廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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今日(09/04/15)の日経朝刊17面に、

素晴らしい記事が載っていたというのを、コメント欄で教えていただきました。

せっかくですので、書いてくださった記事の要約こちらに引用させていただきたく思います:
(お返事する猫さん、ありがとうございます!)

【大機 小機 日本国は破産しない】

財政支出や減税で国民総支出を拡大しなくてはならない。

国の借金と企業の借金とでは全く違う
 国の公債がが多いということは、国民が公債を買い、
 その金融資産が増えるということである。
 だから国は破産しない

不況は社会資本の充実のチャンスだ。
 太陽光発電や風力発電のほか新幹線、高速道路、港湾施設、
 橋梁など伝統的分野も重要だ。
 環境や福祉などにも多くの需要がある。
 政府支出は乗数効果を持ち、民間の投資や消費も増えるだろう。

 政府は思い切って公債を増発し、政府支出を増やすべきである。
政府支出の乗数効果とは、
 政府支出以上にGDPが増えるという意味ですが、
 概念的な説明は「国債を刷れ!」p.145に図入りで行っております。
 また、
 内閣府シミュレーション(2006年版)を用いた乗数効果の検討
 こちら
 ⇒ 内閣府シミュレーションによる財政拡大⇒財政健全化の検証


「とてつもなく」素晴らしい記事ですね!

経済に関して、新聞でここまで素敵な論説記事が書いてあるのを読んだのは、生まれて初めてのような気がします。


上記日経記事の要約で
 国の公債がが多いということは、国民が公債を買い、
 その金融資産が増えるということである。
とありましたが、これについて補足します:

国が15兆円国債を発行したとすれば、お金の流れは次のようになります:

1.国債発行
 国: 預金15兆円(資産増加)/国債15兆円(負債増加)
 国民:国債15兆円(資産増加)/預金15兆円(資産減少)

2.財政出動
 国: 費用15兆円/預金15兆円(資産減少)
 国民:預金15兆円(資産増加)/収益15兆円

で、
国全体の資産・負債の増減
 資産:預金15兆円増加−預金15兆円減少+国債15兆円増加−預金15兆円減少
    +預金15兆円増加=国債15兆円増加
 負債:国債15兆円増加
となり、
 純資産:国債(国民の資産)15兆円増加−国債(国の負債)15兆円増加=±0兆円

です。
また、費用・収益
 費用:(国の財政出動)15兆円
 収益:(国民の受け取り)15兆円
 純利益:収益15兆円−費用15兆円=

です。
 つまり、純資産の増減も、純利益もゼロです。

ただし、
お金が回転する間に、モノやサービスがお金とは反対側に回転するので、

国民の生活の営みにふくらみが生じるため、そこに価値が生まれます。

お金は、回転することによって初めて価値を生むのです。


逆に、
金額としてどんなに大きな金融資産があっても、
それが回転しなければ、我々の実生活にとって、その金融資産の物理的価値はゼロですね^^。
 

お金は、存在するだけでは価値はありません。


マクロ経済について、GDPというお金の回転の指標が重視されるのはそのためです。
(もっと細かいことを言うと、GDPは生産活動を伴うものだけがカウントされます。
  株を買ったとか、年金を支給したとかいった、お金だけの金融取引はカウントされ
  ませんお金の回転の反対方向に実物やサービスが回転しているものだけ
  がカウントされ
  ます。)

また、

世界全体の対外資産・対外負債を足せば必ずゼロになります。
世界の対外純資産の総計はゼロ

世界全体の経常収支(対外収支)を足してもゼロになります。

その中で、世界全体のGDPは、基本的にはどんどん大きくなっています。

経済成長とは、モノやサービスの回転を伴う、お金の回転が大きくなることです。

ただし、
逆に言えば、モノやサービスの回転さえうまくいけば、別にお金は回らなくても良い
つまり、
物々交換が円滑に行われる仕組みさえあれば、お金というもの自体がそもそも必要ないのですが、
それはまた別の話ですね^^;。

ちょっと話があらぬ方向へ行ってしまいましたが、
まとめますと、

・国の借金が増えると、その反対側で国民の金融資産(主に預金)が増える
 (注:国の借金が増えている間に、民間の借金が減れば、
    国の借金が増える程には国民の金融資産は増えません。
    ただし、国全体で考えれば、
    国全体の借金が増えれば必ず金融資産も増えます。
     ⇒『結局、国債の何が問題?』の回や、
       『国債は通貨!』の回
      もご参照ください。
    ただし、それは経常収支(つまり対外収支)のバランスや、
    外貨建て資産・負債のバランスの為替変動による変化で
    多かれ少なかれ、変化を受けますが)
    
・問題は国の借金の大きさや、国民の金融資産の大きさではなく、
 モノやサービスの回転を伴うお金の回転をどうやって大きくするか。

です。

なお、
肝心カナメのモノやサービスの回転を持続させるためには、
エネルギー的に自立すること(=石油依存を脱却すること)とか、
限りある資源のリサイクルといった問題が、
非常に重要になって来ます。

国民生活を維持向上するためのモノやサービスの回転を、
将来にわたって持続させるために、
どこに集中的にお金の回転を誘導するかが極めて重要
ということになりますね。

それこそが、政治の最たる目的と言えます。

国の借金とか財政規律といった問題はそれに比べれば本当に取るに足らない、枝葉のことに過ぎません。
⇒というよりは、デフレの時は、国の借金や財政赤字は歯牙にもかけるべきではありません。無視すべき問題です!!!財政を黒字化しても良いのは、景気の過熱を抑えるために、政府支出を抑制したり増税するときだけです。

