全体表示

[ リスト ]

イメージ 1
イメージ 2
イメージ 5
イメージ 4
イメージ 6
イメージ 7
イメージ 8
イメージ 9
イメージ 11
イメージ 10

「黒く塗れ」と聞くと、僕はローリング・ストーンズの『Paint It Black』を思い浮かべてしまうんですよね。
ほら、『フルメタル・ジャケット』のエンディングテーマですよ。あーキューブリック、かっこいいことするじゃんって感動しましたよ。是非運動会の徒競走にて爆音サラウンドでかけていただきたなぁ、なんて・・・
ってそんな余談はどうでもいいのですが、実は今回紹介する『ブラック・スワン』はそんな映画なんです。
まさに、心を黒く塗りつぶしていく狂気の物語でありんす。
『ブラック・スワン』(10年/ダーレン・アロノフスキー監督)
 
結論から言ってしまうと本当に素晴らしかったです。僕はアロノフスキー監督作品では号泣プロレス映画『レスラー』がとてつもなく大好きすぎるのですが、この『ブラック・スワン』、彼の最高傑作と言っても過言ではありません。
思うに、アロノフスキー監督って本当に超ドSですよね。『レクイエム・フォー・ドリーム』なんか天と地が引っくり返ってもドMには作れそうにない映画だし(どういう理論・・・)。今回の『ブラック・スワン』では、アロノフスキーのそのドS魂が猛烈に炸裂しております。それがまあ何ともドMの僕には心地良い快感というか・・・なんてことは言いません。だってそのドSの標的は我が愛しのナタリー・ポートマンなんだもの!むきーっ!(←結構怒っている)
 
ナタリー演じるニーナはニューヨークのバレエ団に所属するバレリーナ。ニーナがバレニーナ!なんて親父ギャグをかますこともなく、日々バレエの練習に汗を流すのでした。とにかくこのニーナちゃんが一生懸命な頑張り屋さん。私、将来は立派なバレリーナになるのよ!と夢を追いかけ続けるのです。「女子が頑張る映画」愛好家としましては、もうこの時点でもうたまらんのであります。
バレエ団が次回公演するのは『白鳥の湖』。当然、ニーナも憧れの主役の白鳥(スワン・クイーン)を目指してますます頑張っちゃう。で、なんだかんだ見事に主役をゲット!やっほー!万歳三唱!・・・と喜んでいるのもつかの間、変態コーチによる演技指導、過保護すぎる母親の束縛、主役の座を狙うライバルの登場、そしてもう一人の自分の存在に悩み苦しめられる!
 
さらに、白鳥役は同時に黒鳥も1人2役で演じなければならない。「お前の黒鳥には全く魅力が感じられない!もっと激しく俺を誘惑しろ!」と変態コーチ。「あなたは悪くないの。お母さんが叶えられなかった夢を頑張って叶えてちょうだい」と過保護ママ。「ねえ、私あなたのファンなのよ。仲良くしましょう」と接近するライバル。そして心を真っ黒に染め上げようとするもう一人の「自分」・・・。
こうしてニーナは自分を追い詰めて追い詰めて追い詰めて・・・どんどん頭がおかしくなっていくのでした!さすがはアロノフスキー、悪趣味な野郎だぜ!
 
ということで内容的にはスピリチュアル・スリラーという表現がふさわしいかなと思います。まあ個人的にはオバケも殺人鬼も出て来ませんがかなりホラーでした。
ダーレン・アロノフスキーの作品って「現実と幻想の区別がつかなくなる」っていうのが一貫したテーマでありますよね。『レクイエム・フォー・ドリーム』は現実とドラッグ、『レスラー』は現実とリング、そして『ブラック・スワン』では現実とバレエ
白鳥を演じる自分、ライバルに役を奪われる自分、黒鳥に王子様を奪われる自分とがごちゃごちゃになって現実と役の区別がつかなくなる。そういう狂気の物語なんですね。
 
