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今日の本当のテーマは、 「第三の道」路線に関して、 NPOとPFIの活用による行政の効率化の話を紹介することですが、 その前に、 「孫子の兵法」にある「第三の道」的な記述について紹介したいと思います。 まずは、 アンソニー・ギデンズさんの「第三の道」からの再度の引用です: 新しい政治の第一のモットーは、「権利は必ず責任を伴う」である。
市民をはじめとする各主体に対して、弱者保護を含めて、 政府は様々な責任を負っている。 しかし、 旧式の社会民主主義は、無条件に権利を要求する傾きが強かった。 個人主義が浸透するにつれて、個人の権利に義務を伴わせる必要性が高まった。 たとえば、 失業手当には、積極的に職探しをする義務が伴わなければならない。 福祉制度が積極的な求職活動を妨げないようにするのは、政府の責務である。 「権利は必ず責任を伴う」というモットーは福祉の受給者だけではなく、 万人が遵守すべき倫理原則でなければならない。 福祉に関しては、厳しすぎても、甘やかし過ぎてもダメ、というわけです。 さて、次は 「孫子」地形篇 四 です。 (以下、「読み下し文」と、カッコ書きで「現代語訳」を交互に) 卒〔そつ〕をみること嬰児のごとし、ゆえにこれと深谿〔しんけい〕におもむくべし。
【 読み下し文:金谷治氏「新訂 孫子」、(ふだん、兵卒の身体をあたかも嬰児のごとくに配慮している指揮官であればこそ、 彼らとともに奈落の底のような危険なところへも赴くことができるのです) 卒をみること愛子のごとし、ゆえにこれとともに死すべし。 (ふだん、兵卒の感情をあたかも愛息のように気遣う指揮官であればこそ、 彼らもともに死ぬことが可能なのです) 厚くして使うこと能〔あた〕わず、愛して令すること能わず、 乱れて治むること能わざれば、 (しかし、兵卒に楽をさせるばかりで使うことの出来ない指揮官、 兵卒に同情するばかりで命令することのできない指揮官、 兵卒が規律を乱しても罰することができない指揮官は、) たとえば驕子〔きょうし〕のごとく、用うべからざるなり。 (いわば、わがまま息子を育てているバカ親のようなものです。 部隊としても、何の役にも立たないでしょう。) 現代語訳:兵頭二十八氏「新約 孫子」参照です。 】 やはり、単に厳しいだけでもダメ、甘やかし過ぎもダメとあります。 要するに、 福祉も軍事教練も 子育てと同じことなのでしょう(私には、子育ての経験がないので、あくまでも推定ですが^^;。まあ、某有名女優さんが次男坊に月50万円だかのお小遣いをあげてたら 自宅の地下室で麻薬パーティーやってたなんて話もありしたしね…) 孫子は2500年くらい前に書かれたとされていますので、 何千年も前から、これは普遍的原則と言えそうです。 と、大げさに言わなくても、至極当たり前の話かも知れませんが! とにもかくにも、 「第三の道」路線は極めて現実的な路線と言えるでしょう。 ちなみに、 冒頭のAFPニュースは、一見、この話と全然関係ないように思えますが、 麻生さん提唱で始められた「国際漫画賞」の第一回受賞作品が奇しくも「孫子兵法」という、孫子つながりです^^。 さて、 NPO、PFIの話に入っていきましょう そして、 政府や自治体がNPOに公共サービスを委託することでおカネが回っているビジネスのことを「ソーシャル・ビジネス」と言うそうです。 イギリスの失業対策、最近では「積極的雇用政策」という用語がよく使われていますが、 これに関しては、 最初の窓口は「ジョブセンター・プラス」という日本の「ハロー・ワーク」に相当する公的組織ですが、 そのあとの、職業訓練や職業紹介などについては、NPOが大きな役割を果たしているそうです。 概念図は下のような具合です(NHK番組を元に、↓私の方で考えてみました): 馬(ここではNPO)に、その場で全てのニンジンを与えるのではなくて、 例えば、10km進むごとにニンジンをあげるようなものです。 これが、10kmごとじゃなくて、100kmごとだと厳しすぎるし、100mごとだと甘やかし過ぎという具合になるでしょう。 「ともに深谿におもむくべし」な、適度な頃合というものがあるわけです。 そして、 ゴルゴ13のように、 最後(対象者が就業後半年のあいだ働き続ける状態) までやり遂げないと、報酬の全額がもらえないというのがミソですね。 公共事業に関して、民間に開業資金とノウハウを出してもらう方法です。 ⇒その狙いは 政府の財政負担を軽減しながら、公共サービスの量と質の向上を図る まさに、「第三の道」を体現する行政方式なのです。 (ただし、このアイデアの最初の芽はサッチャー政権時代にあったそうです。
