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今回は、新作の「バトルシップ」を旅行先のフォーラム東根6で観て来ました。ここは、ボーリング場と隣接したシネコンなんですが、ショッピングセンターやフードコートとかはないので、果たしてやっていけるのかしらって余計なこと思っちゃいました。観た映画館は、スクリーンは小さめだけど高い位置にあり、傾斜のある座席配置なので、スクリーンの真正面だとかなりスクリーンが小さくなっちゃうのが弱点。 ハワイのオアフ島で行われる環太平洋海軍演習に、ストーン(アレクサンダー・スカルスゲルド)とアレックス(テイラー・キッチュ)の兄弟も参加していました。アレックスの恋人サム(ブルックリン・デッカー)は総司令官シェーン提督(リーアム・ニーソン)の娘さんで、軍の負傷兵のリハビリをしていました。演習が始まったとき、宇宙から5つの飛行物体がハワイ目掛けてやってきます。そのうち1機は人工衛星に衝突して爆発。ハワイの海に着水した飛行物体は要塞のような姿を海面に現し、そこから発射されたビームはオアフ島を含めた範囲に巨大なバリアを作ります。バリア内に3隻の戦艦が残されます。そして、要塞は攻撃型マシンに変形し、攻撃してきた駆逐艦サンプソンは、謎のマシンからの攻撃で爆破。艦長のストーンも死亡してしまいます。駆逐艦ジョン・ポール・ジョーンズも艦長も敵の攻撃で死亡、たまたまその艦に救助されたアレックスが艦長にさせられます。アレックスは即攻撃を命じます。そして、援護しようとした日本の護衛艦みょうこうが敵の攻撃され沈没、みょうこうの艦長ナガタ(浅野忠信)はアレックスの艦に救助されます。彼の提案で、観測ブイを使って敵の動きを察知し、攻撃の機会を狙います。一方、バリア内のハワイの宇宙衛星との通信を行うビーコン基地はエイリアンによって占領されていました。彼らは通信艦を失って、ビーコン基地を使って母星と連絡を取ろうとしていたのです。相手の攻撃マシン、バトルシップは重装備ではあるものの、人間側のミサイルでの攻撃には弱いことがわかって何とか反撃の機会を狙うのですが.....。 このバトルシップの製作に参加しているバスプロって会社は玩具メーカーもやっているそうで、自社ブランドの「トランスフォーマー」は「GIジョー」の映画化にも参加しているという日本で言うならバンダイビジュアルみたいな会社です。「バトルシップ」もその正体はボードゲームで、かつてタカラがアメリカンゲームシリーズとして日本でも発売されていた「レーダー作戦ゲーム」なのです。ただ、勘と推理で勝敗を競うボードゲームの部分は、中盤、観測ブイによって相手の動きを察知する部分になんとなく表現されているだけで、映画としては徹底したドンパチ映画になっていまして、そのドンパチだけで2時間10分を引っ張ったあたりのピーター・バーグの演出は評価できると思います。 予告編を観たときは、何だか大味な映画の予感がして、あまり食指が動かなかったのですが、旅行先で時間が合う映画がこれしかなかったので、まあ、拾い物ならめっけものというつもりでスクリーンに臨みました。冒頭で、地球に似た惑星が見つかって、そこに衛星から電波を送るというプロジェクトが始まるというシーンがあるのですが、これがどうも発端で、そこの住人が地球に攻めてきたというお話です。まあ、何だかわからないものはとりあえず攻撃しちゃうアメリカ軍と、敵意、もしくは兵器を備えたものだけを破壊するエイリアンという対決の構図が面白く、敵意がないものを攻撃しないというエイリアン側のルールによって、人類が勝機を見出すというジョン・ホーバーとエリック・ホーバーの脚本はなかなか面白いところを突いてると思いました。巻き添え食って殺されちゃう人間もたくさんいるけど、敵意を見せない者は見逃すってのは、イラクに派遣されたアメリカ軍の行動パターンです。つまり、エイリアンをアメリカ軍とみなせば、連合艦隊はアルカイダということになります。巻き添え食っちゃう一般市民はイラク市民ですね。特に、そういう説明はないのですが、日米連合軍をアルカイダにしちゃっていいのかよと思いつつも、おかげさまで敵に一矢報いることができ、敵をやっつけることに成功します。 エイリアンは重装備をしているものの、基本的に人間型をしており、その顔も映画の中でちゃんと見せます。類人猿っぽい顔にトカゲの目を持ったエイリアンは気色悪いものの、別の星の生命体だと思えば、人類だって似たようなものだと思わせる説得力があります。また、彼らのマシンには敵意検知機能がついていて、相手に敵意や攻撃の意思がなければ、攻撃は控えるというルールがあるようです。