写真・俳句ブログ:犬の散歩道

毎日思うにまかせて自己流の俳句を詠んでいます。

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■ 光陰や侘助失せて沙羅の咲く
         (  こういんや わびすけうせて さらのさく )



最近寺社などへ行くと、時々見かけるのが「沙羅双樹(さらそうじゅ)」の花。「夏椿」とも言われ、お茶席などでもよく愛でられている。
*「沙羅」は、「しゃら」あるいは「さら」と読む。


イメージ 8沙羅双樹と言えば、学校でも習った平家物語の以下の一節を思い出す人も多いのではないだろうか。

  祗園精舎の鐘の声 
  諸行無常の響きあり 
  沙羅双樹の花の色 
  盛者必衰の理をあらはす

沙羅双樹は、本来インドの高地に自生する高木で、釈迦が亡くなった時に、2本の沙羅樹が近くに植えられたことにちなんで名付けられたとされている。

しかし、沙羅双樹は、寒さに弱く日本では育たない。そこで「夏椿」が代用として植えられたとのこと。

理由としては、1日しか花を咲かせない性質に人生の儚さが感じられるから、葉っぱが沙羅双樹と似ているからなど諸説ある。

本来の沙羅双樹と代用の夏椿の花は全く似ておらず、平家物語の一節に読まれているものは、その雰囲気から夏椿であると考えらえている。

イメージ 1▼▼

前書きが長くなったが、そんな「沙羅双樹」の花を見ながら、ふと思い出したのが、冬に咲く「侘助(わびすけ)」とう椿。花の色は白く、大きさも沙羅双樹の花と同じくらい。


考えてみれば、侘助が咲いていた頃からもう半年ほど経過したことになるが、改めて時の経過の早さを実感する。

イメージ 2本日の掲句は、そんな思いを持って詠んだ句。「沙羅双樹」は、俳句で「沙羅」と縮めて呼ばれることが多い。上五の「光陰」は「光陰矢の如し」からの引用。「侘助」は冬の季語だが、本句では夏の季語の「沙羅の花」を主たる季語とする。



*侘助の花 (12月中旬頃撮影)
イメージ 7ところで、本句については、当初以下のように詠んでいた。


   移ろいや冬の侘助夏の沙羅

これは、侘助や沙羅の花を知らない人には分かりやすいと思ったが、些か説明的過ぎるので、掲句のように詠み直した。

イメージ 3因みに、「沙羅の花」につていは、過去に以下の句を詠んでいる。


   世の習い諸行無常の沙羅の花

これは、前述の平家物語の一説をイメージして詠んだ句。

イメージ 4
日本の沙羅双樹こと「夏椿」は、ツバキ科ナツツバキ属の落葉高木。原産地は日本及び朝鮮半島。仏教の縁で寺によく植えられている。


花期は6月〜7月。白い花びらに黄色の蕊をもつ。花の寿命はわずか1日。朝に咲き、夜には椿と同様、花全体がそのまま落ちる。


イメージ 6「沙羅の花」「夏椿」を詠んだ句は意外と多く、以下には、その中からいくつか選んで掲載した。(過去に掲載したものを除く。)


  【沙羅の花の参考句】
   沙羅の花見んと一途に来たりけり   (柴田白葉女)
   落花あり即ち沙羅の咲き初めし     (千代田葛彦)
   地に落ちて沙羅はいよいよ白き花  (山口草堂)
   うつし世の一と日一と日の沙羅の花 (若林かつ子)
   沙羅落花ぬかづくにあらず花拾ふ  (橋本多佳子)



イメージ 5



閉じる コメント(6)

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二日前、平家物語の解説書、読み終わったところです、、。

諸行無常、、意味するところは深いですね、、。

2019/6/18(火) 午後 8:18 [ ろっぺい ] 返信する

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こんばんは
ナツツバキ、有ったんですが、切ってしまいました。沙羅双樹に憧れは
あったのですが、やはり大きくなればたいへんで、好きなはなです。

2019/6/18(火) 午後 9:39 [ cfa***** ] 返信する

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> ろっぺいさん。こんばんは。

平家物語は数十年前に読みました。
栄光盛衰、諸行無常を考えさせられる物語ですね。

2019/6/18(火) 午後 11:59 遊雀 返信する

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> cfa*****さん こんばんは。

夏椿は、結構大木になるようですね。
やはり、寺領などの大きい敷地でないとだめかもしれませんね。

2019/6/19(水) 午前 0:00 遊雀 返信する

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こんばんは

夏椿の白い花びらは、一雨ごとに深みを増す緑の木々にもとっても綺麗に映えますし、散り椿の如く苔や芝の上に落ちた様子も儚い美しさをたたえているように思います。
わずか一日でお花の寿命が尽きてしまうという点も、まさに諸行無常の理をそのままあらわしているように感じられますよね。

平清盛がほぼ1代で築き上げた平家の栄華はあっという間に終焉を迎えてしまいましたが、その平家に壇ノ浦でとどめを刺した源義経もその後程なくして奥州で自害に追い込まれ、さらには源頼朝の開いた鎌倉幕府も時がたてば滅亡した…源氏と平家の歴史は、まさに諸行無常,盛者必衰といった人の運命の儚さを実にうまく描いているように思います。

2019/6/19(水) 午後 9:29 [ H・てつ ] 返信する

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> H・てつさん こんにちは。

椿は、侘助などの冬椿から春の椿、そして夏椿と楽しませくれました。
夏椿は、沙羅双樹の代用ということですが、最後の椿として諸行無常を感じさせます。
平家物語は、おっしゃるように、栄枯盛衰、盛者必衰、諸行無常を感じさせる
素晴らしい歴史物語ですね。

2019/6/20(木) 午前 10:39 遊雀 返信する

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