廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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本日(09年2月22日)の日経新聞朝刊の21面の一番下に「国債を刷れ!」の広告が掲載されています↓

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つい最近までは頂きましたコメントにはほとんど全てお返事をさせて頂いていたのですが、
大変ありがたいことに、このところたくさんのコメントを頂くようになって参りました。

誠に申し訳ないのですが、もしかすると、頂きました全てのコメントにお返事することができないようになるかもしれません。

それでも、コメントを頂きましたことや、本書を購読してくださったり、「国が財政危機と考えることこそ、日本の危機」という主旨に賛同してくださったことについての、心からの感謝の気持ちに変わりはありません。誠に恐れ入りますが、もし、お返事できない場合があっても、寛大なお心をもってご容赦いただけましたら幸いであります(なるべくお返事できるように努力します!)m(_ _)m

本当にありがとうございます!


さて、本題です。

本日は、本ブログ読者の方から頂いておりました、
「円高になっても大丈夫なの?」
というテーマについて。

「国債を刷れ!」を全面的に応援してくださっている、三橋貴明さんが盛んに円高歓迎論を主張されておりますが、今回は私の方でもちょっとした検証をしてみたいと思います。

(あくまでも、軽い検証です。詳しい多角的な分析は三橋さんの新刊を待ちたいと思います。なので、今回の私の「検証」については、あまり突っ込まないで下さいね^^;。私もこのあたりの話は、三橋さんのブログを見て目からウロコが何枚か落ちたての段階ですので!)


1980年から2007年の
実質・名目GDP成長率、経常収支(対GDP比)、ドル円レートの推移を下に示します:

↓若干線が消えたり文字が変になっています。グラフをクリックすると別ウインドウで正しく表示されます

図表1 
イメージ 1

(GDP成長率、為替レート:IMFデータから計算  輸入、輸出:財務省


・1986年: 85年のプラザ合意で急激な円高進行
 ⇒85年以降、88年まで急激な円高が進んでいます(図表1の下半分)が、
  ここで、図表1の上半分のグラフの中で、青点線(横方向)に注目してみてください。
  
  その85年→88年までの中では、86年の実質成長率が一番低くなっています。
  しかし、その「一番低い」成長率は、2000年以降の「いざなぎ景気越え」の長期景気拡大
  のどの年よりも高くなっています。

  つまり、このような急激な円高でも、日本経済の失速は軽微であったということが言えます。

・1993年: バブル崩壊後の経済成長率落ち込みの底
 ⇒赤い縦の点線に注目してください。
  景気の減速の中でプラザ合意直後ほどではないにせよ、急な円高になっています。
  
  バブル崩壊で景気急減速の中、なんで円高なのかな?
 
  と思うと、下半分のグラフを見ると、
  
  90年をピークに輸入(緑の◆)が、どーんと落ち込んでいますが、
  輸出(オレンジの■)はそれほど落ち込んでいません

  内需の減少→輸入の減少→貿易黒字の増加→円高

  のようなメカニズムが働いたのかもしれません。

・そして、94年以降には円高効果もあってか輸入が回復し、為替レートも円安に向かい、
 上半分のグラフを見ると、名目でも実質でもGDP成長率は持ち直しています(97年まで)。

 円高の中で景気が回復に向かい、輸入も回復し、それとともに円安に振れています。


・さて、改めて1998年から1990年を見ますと、この期間でも

 円高の中で、輸入の回復経済成長率の回復が同時に進行し、それとともにレートが円安に振れる

 というパターンが見受けられますね。


・そして、98年については、円安(下半分のグラフ)の中での景気腰折れ(上半分のグラフ)
 が起き、2000年については、円高の中での景気回復がありました。


・それから、下半分のグラフを見ているとなんとなく、
  輸入が減ると円高
  輸入が増えると円安
 という相関関係がある程度は成り立っていそうな感じですね。
 (もちろん、輸出とのバランスや、他の要素もあるので一概には言えません^^;)。


で、以上の観察からは、ちと荒っぽい結論ですが、

「円高になれば景気が悪化する」とは言えない
「円安になれば景気が回復する」とは言えない

という具合になりそうですね。

それと、うる覚えで恐縮ですが、

史上最高の円高を記録した95年の直後の決算(つまり96年3月期)では、

トヨタやソニーといった代表的輸出企業は、過去最高益を更新したのではなかったかと記憶しております。

(少なくとも、95年超円高でも景気腰折れは起こっていないことが確認できますね^^)