まあ何と言ってもナタリー・ポートマンです。もうね、今年はアンタの勝ち。あーんなことからこーんなことまでやってのけて、よくぞ清純イメージから飛躍してみせました。『レオン』のマチルダたんに一目惚れして早何年が経つだろう・・・僕は長年の一ファンとして、ナタリーのその頑張り、努力に脱帽ですたい。同時に、「俺のナタリーに何してくれてんじゃコラァ!」とアロノフスキー監督を一喝したい気持ちも山々なのですが、彼女の新たな女優道を開拓してくれたことですしお許しします。そもそも「俺の」ナタリーって表現の方が許されがたいような気がする。とにかく、本年度アカデミー主演女優賞受賞は一片の異議もありません。純粋な少女ニーナの崩壊が、同時に清純派女優ナタリーの飛躍でもあり、それが見事にマッチしていました。文句なしに素晴らしかったです。
(あ、でも今年は『アンチクライスト』のシャルロット姐さんがいました。なまいきシャルロットも激しく頭がおかしくなっておりましたね。もうね、シャルロット、今年はアンタの勝ちw)
 
あとは脇を固める俳優陣も最高でした。ヴァンサン・カッセルの変態ぶりには終始ムカつくし、バーバラ・ハーシーは『キャリー』のパイパー・ローリーを思い起こさせるし・・・。個人的にはニーナのライバルであるリリーを演じたミラ・キュニスちゃんがかなり気に入りました。いや、役柄的にはニーナとは正反対の性格でセッ○スもドラッグも大好き♪な悪い子ちゃんなんですがね。それを演じたミラ・キュニスちゃんの演技が、まあ何ともイヤ〜な感じにエロいんですよね。話題になっているナタリーとのレズシーンも、個人的にはイヤ〜な感じでして(笑)。あのイヤ〜な感じのエロさをかもし出せるのは、ミラ・キュにスちゃん以外考えられない!それほどハマリ役でした。ぶっちゃけ、彼女が助演女優賞にノミネートされていないのはおかしいくらい。いやぁ、今後も期待しています!
 
で、これは超個人的なことになってしまうのですが・・・
俺のウィノナ・ライダーにあんな役やらせるなコラァ! むきーっ!私、怒ってます。
再び「俺の」という表記をしてしまいましたが、今回は譲れません。我が永遠の女神ことウィノナ・ライダーもこの映画に出演されております。そりゃあファンとしては嬉しいに決まってますよね。
しっかし!ウィノナ演じるリズの役柄は元花形のバレリーナ。ダンサーとして年齢的にも限界が近づき、若手からは「更年期障害のオバサン」呼ばわりされて、コーチからは強制引退を命ずられる「過去」の人・・・
あんまり言いたくないのですが、きっとアロノフスキー監督はウィノナとリズのキャリアを重ねてみたんだと思うんですよね。ウィノナも『シザーハンズ』で一躍有名になり清純派女優として人気を博しますが、その後の離婚騒動や万引きによる逮捕など、若くして波乱万丈な人生を歩んでいるんですよね。
で、リズとウィノナの人生が少なからずリンクしているという意味合いでのキャスティングだとは思うんです。でも、やっぱりファンとしては悲しい。
彼女がこんな役を演じるなんて・・・いや、それはむしろ、そんな役だからこそ演じきったウィノナを褒め称えるべきなのでしょうが・・・ごめんなさい、やっぱり悲しいんです。
『キラー・インサイド・ミー』を観たときも、ジェシカ・アルバちゃんがケイシー・アフレックにボッコボコにされていて心底胸が痛くなりました。やっぱり自分の好きな人がひどい目に遭っているとね・・・男は腹が立つんですよ!
・・・あれれ、ちょっと話が逸れちゃいましたが…要はウィノナの役がヒドイよーってことです。うわーん(泣)
 
最後に、『ブラック・スワン』とアロノフスキー監督の前作『レスラー』を比べてみます。
『レスラー』は現実とリングの区別がつかなくなり、『ブラック・スワン』は現実と役の区別がつかなくなる。
『レスラー』も『ブラック・スワン』も、「自分の最も輝ける場所」を探す物語。
『レスラー』はその場所へ、周りの人に支えられながら導かれていく。
『ブラック・スワン』は・・・誰も支えてくれない。追い詰められていく。
 