最後に、
麻生首相は、景気が良くなれば、3年後に消費税増税をお願いしたい、と表明していますが、
これは、麻生首相の本音ではなくて、政治的配慮、建前ではなかろうかと個人的には考えています。

その根拠

・麻生さんは、橋本政権の消費税増税を景気を腰折れさせたとしてコテンパンに批判
  していること

・消費税増税の話をするとき、麻生さんはあくまでも「景気が良くなったら」
 という条件を決して外さないこと

です。
詳しくはこちらに書きました⇒ 『積極財政派VS上げ潮派◆崗暖饑任繁秬玄鸛蝓廖

もちろん、
景気が過熱気味になって、むしろ景気の加速を抑えたいという場面になれば、バブル抑制のために、ある程度の増税はしても良いですし、すべきですが、

基本的に景気が良くなったら

・所得税が累進的に増加する
・法人税は赤字法人の減少に伴い、加速度的に増加する
 (赤字法人の法人税は基本的にゼロ)
・消費税もGDPにほぼ比例して増加する

などなど、そもそもあえて「増税」しなくても実質増税ですので、別に増税しなくて良いでしょう。
 

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閉じる コメント(12)

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NIKEEIがはじめて日本経済新聞と読めるようになりました。
傑作!

2009/4/15(水) 午後 0:29 [ 鉄人4号 ] 返信する

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こんにちは。
今日の日経のこの記事は大ヒットですね。おっしゃるように、1面トップならば、大ホームランだったでしょうが。 削除

2009/4/15(水) 午後 2:08 [ うどんすき ] 返信する

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はじめまして。
ようやく、経済 新聞らしくなりましたようで。 流通経済に知人が取材を受けて紙面に載ったことがありましたが、「おいおい、意味が違うだろ」という感じでした。 業界人や専門家が書くのではなく記者さんが書いているんだな〜と 単にネタにされただけで 購読を止めました。
麻生総理には政治と行政にもローコスト ハイパフォーマンス ハイリターンを期待したいですね。 国民しだいですか

2009/4/15(水) 午後 2:58 [ nmg**962 ] 返信する

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日米ともに国債は堅調なようです。
某経済評論家が懸念した日本国債の金利上昇も、一時3日以来の(笑)低水準で取引され模様です。
もう国債発行を非難する材料がなくなってきたんじゃないかな?
日経新聞もこの論調をもっと前面に出してほしいものです。 削除

2009/4/15(水) 午後 4:33 [ 鹿飛佐吉 ] 返信する

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とてもよくわかります。

2009/4/15(水) 午後 5:59 [ nami248 ] 返信する

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日経に感動しました!

2009/4/15(水) 午後 7:07 [ こう ] 返信する

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日経がここまで変わるとは・・・。

これだけ、不況が深刻だという事も
あるでしょうが、それだけではなく
日経の路線変更の裏には廣宮さん
のブログの力も
大きいんでしょうな。 削除

2009/4/15(水) 午後 7:41 [ かしこ ] 返信する

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初めまして。
河村たかし議員がテレビでは日本の財政は全く問題ないと言えないと度々言っていましたが先月の終わり頃たかじんの番組で高橋洋一、海江田万里、森永卓郎、須田慎一郎、池田悦三郎氏が出ていてみんなで揃いも揃って日本は言われる程借金では無い。
また、そう言う事を言うの財務省の陰謀だと言ってました。やはり時代の流れが変わってきたのでしょうか。 削除

2009/4/15(水) 午後 7:42 [ たつやん ] 返信する

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三橋氏のところでも書きましたが、麻生総理は消費税を10%にすると言っていますが、以前の発言や講演などの内容のピースをつなぎ合わせると、どうやら日用品は無税にし、年金(もしかしたら社会保障費も?)も消費税でまかなう構想を持っているように見えます。
昔からぶれない麻生総理なので可能性はあると思います。
これなら賛成してもいいように思えます。

2009/4/15(水) 午後 11:09 [ alt ] 返信する

日経始まったか!いろいろな意味で潮目が変わってきましたね。ヨッシーニさんの本、うちの近くの本屋さんでも平積みされてましたよ。「繁栄する日本・・・」の近くに。

2009/4/16(木) 午前 0:09 [ 古の碧き泉より ] 返信する

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その1
北海道江別高等学校教諭 菅原晃
「国は破産しない」そのとおりですよね。
自分も、この記事について、ブログ「高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門」http://abc60w.blog16.fc2.com/ 『国債は借金ではない 新聞を解説(7)』で取り上げていました。
日経は、経済学音痴の人が、記事を書くので困ります。
未だH21.12.7「企業に北風より太陽」「…このままでは子や孫が国の借金を返すために働く国になる。」など、平気で間違いを書いています。

2009/12/7(月) 午後 6:58 [ abc**f6get ] 返信する

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その2 大学教授も同じです。
文藝春秋2009年12月号 浜矩子同志社大学経済学部教授『国債バブルがはじける時』「政府が市場に投下している…結局のところ国債という未来からの借金である。それは国債バブルでもある…2009年の主要な…先進7か国の財政赤字は、合計約220兆円と、2007年の4倍に達するという。しかも「財政バブル」を支えているのは未来からの借金である国債である。」
本当にこの人、経済学を教えている大学教授なのでしょうか?政府のバランスシートでも、国債は政府の借金=国民の財産ですし、そもそも国全体のバランスシート上、負債=財産ですから、政府が倒産するとか、「未来からの借金」とか、ありえませんよね。
正しい経済学について、国民を啓蒙していただけるよう、お願いします。私も、高校生に、正しい経済学を伝えます!
「国債を刷れ!」買いますね。

2009/12/7(月) 午後 6:59 [ abc*0w ] 返信する

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