なお、私のサッチャー政権批判は、サッチャーさんに向けたものでは
仕方がありませんので^^;。決してありません。 あの時代は他に参考にすべき事例が存在しなかったのですから 私の批判は今さらサッチャー政権のマネをすればうまくいくと思って真似した方々に 対してのものです。) 政府(または自治体)と民間業者との 資金やリスクや労力の負担割合のパターンは多岐にわたるのですが 一番シンプルなのは、 1.民間企業が出資してSPC(特別目的会社)を設立する 2.SPCは更に金融機関から必要な資金を借りる 3.SPCが公共事業の設備を建設し、 その後の管理運営も長期契約(20年など)で受ける 4.行政は建設+管理運営を一体的なサービスとみて、 サービスの対価を契約期間にわたってSPCに支払う というような方法です。 行政のメリット: ・一度に大量の資金を自分で調達しなくて済み、かつ、形式上借金を増やさなくて済む
・民間のノウハウを使って効率良く質の高い公共サービスの低コストでの提供 が可能になる 民間業者のメリット: ・普通の公共事業と違って、建設したら終り、ではなく、
のような具合です。長期的に安定収益源を確保できる 具体的事例は↓こちらにあります (なお、この具体例に出てくるVFMというのは、 PFIで民間委託した方が、行政が自分で全部やるのと比べて 何%安上がりになるかを示す指標です) ところで、 このPFIを使うと、政府の一時の財政負担が減り、借金も増やさなくて済むのですが、 ・建設コストと、契約期間中の運営費用を分割払いする長期契約 を結ぶので、実質的には、これは債務、借金が増えることと同じです。 ただし、 ・形式上、見かけ上、政府の借金が増えない、 ・政府が自分でやるよりも事業費用が減らせて、 ・うまくやればサービスの質の向上も望める というメリットがあるわけです。 一つ一つの事業の質を落とさずに費用が減らせれば、 より多くの、質の高い住民サービスを行う、「行政の質と量の充実」が実現できるわけですから、非常に有望な手法の一つといえます。 なお、 行政がNPOを活用する「ソーシャル・ビジネス」の市場規模は、 先行する英国が6兆円、日本ではまだ2500億円程度です(NHKニュース参照) が、日本でも徐々に広がりを見せており、 PFIについても、日本でも活用が広がりつつある状況です。 「福祉であれ、教育であれ、子育てであれ、厳しすぎても甘やかし過ぎてもダメ、昔の戸○ヨットスクールみたいな超スパルタも、某女優さんみたいにお小遣い月50万円てのもダメ。人間バランスが大切、ご利用は計画的に」、と思われた方は、↓こちらのリンクのクリックをお願い致しますm(_ _)mhttps://blog.with2.net/in.php?751771ブログランキングに参加しております。ご協力、ありがとうございます!http://ecx.images-amazon.com/images/I/51iN5BfVzDL._SL500_SS75_.jpg
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PFI方式と聴くと、最近の公立病院の再建法を思い出します。そして、NPOと聴くと介護保険事業者を思い出します。
日本でも最近流行ですね。
ちなみに孫子の論語?で模範的な管理職を思い出します^^
2009/5/11(月) 午後 1:50 [ 鉄人4号 ]
ほんと孫子の言う通りだよね!
ただ優しく、厳しくバランスを実際に
どうとるかが、難しいっていうか、
本当の腕の見せ所になるよね!
2009/5/30(土) 午後 0:41 [ nori@kobe ]