舞台監督、母親、ライバル、もう一人の「自分」・・・一体誰がニーナを追い詰めていくのか?
果たしてニーナは、如何にして「自分の最も輝ける場所」にたどり着くのか?
狂気の幕引きを飾る美しきラストには、僕も思わず涙なしでは観れませんでした。
日本公開は5月11日から。
この映画を観て、あなたの心の中で踊る「白鳥」と「黒鳥」を見つけてみてください。
<完>


イメージ 3
<LINK>
『ブラック・スワン』重要参考資料↓

閉じる コメント(22)

顔アイコン

なんだかんだ、シャルロットの勝ちを認めちゃうのね。^^;
でもやっぱナタリーちゃんは凄そうですね〜。
ミラ・キュニスとレズ・・ そ、そうだったんですね。 んもう、絶対観ます!
んん、水曜は代休だぁ〜!

2011/4/26(火) 午前 7:37 サムソン

「黒く塗れ」と聞くとストーンズを思い浮かべるのは、右に同じです。ストーンズは、私の青春そのものなので・・・
そして、『レスラー』では、号泣しました。ちょうど三沢選手の訃報と時期が重なったこともあって、涙腺決壊でした。

これ、メチャクチャ観たいよ〜でも例によって、わが町には来ない。

2011/4/26(火) 午後 9:01 HERO-K

顔アイコン

おぉ〜、このポスターたちは、アートしてるな〜。
3枚目なんか部屋に飾っておきたいね。(・ω・)bグッ
んん、公開はもうすぐ!
ウィノナちゃんも観て確かめましょう〜!

2011/4/27(水) 午前 1:03 Kaz.Log

バレエのシーンは美しいんだろうな
こら! スクリーンの下から覗いているのは誰?

2011/4/29(金) 午前 7:47 [ ごや ]

顔アイコン

かなりのホラー度で、ナイフと傷口がこの世で一番コワイ
私にとっては試練というべき映像がたくさんありました。
でもそれもこれも”必然”
ニーナの心の葛藤を描くためのもので映画として素晴らしかった!!
ポートマン。もうこれで大女優ですね。
そうそう。ウィノナさんの役、かなりのものでファンには
辛いかも・・
TBさせてくださいね。

2011/4/29(金) 午後 9:51 car*ou*he*ak

わ〜、記事読ませてもらったら益々観たくなっちゃった〜〜
ナタリー渾身の演技も楽しみだし、心理的にかなりきそうですね。
うー、観たいー!
ウィノナも確認しなきゃだしね(^-^;

2011/5/1(日) 午前 0:19 じゅり

<カボチャ頭さんへ>
だ、断じて間違えていませんっ!(笑)
ウィノナはマイ・ベスト・アクトレスなんだい!
ぷんすか。

・・・はい、いつでも図に乗っていただいて構わないのですがw
この『ブラック・スワン』はオススメです!
わたしの頭はどうかしてる!な映画ですよん♪

2011/5/2(月) 午後 7:12 映画大好き人間

<おまけさんへ>
『ブラック・スワン』を観てしまうと
主演女優賞は彼女以外は考えられませんよね〜。
『レオン』の頃から応援している身としましては大変嬉しいことでございます^^
ウィノナ・・・僕のベスト・アクトレスなんですが・・・ううっ(泣)
うんうん、ごもっともなご意見です!
しかも年齢の壁が立ちふさがりますわね・・・
男はつらいよならぬ、女優はつらいよ、なんですね!(?)

2011/5/2(月) 午後 7:17 映画大好き人間

<サムちゃんへ>
そうそう、やっぱりシャルロットはスゴかったもの(笑)
でも、それに負けじとナタリーも狂演していますよ〜!
んもうね〜ミラ・キュニスちゃんも最高だったんですよ〜♪
絶対サムちゃんの○○○も・・・w
んん、代休とる価値アリでっせ〜〜!w

2011/5/2(月) 午後 7:20 映画大好き人間

<HERO-Kさんへ>
おお!青春そのものでしたか!恐れ入ります(何がw)
僕もストーンズ大好きです。
『PAINT IT BLACK』は気分が急いでいるときに聴いたりします(笑)
そうそう、『レスラー』は公開が三沢選手の訃報と重なってしまいましたよね・・・
それであのラストが受け入れられなくて評価が分かれている、ってこともあるみたいですね。

