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イ・ヨンエ出演のドラマで、大好きな作品の1本です。このドラマは文学作品のような…。見る人によって、 さまざまな見方ができるのではないかと思います。「インビテーション」(「招待」)に続くユン・ソクホ監督作品。 この単発ドラマ「ウンビリョン」(Enbireyong ウンビ峰)は、1999年KBSドラマシティで放送された作品です。最近、イ・ヨンエさんが出演した過去のドラマが怒涛の勢いでDVD化され発売されている中の1作品・単発ドラマです。時代背景は1985年〜1997、8年頃までの物語り。 ところで、このドラマはユン・ソクホ監督が女優イ・ヨンエをとっても美しく撮っていると思いました。また、ロケーションの美しさ(星空、冬のウンビ峰と海…など)、セリフも流れるような響きと美しさがあります。60分の物語りですが…、まるで2時間の映画を見ているような雰囲気を味わいました。 <あらすじ> 偶然再会を果たした親友の恋人は未亡人となっていた……。本作は「宮廷女官チャングムの誓い」のイ・ヨンエと「映像詩人」ユン・ソクホ監督の名コンビが贈る、切ない大人のラブストーリー。本作でイ・ヨンエが演じる役柄は、元学生運動家の未亡人ソネ。彼女は人里離れた峠に向かう途中、大学生のジョンウと偶然出逢う。しかしソネの交際相手は、彼の親友ジュンソだった。数年後、自分に片想いするジョンウの思惑をよそに、ソネはジュンソと結婚する。しかし不慮の事故でジュンソは死亡し、ソネは未亡人となる。やがてソネは小説家となったジョンウと再会、次第に打ち解けあうと最初に出逢った峠に2人で向かうが……。(korea DVD infoより) <ドラマ裏話>
1997年度の「現代文学賞」受賞作である原作小説を脚本化したのは、ペ・ヨンジュン主演の「ホテリアー」を手がけた名脚本家カン・ウンギョン女史。そして本作でソネに片想いするジョンウを演じたイ・チャンフンは、ユン・ソクホ監督の「インビテーション」でもイ・ヨンエと共演している間柄である。またジョンウの親友のジュンソ役は『DMZ非武装地帯』「初恋白書」のホン・イルグォンが演じている。さらに『ラスト・プレゼント』「真実のために」でもイ・ヨンエと共演したメン・サンフン、「春のワルツ」でソ・ドヨンの実父を演じたイ・ハンウィなど、ユン監督とイ・ヨンエにゆかりのある名バイプレイヤーが集結、本作の味わいをさらに深めている。 ウンビリョン(隠秘峰)は実在の地名ではなかったが、原作小説の作者イ・スンウォンは、ハンゲ峰近くの軍事用道路の名のない峰を小説の舞台に設定し、「神秘が隠された峰」という意味を込めて、ウンビリョンと名付けた。小説のヒット、本ドラマ化などのブームを受けてこの場所の名は標識に載り、ウンビ峰タウンという住宅開発もされた。(korea DVD infoより) イ・ヨンエは、大学生から未亡人役まで、その年齢を上手く表現していたと思います。特に、未亡人となったソネの悲しくも微妙な心の動き、憂いを秘めた演技・表情はみごとでした。また、イ・チャンフンとイ・ヨンエの何とも言えない男女の描き方、距離感がたまらなくいいんです。そして、イ・ヨンエのちょっとした目の動き、セリフ…、表情など、ユン・ソクホ監督がイ・ヨンエの美しさと魅力を最大限に引き出していて、何度見ても、味わい深いドラマだと思います。 ところで、このドラマは見る人によって様々な見方ができるのではないかと思います。というのは男女の描き方、映像の見せ方もストレートではないし…(私はこういう描き方が好きですが)、映画「春の日は過ぎゆく」のような、または文学的なドラマという言い方が一番ピッタリかもしれません。 私がこのドラマの会話の中で一番ひっかかるのは、未亡人になったソネが頻繁にジョンウ(イ・チャンフン)と会うようになって、お酒を飲みながら語るシーンです。ソネ(イ・ヨンエ)は、ジュンソ(ホン・イルグォン)とジョンウと自分の3人で居る時が一番幸せだったと話します。それでは、ジュンソと結婚して娘が生まれて3人で家庭生活を送っている時は幸せではなかったのか?と思ってしまうのです。そう言えば、ソネが結婚してからの様子は全く出てきません。もしかすると、ソネとジュンソの結婚生活は、そんなに幸せではなかったのかもしれないと考えてしまいました。また、派手好きのジュンソは、もしかしたら、浮気もしていたかもしれません。さらに、価値観が全く違う2人ですし…。いろいろなことがあったのでは、と想像してしまいました。 さて、ソネとジョンウがウンビリョン峰の宿で一夜を明かすのですが、2人はそれぞれ車で来ていたので、ソネが泊まりたくなければ(本当に娘のことが心配であれば…)、そのまま帰れたはずだと思うんですけれど…。ジョンウは紳士的で、無理強いをする人ではないし、ソネは納得してこの宿に泊まったのではないでしょうか。また翌朝、ジョンウを残してソネは黙って出て行きますが、未亡人という立場を考えてのことだとも思われます(儒教の影響?)。食堂で2人が食事をしていた時に、不倫じゃないか、儒教の国で汚らわしい!というような声も聞かれたし…。 そして、ジョンウがソネに指輪を渡すシーンとラストシーンに関しては、いろいろな見方ができると思いますが、これぞユン・ソクホ監督の手腕といったところでしょうか? ただ、ラストの2人で泊まった宿から先に出たソネの車と後から追うように近寄るジョンウの車…。私はこれから2人で、いや正確にはソネの娘も一緒に新たな人生を歩んで行くのではないかと思わせる余韻を残したシーンではないかと思うのですが…。まぁ〜、見る人によってさまざまな見方ができるラストシーンではありますが、ソネと一緒に人生を歩むのではないかと、私は思いたいで〜す。^^; ところで、メン・サンフンが語る“星の話”が最初と最後のほうに出てくるのですが…。これが、この物語りを様々な見方に誘引してしまうのでしょう。その中で語られる「2500万年後…」は、このドラマのキーワードになっています。
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