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どこか懐かしい韓国の田舎の風景を背景に、人生の輝かしい一瞬を美しい風景画のように切り 取った――珠玉のオムニバスドラマ。流れるような美しい映像は、まるで一編の詩のよう……。 <MBC 2000年の作品 放送時間58分(1話+2話)単発ドラマ> 脚本 パク・ジョンファ 演出 ファン・インルォ 第1話『思春期』(放送時間29分)<あらすじ> アイリスの咲き乱れる野に囲まれた家に住む少女ナニョン(クォン・へグァン)。ナニョンは、この家の新しい家主で、ソウルから週末ごとに風景画を描きに訪れる大学で美術を教える先生ソンホ(チ・ジニ)のことが気になってしょうがない。夏のある日、彼女はソンホと一緒にアイリスの野原に出かけ、そこで彼のモデルをする。それは人生で初めて味わう輝きの瞬間。しかし、やがて秋が訪れたある日、ソンホは見知らぬ女性を伴って、ナニョンの家に現れる。その女性がソンホの婚約者だと聞いたナニョンは思わず家を飛び出てしまう。向かった先はあのアイリスの野原。夜になり雨の降りしきる中ソンホが一人、ナニョンを探しにやって来る。うつむくばかりのナニョンにソンホは優しく語りかける…。(アマゾンより引用) この2つのドラマは単発もので、それぞれ30分弱の短い作品ですが、各シーンごとの映像といい、 物語りの展開といい、まるで映画を見ているような感じでした。小品ながら秀作ドラマです。 さて、第1話では、何と言っても「大長今」(宮廷女官チャングムの誓い)でミン・ジョンホ役 を演じて一躍ブレイクしたチ・ジニが、まだブレイクする前の無名の時に出演したドラマです。 チ・ジニは大学で美術を教える先生で、週末ごとにのどかな田舎の風景画を描きにやって来て、少女から一途に思いを寄せられるという役柄ですが、爽やかで、優しい雰囲気の青年でくせのないノーブルな顔立ちと穏やかで、物腰に品があって、いかにも芸術家という雰囲気がよく出ていたように思います。 また、この少女役のクォン・ヘグァンですが、私はこのドラマで初めて知りました。検索して調べてみたのですが、1996年のユン・ソクホ監督作品で脇役で出演しているようですが、少女の淡い恋、思春期の揺れ動く心の思いを上手く表現していたように思います。風に揺れる木々や黄色いアイリスの花が咲き乱れる野原は、少女の心を表す心象風景のような気がしました。とにかく、映像が美しくて少女の淡い恋心を上手く映し出していたように思います。 第2話『誕生日』(放送時間29分)<あらすじ> 静かな田舎の民家。夢破れソウルでの都会生活に流されるままの自分にうんざりした中年男キソプ(イ・ヨンハ)が逃げ込むようにやって来る。そこは彼の故郷。そして、その家には一人の中年女性(イ・フィヒャン)が小さな子供たち2人と静かに暮らしている。実は彼女はキソプがその家に住んでいた頃からずっと密かに彼のことを愛し続けていたのだった。昔の自分を思い出し、静かな生活に次第に心癒されるキソプ。しかし、いずれは自分がどちらの世界に属するのか決めなければならない時が来るのだが…。(アマゾンより引用) ところで、この第2話で描かれるドラマは、1話とは全く別の物語りという設定なのですが…。 主人公の中年男性キソプは画家で、どうも仕事がうまくいっていないようで、経済的な問題を抱えているようなのです。第1話では美術を教えている先生と言う設定だったせいか、どうもこの2話を見ていると第1話のその後、数十年後の物語りに思えてしかたなかったです。 まぁ〜私のかってな妄想モードに突入といったところですが、1話と2話を続けて見ているとチ・ジニが演じたソンホの成れの果てが、この中年男キソプで、ソンホに淡い恋心を抱いていた少女ナニョンがイ・フィヒャン演じるところの中年女性に見えてしまうのです。 この中年女性を演じているイ・フィヒャンは、「美しき日々」のあの強烈な個性の持ち主ヤン・ミミのイメージが強いのですが、この作品ではキソプにずーっと思いを寄せている女性の役ということもあり、ちょっとしたしぐさや顔の表情、あのきつ〜く見える目でさえ、どこかうぶで、けな気で可愛い雰囲気すら感じてしまうほどでした。もちろん、イ・フィヒャンの演技力なのですが…。 また、チ・ジニの成れの果て(?)とかってに思っている中年男キソプを演じているイ・ヨンハは、何と若かりし頃は、元祖花形・美男子という代名詞がつくくらいのイケメンだったそうです。ところで、韓ドラを見ていると必ずと言っていいほど出てくるイ・ヨンハですが、最近では「ごめん、愛してる」「H.I.T」(ヒット)「ヨメ全盛時代」などに出演しています。作品的には、ちょっと古いのですが「恋にめばえて」(DVDは、日本では2007年に発売)で、イ・ヨンエ演ずるオールドミスで出版社のデザイナーのちょっと頼りない(?)兄役が、私には強く印象に残っています。 さて、この第2話では、分別のある大人の男と女が決断しようとしていること、選び取ろうとしていることとは…いったい何なのでしょうか。キソプへかかってきたケータイ電話の呼び出し音が現実へ引き戻そうとしているのですが…。 韓国ドラマって「初恋」をテーマにしたものが多いなと思います。この2つの作品もそうですが、初恋に対する思い入れが、どうも韓国人は強い(?)ように思います。1話と同様に流れるような美しい映像を見ていると、人生ってあたふたと過ぎてしまうように感じてしまいがちですが、第三者として自分の人生を客観的に見たら、もしかしたらこのドラマのように、美しくて輝かしい瞬間がいくつも、きっと(あったor)あるに違いないと思わせてくれます。 ところで、連続ドラマを見慣れている方には、この短編ドラマは、もしかしたら、
ちょっと物足りなさを覚えるかもしれません。しかし、見ごたえは十分あります。 |

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