ということですので、三橋さんの分析はかなりの度合いで的を射ていそうな感触を持って頂いて良さそうです^^V

三橋さんは先日、経済産業省で講演をされました。

 その講演で公的債務が問題ない
 というテーマも話ので、「国債を刷れ!」の図表14(p.55)、図表15(p.56)のような
 グラフを使用されたいということで、そのデータファイルを私の方から提供させて頂きました。
 
 そのときのやり取りの中で
 「経産省の官僚の中では、
   年齢層の高い方々は 「日本は外需依存→円高は問題→じゃあ為替介入?」という感触で、
   若手の皆さんは、「日本の外需依存度はむしろ低い→積極財政で内需拡大!」という感触
  
  ⇒若手官僚から省内の「日本は外需依存」という考えを打破してください!という主旨で
   講演の依頼がありました。」
 のようにおっしゃっていました。

 昨日のブログでも
 何か、「円高を受け入れた上で内需拡大派」と、「日本は円安&輸出企業中心でいくしかないんだよ 
 派」の鍔迫り合いでも起こっているんですかね、日経は。 
     のように書かれていましたが、

 三橋さんの狙い

  日本は外需依存ではない、円高でも問題ない、公的債務も問題ない
   だから、
  「為替介入で円安誘導」ではなく
  「政府支出増大で内需拡大」すべきです

 と言う方向に持って行きたい、ということになるのだと思います^^。


昨日(09年2月21日)は、とある国会議員さんと国債トークをして参りました。非常に興味深いお話を色々と聞かせていただきましたので、明日以降、順次本ブログにて掲載してゆきたいと思っています^^


「どーんと来〜い、円高」と思われた方は、
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閉じる コメント(9)

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派遣の人氏に怒られてしまったMTです…
勘違いなされないで頂きたいのですが、私は毎日新聞関係者でも在日韓国・朝鮮人でもございません。派遣の人氏と共に、単なる苺経済板の住人です。
これまで苺経済板の住人は新古典派であろうとケインズ派であろうと、右派であろうと左派であろうと、これはオカシイと感じたら遠慮なく銃弾を撃ち込んできました。その中でも私が怒られた派遣の人氏は「苺の狂犬」と呼ばれる特攻隊長です。噛み付くような物言いでビックリされたかもしれませんが敵対しているわけではないので、どうか誤解なさらないで下さい。
私たちは財務省と日銀の不毛な対立を止め、日本を再び成長軌道に乗せたい。ただその一心なのです。 削除

2009/2/23(月) 午前 3:48 [ MT ] 返信する

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口の悪い者が多い苺経済板ですが、三橋氏については「反日嫌いのあまりフライングしてしまったんだろう」という同情論も出ています。反日勢力が大嫌いなのはわれわれも同じですし、三橋氏が悲観論批判を行ってきたことは高く評価されています。
助け舟も出ています。「『日本が金融緩和してマイルドインフレ状態に持っていき、米欧が日本を上回る超猛烈な金融緩和して、その結果1ドル70円くらいになることを想定していた。決して無条件で円高が良いと言っていたわけでなく“1ドル70円”は要するに例えば、の文学的な表現である』と言えば、これまでの言説との辻褄合わせは成立するから、上手に修正をかけよ」との事です。 削除

2009/2/23(月) 午前 3:49 [ MT ] 返信する

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さて、ヨッシーニさんが例として挙げられている「円高の中で景気が回復に向かうケース」ですが、これらはCPI上昇率と公定歩合・無担保コール翌日物上下動、マネーサプライ増減を対比すれば良いと思います。円高に応じて金融緩和を行えば内需が刺激され、やがて緩やかな円安トレンドに向かいます。94年までは消費の歯止め効果を考慮するべきでしょうが。
ですから今の円高も金融緩和を行えば大丈夫!というのが苺経済板のスタンスです。三橋氏も書いておられますが、為替介入はまったく必要なし。金融緩和で実質金利を下げればいい。
しかしご存知のようにここ数年間のCPI上昇率は0〜1%しかなく、無担保コールレートはゼロ近辺。円高襲来によりCPI上昇率はマイナスに振れていると思われますが、日銀の金融緩和はというとBSを見ると以下のような状況です…
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20081203/179030/graph1204-1.gif 削除

