廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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今日は、

日米の、

・政府借金の増え方

・国全体の借金の増え方

比較してみます。


以前、
日本政府借金と国全体の借金
【景気と借金の意外な関係】 http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/16425974.html

にて、詳しく見ていましたので、

まずは、
米国の政府借金と国全体の借金を見てみましょう。


注記(読み飛ばしていただいて結構です^^; )

↓ここから
#以下、米国のデータはFRBの資金循環統計
 "Flow of Funds Accounts of the United States"
 の"Level Tables"
 http://www.federalreserve.gov/releases/z1/
 から、ちまちま拾ってきたものです。

#また、米国の「国全体の負債」データは上記"Level Tables"
 の"L.5"ですが、この"L.5"では、企業の株式など、本来負債とならないものは
 最初から負債に計上されていません。

#日銀の「資金循環統計」では、
 本来負債ではない企業部門の株式・出資が「負債」に計上されていますが、
 以下の日本のデータでは、株式・出資は抜いてあります。念のため。

↑ここまで。



イメージ 1


↑簡単のため、いつものように1ドル100円で換算してありますが、

米国の国全体の借金は現在、
約1京円(1兆円の1万倍)
となっていますね。

そのうちの約10%くらいが政府の借金です。

そして、注目点は、
90年代後半以降は、国全体の借金のうち、政府の借金が占める割合急降下していることですね。

まあ、これは、以前
【続「国の赤字は民間黒字」+「自国の黒字は他国の赤字」】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/17377292.html

の回で確認しましたように、

民間が思いっきり借金を増やして(民間貯蓄余剰が「赤字」)いたからです。


次に、
日米の、「国全体の借金のうち、政府借金が占める割合」を比較
してみましょうか。

イメージ 2


80年代と90年代で、日米の数値が逆転しています。

80年代の日本はバブルでした。

90年代後半以降のアメリカは、ネットバブル→住宅バブルでした。


要するに、
バブルだと、政府の借金の占める割合が小さくなる

つまり、
バブルだと、民間の借金の占める割合が大きくなるということです。


直近(08年)のアメリカ
政府の借金の占める割合が少し大きくなっていますね。

理由は明白。バブルが弾けたからです。
こういうときは、政府が借金を増やさないと、経済もたないですからね。


次に、
以前にも見ているような気がしますが、おさらいも兼ねて
日米の政府借金の増え方を見てみましょう。

イメージ 3


抜きつ、抜かれつ、デッドヒートを演じているという様相です。

まあ、政府の借金の増え方は同じくらいですね。



最後に、国全体の借金の増え方
を見てみましょう。

イメージ 4


これは全く異なりますね。

日本の国全体の借金は、90年代後半から増えなくなりました。

アメリカの国全体の借金は、一貫して増え続けています。

基本的に、
経済が発展する過程では、

国全体の負債は増え続ける必要があります


預金や現金、つまり「おカネ」そのものと言うべきものも、
この負債に含まれています。

また、
誰かが、民間であれ、政府であれ、が借金をしてカネを使わない限り、
「信用創造」のプロセスが機能せず、世の中全体のカネは増えません。

そして、
GDPは、おカネが増えない限り、決して増えません。


しかし、
なにごとも「過ぎたるは及ばざるが如し」
です。

アメリカでは、民間部門が借金し過ぎです。

日本は、逆にしなさ過ぎですね^^;



日本では…

政府支出が増えなくなった途端、国全体の借金も増えなくなっています。

ついでに、

政府支出が増えなくなった途端、GDPも増えなくなりました。
 ↑
 GDP=民間支出+政府支出+純輸出
  ですから、
  政府支出が増えなければ、GDPも増えるわけもなく、
  かつ、
  経済の活性化がなされないわけですから、
  国全体の借金も増えず、ひいては、マネーも増えません。
  (逆に、マネーが増えなければ、GDPも増えません)

そして、もう一つ重要なのは、

日本では、国全体の借金が伸びない中、政府の借金だけが増えている。
つまり、民間の借金が減り続けている、という事実です。

  
日本とは正反対に、      

米国では
 政府支出は順調に伸びていたので、
 それがボトルネックになることはなかったと考えられます。

 しかし、いくらなんでも、民間が借り過ぎですね。

 家の時価が上がれば、その分余分に借金して消費に回せるなんてのは、
 やはり、借りやす過ぎです。

 このカネの借りやすさが、バブルの形成とその後の急激な崩壊を助長し
 今回の経済的大混乱を招いたことは、ほぼ間違いないでしょう。

 その辺りはやはり、ある程度の規制は必要だったと思われます。

 
 ただ、
 仮に、アメリカ人があれほど安易に借金できる環境になければ、

 日本が政府支出を減らしながらの「いざなぎ景気越え」の長期好況
享受することもあり得なかったですね。

 というよりは、
 政府支出減の影響がモロに出て、ああ無情、レ・ミゼラブルだったでしょう…

 なにせ、
 いざなぎ景気越えといっても、ただ期間がいざなぎ景気より長かっただけで、
 名目成長率は世界最低だったのですから…

やはり、何事もバランスが大事です。

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結局のところは、民間がより借金しやすくなるような環境を整えていかないと政府の借金は減っていかないってことなんですね。
別に減らなくてもいいんでしょうけど。

今のように、企業がキャッシュフローの範囲内で設備投資をしてると、タイミングの遅れで、競争力が失われますからね。
溜池通信5月29日号でも、言ってたように。
http://tameike.net/

キャッシュフローの範囲外までに、民間企業が踏み込めるようになるにはどうしたらいいんでしょうね?

2009/6/6(土) 午前 5:44 [ M-YAS ]

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とても勉強になりました。
今回の金融危機で、政府支出も増え、米国への輸出で潤っていた大企業もこれからは内部留保を使いながら、そして新たな技術分野への投資が増えることを期待してます。

2009/6/6(土) 午前 8:35 [ 鉄人4号 ]


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