着想を得たといいます。事実、全楽章漢詩にメロディーをつけた独唱とオーケストラで構成されており、人生に絶望し死を求めながらもやはり死の恐怖が克服できないマーラー自身の心情が切々と歌い上げられた名曲です。

 特に、最終楽章で歌われる先述の一節に自分は強く惹かれまして、いつかこれをテーマにした作品をと熱望していました。だから、ジャンルはなんでも良かったんです。SF、ミステリー、恋愛もの、なんでも。ただ、当時スペース・オペラの大作を書いていたことからSFになるんじゃないかという予感はありました。

 きっかけは、集英社主催のスーパーダッシュ新人賞でした。文学賞に多少でも興味のある方はご存知かもしれませんが、長編ものの新人賞というのは結構ジャンルが限定されているんです。江戸川乱歩賞に代表されるいわゆるミステリーが大体主流で、ホラーとかSFも長編ものはありますがその数は非常に限られています。

 そんな時にスーパーダッシュ新人賞の存在を知ったわけですが、この賞で自分が魅力に感じたのはとにかくジャンルは問わない、読者を惹きつける作品ならなんでもOKという点。なにより、上限が700枚以内と当時長編ばかり書いていた自分にとっては挑戦のしがいのある賞といえました。

 さて、いざ挑戦と意気込んだもののではジャンルは何にするかという点にぶつかりました。SFということも考えられましたが、当時自分の中で温めていたものは1000枚は超えると予想されるものだったので、これは使えないなと思いました。

 それじゃ、ファンタジーでも書いてみるか。なんて軽い気持ちから、すべては出発しました。そして、2001年の11月に執筆は開始されたのでした。


※次回は、難航した書き始めについて語ります。

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 見ての通り、上の二冊は現在連載中の「還ってきたコノメトル」のオリジナル原稿ノートです。全部で1冊400字詰め100枚分のものが8冊(正確には7冊強)と思いの他長編となりました。2001年の11月に執筆を始め、2003年の10月には一応こちらの生原稿のほうの執筆は終了しました(なぜ、一応という言葉を使ったかについては後々語らせていただきます)。

枚数にして生原稿版のほうは、711枚。おれが出すはずだった新人賞の規定が700枚以内でしたから、ちょこっと削ればどうにか応募できるはずでした。が、後に記すように時間の制約により出すことができずこの作品はその後まったく別の道を歩むことになります。

「還ってきたコノメトル」はどのようにして生まれ、そしてどんな結果を辿ってきたのか。次回からは、その点を当時の執筆状況を重ね合わせながら話していきたいと思います。 

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