また、負傷したエイリアンを助けに来るという同胞愛もあり、単なる性根も頭も悪いエイリアンではありません。フェアプレイをするクリンゴンという感じでしょうか。クライマックスの戦艦同士の一騎打ちも、「スタートレック」のクリンゴン艦との闘いを思い出させるものがありましたもの。 ただ、ドラマはバリアの中に捕われた3隻の戦艦が中心となって展開しますので、エイリアン側のルールにはお構いなく、とにかく敵をやっつけることだけに専念することになります。そりゃ、地球に重武装してやってきた連中ですからね。そういう連中の好きにさせるわけにはいかないのですよ、そりゃ。時として、攻撃してこない人間も誤って殺してしまうことがあるってのもイラク戦争を思わせますし、それによって、ますます侵攻軍への敵意が募っていくってのは、まっとうな展開ではあります。戦争ってのは、立場が変われば同じことするんだというのがよくわかるお話になっていまして、果たしてこんな内容の映画がアメリカでヒットするんだろうかと気になってしまいます。まあ、趣向としましては、お役御免になっていたミズーリを退役軍人のじいさんたちが動かすというのがちょっと意外性があって面白かったですが、それとてゲリラ軍が旧式の武器で闘うという構図ですからね。 一応、サブプロットとしてダメダメな軍人だったアレックスの成長物語というのがあるのですが、これはあってもなくてもいいような話でして、単調なドンパチだけになっちゃう映画のスパイスにしているのかもしれません。また、日本の自衛隊のナガタに結構華を持たせているのは意外な展開でして、単なる添え物でない、使える男になっているのはなかなかカッコよかったです。 バトルシップが繰り出すヨーヨー型の兵器が行くところ敵なしの破壊ぶり、でも、無力な相手は殺さないという妙に抑制の効いた攻撃がむちゃくちゃ強くて、こいつには勝ち目がなさそうだと思わせるのですが、ラストで強引に、「親亀こけたら、皆こけた」パターンにしちゃうのは、かなり無理してます。無理してると言えば、朝日を背にして闘って、艦橋に銃弾を打ち込んで太陽光で目くらましするなんて、あり得ないような攻撃が功を奏したり、最新の駆逐艦を一気に爆破したバトルシップが老いぼれ戦艦ミズーリに負けちゃうとか、そもそも制空権を握っていて飛行兵器も持っているのに、戦艦と五分の戦いになっちゃうってのは変じゃないかと突っ込みは色々と入るのですが、それとて全ては人間側を勝たせないといけないという制約ゆえの無茶ということになります。 これをエイリアン側からの視点で見れば、未知の惑星に重装備で探検に行ってみたら、事故で通信機が壊れてしまったので、地球の通信機を使おうとそこを一時的に封鎖したら、そこにいた連中が攻撃してきたということになります。エイリアンとしては、協定があるのか、敵意のないものは攻撃してはいけないことになっていることもあって、行動に制約があり、そこを突かれて、原住民のゲリラ攻撃の前に敗れたということになりましょう。 そう考えると、人類の宇宙進出ってのは、アメリカ軍のイラク派兵と同じだねという話が透けて見えてくるのがこの映画の面白さになっています。表向きはものすごく能天気なアメリカ万歳映画のようで、実はリベラルな視点も持った映画という二重構造がただのSFアクションではない映画に仕上げています。ピーター・バーグ監督は「キングダム 見えざる敵」でもアメリカの捜査官がサウジアラビアでテロリストも自警市民も区別なく殺しまくるお話を作った人で、この映画の二重構造も確信犯的なものを感じさせます。 ラストは敵母艦とミズーリの一騎打ちになり、万事休すまで追い込まれたところで、バリアが解けて航空戦隊がミズーリを救うという決着になり、めでたしめでたしになるのですが、エンドクレジットの後にまだ敵方の破片が落っこちているというオチがつきます。ひょっとすると、こういう連中を救出するために再びバトルシップが地球にやってくるかもしれません。何しろ、仲間は見捨てない義理堅いみなさんですから。 トビアス・シュリッスラーのキャメラは、一時期のマイケル・ベイやトニー・スコットの映画みたいで、シネスコ画面でやたら登場人物に寄る圧迫感のある画面なのが気になってしまいました。いかにもスタンダードサイズの画面からシネスコサイズを切り取ったような感じなのです。視覚効果はILMが中心となって、10社くらいが参加しています。また、スティーブ・ジャブロンスキーの音楽は、とにかく鳴らそう的な音作りで、大味な映画にはフィットしているのですが、その分、音楽も大味だねってことになっちゃいました。活劇映えする音ではあるのですが。