2009/2/23(月) 午前 3:50 [ MT ] 返信する

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ヨッシーニさんや三橋氏が訴えているように国債買いオペを果敢に行えば日銀のBSが膨らみますが、実質金利が下がり、CPI上昇率もプラスに転じ、多少の円安にはなるかもしれませんが為替介入なしに最高パフォーマンスの円高メリットを享受できるようになります。金利平価で考えれば、世界最高の利下げ水準に達し得ることこそが日本円世界最強の証明になります。しかし緩和不足では、やはり危ないでしょう。

ヨッシーニさんの御主張「積極財政+シニョリッジ政策」は偶然なのでしょうが苺経済板の住人の考えとあまりにドンピシャなので、同板で御著書を紹介させていただきました。よろしければヨッシーニさん、三橋氏もぜひ遊びに来て下さい。
http://www.ichigobbs.net/economy/index.html 削除

2009/2/23(月) 午前 3:51 [ MT ] 返信する

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こんにちは。
私からも円高に関して、ふと疑問に感じている点を。

今の日本では円高株高は基本的に考えられない状況なわけです。
※短期的なポジション巻き戻しによる円高株高を除く。
もし三橋氏が言われるような1ドル70円台になってしまい、それが定着するなら
おそらく日経平均株価は5000円を割れてしまうのではないでしょうか?
すると、株式持ち合いしている企業の含み損が、目玉が飛び出る程の額になりかねません。
※08年11月の記事では、金融機関を除く、一般上場企業の含み損は7兆円との事です。
また、年金基金の大損記事は記憶に新しい所ですが、こちらも損失を更に拡大してしまいます。
ドル建て預金、国内株購入者、投資信託等で運用している個人投資家も含めると、円高で一体どれほどの資産が溶けてしまうやら、想像するだけでも恐ろしいです。
1ドル70円台というのは、株式市場では、流石に許容しかねる水準ではないかと思います。
まさにパニック状態に陥るのではないかと。この点に関して廣宮氏の見解はいかがなものでしょうか。

2009/2/23(月) 午後 1:39 [ 太郎 ] 返信する

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あと、日本のGDP統計に関してですが、三橋氏のブログでも書かれている事と似たような内容ですので、気恥ずかしい部分もありますが、今回のGDP急減では輸出の急減と、それに伴う設備投資の減退が大きいですね。ここまで設備投資が減ったのは、やはり設備投資の一定規模が、外需に依存していたからではないでしょうか。

過去数年間、民間最終消費支出は微増傾向にありましたが、伸び率はあまりにも弱かったです。
設備投資は04年以降、着実に増えておりましたが、やはり増えた分の中で、一定規模は外需を当てにしていたと言えるのではないでしょうか。
円高及び世界的な需要減によって、04年以降に増えた設備投資額は、このままでは丸々消えてしまうのではないかと感じてしまうのです。

そういえば、シャープの亀山工場の売却を検討、とのニュースは衝撃的でしたね。
何しろシャープの顔とも言えるような工場でしたから。

2009/2/23(月) 午後 1:42 [ 太郎 ] 返信する

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最後に、MT氏・派遣氏・三橋氏と同じく、私も積極財政+シニョリッジ政策は大歓迎です。
と言うより、何が何でもやるべきですね。円高は容認できません。
できれば、無学歴の人達に、就職の場が与えられるような内容が好ましいですね。
このままでは、彼らに死ねと言っているようなものですし、彼らは消費性向も高いですし。
それと、今回レスが増えておりますが、一連の活発な議論を通じて、より一層廣宮氏への理解・賛同が深まる事を心から願います。

2009/2/23(月) 午後 1:43 [ 太郎 ] 返信する

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はじめまして。
このブログでオバマ政策について拝見しました。
大変わかりやすい説明で納得いたしましたが、一方でこのような意見にも納得してします。

「資本主義=ネズミ講=70年でリセット」説
http://wildinvestors.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/70-68a0.html

過去のニューディールのようになり、結局は戦争によるリセットも膨張した資本主義において十分ありえるような気もいたします。
上記のサイトでは、他に国家の興亡や、大陸国家、海洋国家などさまざまな視点でかかれています。しかも現役の投資家で、本(著者名:安間伸)も出している経歴も面白いです。
一度覘かれて意見を聞きたいなと思います。 削除

2009/2/23(月) 午後 6:33 [ alt ] 返信する

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日経でも宣伝されてるんや。すごいよな!日経やで。

2009/2/24(火) 午前 11:34 [ nori@kobe ] 返信する

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