もーう!こうなったらHERO-Kさんが町長になってください!(笑)
冗談はさておき、超オススメです。

2011/5/5(木) 午後 9:17 映画大好き人間

<Kazさんへ>
おお〜さすがω先生!
目の付け所が違うわねっ♪w
そうそう、3枚目と4枚目のポスターは
La Bocaという団体がデザインしたものです。
仰るとおり最高にクールざんす!
んん、ウィノナに涙しちゃってください〜(笑)

2011/5/5(木) 午後 9:24 映画大好き人間

<おさるのかごやさんへ>
美しいというか恐怖です(笑)
だってナタリーが!ナタリーが!
とにかくすげーことになりますので劇場へ。
一緒に下から覗きましょうww

2011/5/5(木) 午後 9:26 映画大好き人間

<カルさんへ>
そうそう、これはカルさんにとってはかなりキツ〜イ映画でしたね(笑)
試練、ご苦労様でしたw
アロノフスキー監督のドS演出がナタリーをこれでもかと追い込んでましたよね〜
同時に彼女の女優としての才能も開花されましたけどね!
んんっ、ウィノナがマイ・ベスト・アクトレスの僕としましてはションボリです・・・w
ある意味、僕にとっても試練でした(笑)
TBありがとうございます〜

2011/5/5(木) 午後 9:30 映画大好き人間

<じゅりさんへ>
この映画は、僕なんかがだらだらと書かなくても皆さん観に行かれると思うのですが・・・
オススメです!(笑)
アロノフスキー監督のドS節と狂気に翻弄されるナタリーの演技が素晴らしいバレエホラーでやんす!
ウィノナ・・・はい、確認してみてください(泣)
僕ももう一度観に行きます。ああ、ウィノナ・・・w

2011/5/5(木) 午後 9:35 映画大好き人間

ここで知った事が一つ。ダーレンさんはS?いやドSだったんですね(笑)確かに…そういう場面が沢山ありましたが、そういう場面に「ぎゃ〜」とならずにちょっと「ムフフ」となってしまった私ってヤバいのかもしれません(汗)って事ではなくて、同じくこの作品素晴しかった〜って思ってしまいました。
あ〜やっぱり現実と幻想の区別がつかなくなるって監督の得意とするところなんですね。なんだか映画さんのレビューで色々判明して納得しちゃいました。で『俺の』が沢山ですね(笑)TBお願いします。

2011/5/12(木) 午後 7:29 ひかり

あっ!それとローリングストーンズのpaint it blackは…確か赤を黒にしちゃったような???ですよね。
お気持ちは勿論わかりますし乗りもわかります。
結構好きな曲だったので気になってしまいました。

2011/5/12(木) 午後 7:31 ひかり

早くも本年度最高傑作の1本です! ナタリー・ポートマンの体を張った演技、そして内面の狂気をさらけ出す演技・・・まさに【完璧】でした。オスカー獲得も納得です。過保護な母バーバラ・ハーシー、セクハラコーチのヴァンサン・カッセルら脇役もインパクトが凄かったです。

リズがウィノナ・ライダーって、全然気付かなかったです・・・・(俺の目は節穴か!)

2011/5/13(金) 午前 5:17 [ kennyaskr ]

顔アイコン

スピリチュアル・スリラーねぇ〜、そういうに相応しい出来だったね〜。
ドSの自分としては、もっとイタぶっても良かったように思うけど。(笑)
必死こいて踊るナタリーの顔がS心を震わせました。(・ω・)bグッ
んん、こちらもTBしときます〜。

2011/5/16(月) 午後 7:37 Kaz.Log

顔アイコン

こわいこわい でも、すきかも〜

TBおねがいします

2011/7/16(土) 午前 11:06 る〜

アバター

これ、昨日観てきますた。凄かったー。セクハラコーチの
ドSっぷりが羨ましかったっすwww僕にもその特権よこせ
と言いたくなります、はい。

TBしていきまする。

2011/7/17(日) 午前 5:02 カボチャ頭

開く トラックバック(1)


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事