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A級を想像していたんですが、B級でした。
娯楽作品として、深く考えずに観てきちゃいました(ペコリ)
もっと深読みすれば良かったかな(汗)
トラバ、お返しさせて下さい^^
2012/4/23(月) 午後 8:39
これは ちょっとした傑作でした(^^♪ただ侵略だけではなさそうなエイリアンさんというのが 確かにミソでしたねぇ。ノーテンキそうにみえて 確かに確かに。ポチッです。アホっぽいハリウッド大作というのは あなどれない。
2012/4/24(火) 午前 9:08
こんにちは^^
エイリアンの行動は不思議に思ってましたが監督の二重構造まで頭が回りませんでした。なるほど、とやっと納得できました^^
ユニバ100周年と打って自分でハードル上げて失敗した感は最後まで否めませんでした^^;
2012/4/24(火) 午後 4:23
ご予算A級、中身はB級、でもちょっとだけヒネりありといった感じでしょうか。予告編で全然期待してなかっただけに、印象がいい方の映画になっちゃいました。主人公のキャラ設定には、何だコイツは?でしたけど。
2012/4/24(火) 午後 6:56 [ einhorn2233 ]
たんたんさん、コメント&TBありがとうございます。あのエイリアンの行動パターンが明らかに「世界侵略 ロサンゼルス決戦」とは違うので、何かあるなとは思ったのですが、宇宙探検ものの裏返しの構造だというのは、なかなかやるなあって感心しちゃいました。それを前面に出さず、表向きはアメリカ万歳のバカ映画になっているところもあなどれません。
2012/4/24(火) 午後 7:00 [ einhorn2233 ]
ライアンさん、コメントありがとうございます。私も何でこんなのがユニバーサル100周年記念映画なのかと思ってたのですが、冒頭のユニバーサルのマークの下にちゃんと100周年記念って出てましたね。きっと今年のユニバーサル映画のマークには全部これが出るってことではないかしら。言わば、先に言ったもの勝ちみたいな感じかしら。映画は、エイリアンの行動パターンにヒネリが入っているのが面白いのと、クライマックスがスタートレックみたいなのがおかしかったです。
2012/4/24(火) 午後 7:03 [ einhorn2233 ]
違った意味で楽しめたようでなによりです〜
どうもこういう作品は肌に合わないと学習しました。
酷い記事なのでTBは止めておきます(汗)
2012/4/24(火) 午後 7:25
ひかりさん、コメントありがとうございます。TBいただけないのはちょっと残念。好き嫌いは誰にもありますもの。けなした記事でもウェルカムでございます。
映画の方は作りが大味だけど、意外な隠し味が入っていたって感じでしょうか。エイリアンの行動を観てると、自分の解釈が腑に落ちるところがありまして、こんな記事になりました。
2012/4/24(火) 午後 8:23 [ einhorn2233 ]
そっか〜私は折角エイリアンが爬虫類でとか言ってたので太陽の光だけでなくもう少し深く弱みをあぶりだして対決するとか、どうして爬虫類が生き残ったのかとか、どうして地球に来たのか。彼らの目的は?そうなんですよ。敵意が無ければ何故かスルーしましたよね。どうしてドンパチばっかり。こちらがアメリカでエイリアンがイラクって設定ってそこまで考えちゃうと面白いって思えたかもですね。
ただ私はなにより許せなかったのは浅野さんの演技やせりふ回しが(汗)決して嫌いじゃないのですが浅野さんがサッカーで?どう考えてもミスマッチ!この設定って日本だったら絶対ないだろうなって最初にひかっかってしまったんですよね〜記事にはかけなかったことかいちゃいました(汗)それに日本人相手に興行成績あげたいのね〜とか(汗)それではお言葉に甘えて(笑)TBお願いします。
2012/4/25(水) 午後 5:51
あっ!音楽も大きい音出せばいいわけ〜とか。。。大人げないので最後まで座ってたのですが挙句あのエンディングに「いい加減にして〜」ってくらいでした(汗)基本トランスフォマーも苦手ですし最近ほんとこの手の作品がダメになってきたのは年のせいかもです(汗)
長々と失礼いたしました(笑)
2012/4/25(水) 午後 5:56
イラクですか〜、そおいう深い意味があったとは(^_^;)
大味なSFって観てしまいました!ヾ(;´▽`Aアセアセ
突っ込みどころはたくさんありましたけど、まあまあ楽しめました!
じいちゃんとか出してくるのは反則ですけどね(^_^;)
TBさせてくださいね。
2012/4/25(水) 午後 8:22
ひかりさん、さらにTBいただいてありがとうございます。この映画、どっちかというと人類側の方が好戦的で、エイリアン側のやろうとしていることは通信することとその邪魔者を排除しているだけなんですよね。そう思うとアメリカがあちこちに戦争しに出かける映画「ブラックホーク・ダウン」ですとか「ティアーズ・オブ・ザ・サン」なんかのパロディのようにも思えてきます。浅野忠信は、私はどうも生理的に苦手なところがあって(後、オダギリジョーも)、そんな中では、まあおいしいところをやっているなあって印象でした。ちなみに、音楽は「トランスフォーマー」と同じ人で、普通の音楽も書ける人なんですが、こういう映画だと打撃音ばかりの曲になっちゃうのですよね。そういう監督の要求なんでしょうけど。
2012/4/25(水) 午後 9:00 [ einhorn2233 ]
もくれんさん、コメント&TBありがとうございます。大して深い意味はないんだろうなと思いつつも、この監督「キングダム 見えざる敵」がアメリカ側を最後には悪役風に描いた人なので、ひょっとしてそういう含みもあるのかもという気になりました。じいちゃんが出てくるのは確かに反則かも。近代兵器の戦艦でボロ負けしているのに、ミズーリで勝っちゃう強引さはまあご愛嬌というところでしょうか。
2012/4/25(水) 午後 9:04 [ einhorn2233 ]
ホント、ドンパチは長かったですね〜^^;
あ〜お金がかかってそうと思いながら観ていましたが、大味なのは仕方ないですね〜
でも、宇宙人との戦争と人間同士の戦争も大差ないっていうのは本当かも。
遅くなってすみません。TBさせてくださいね♪
2012/4/26(木) 午後 9:36
Choroさん、コメント&TBありがとうございます。よくよく見れば、エイリアンより人間の方が戦争好きなのが面白い映画でした。一見、大味なんだけど、その裏に、結構色々と仕込まれているような気がしてきました、この映画。
2012/4/27(金) 午後 7:48 [ einhorn2233 ]
あ〜そーかー・・・キングダムの監督なんですもんね
そりゃ一筋縄ではいかない気がする。。。
わざと舞台をパールハーバーに設定して日米共同戦線にしたという話も 山にいった退役軍人の人は本当に傷痍軍人で役者じゃないという話もあけてビックリでした
トラバいただいていきます (ヒツジ)
2012/5/7(月) 午後 2:19
ヒツジさん、コメントありがとうございます。私もノー天気なアメリカ万歳映画だろうと思って観に行ったのですが、意外やひねりが効いてるじゃないかってびっくりしました。退役軍人の皆さんは本物だったのですか。あの中に朝鮮戦争の勇士がいたことは気がついたのですが、第二次大戦の時の方もいらっしゃったとは。あのオンボロ戦艦で宇宙人に勝っちゃうってのは、逆アバターなお話でもあるんですよね。
2012/5/7(月) 午後 6:34 [ einhorn2233 ]