答え:
限界はありません。無限です。
これで終わっても良いのですが、それだと ミもフタもないので、
いろいろ書いてみます(笑)。
以前、
「質問コーナー」のコメント欄で
「国債発行の上限」について私が書いていたことを↓流用しつつ、
そのあとで、国債発行による信用創造でおカネが増えていく仕組みをもう一度考えてみようと思います。
(国債発行残高には)上限というものはありません。
というのは、
マネーというのは中央銀行のベースマネーや政府の国債発行+財政出動によって増えてゆくからです(信用創造)。
重要なのは絶対量よりも、単位時間当たりの発行量、
つまり、
増発のスピードです。
今の日本のGDPで考えると、
1980年からの15年間のイタリアでは2500兆円、
二次大戦アメリカの5年間では1000兆円を超えて
国の借金が増えました。
このようなものすごいペースで国の借金を増発しても
大したインフレ率はならなかったわけですから、
その辺りがスピードの目安になるでしょう。
スピードの測定をインフレ率を使って、国債発行+財政出動のスピードを調節すればよい
というわけです。
この辺りは、
[バブル景気がヤバいくらい加熱したときは、それを緩和するために、
政府の歳出を削減して政府を黒字化すれば良い]という
で書いた内容と重なります。
さて、
国債発行+財政出動による信用創造でマネーが増える様子は、以前、
において、↓下のような図を描いて説明しました。が、
今回はまた別の図解を用意してみました。
上の図において、
出発点は、日銀の民間銀行へのベースマネー供給です。
簿記の仕訳を書いて見ましょう:
日銀:
(資産増加)民間銀行への貸付金 1兆円/(負債増加)当座預金 1兆円
民間銀行:
(資産増加)日銀当座預金 1兆円/(負債増加)日銀からの借入金 1兆円
↑この、日銀の
「民間銀行への貸付金 1兆円 / 当座預金 1兆円」
という 仕訳、以前にも書きましたが、 極めて重要なことですので、繰り返しますと
無から有を生じています。
この 「当座預金」を帳簿上で仕訳を切るだけで、 おカネが創り出されるのです。
具体的には、サーバーにつながっている端末のキーボードでカチャカチャ打ち込むだけです(と勝手に創造、じゃなかった、想像しています^^;)。
まさに、
ハンドパワー、手力(てぢから)で、マネーが創造されるのです。
もしかしたら、 書類をプリンターで打ち出して、ハンコを押したりするのかもしれませんが、それでも、 ハンドパワーだけで済むことに変わりはありません(笑)。
そして、
今回、初めて書いてみた部分があります。
民間銀行が他の民間銀行に
おカネ=日銀当座預金
を移しているところです。
上図では、政府→国民に預金が回っていく様子を書いています。
これが行われるには、同時に銀行から他の銀行にも資産が移らないと、できないわけです。
そのことについて、上図では、
民間銀行にとっての資産である「日銀当座預金」が
銀行から銀行へ渡り歩いて行くという形で書いているわけです。
で、上図の民間銀行を全部ひっくるめて一つの民間銀行と考え、
上図をまとめてみると、
日銀、民間銀行、政府、国民を全部連結した、
↓国全体の連結貸借対照表が出来るわけです。
さて、↑この図の民間銀行のところを良く見てみて下さい。
日銀が、
貸付金 1兆円 / 当座預金 1兆円
と仕訳を切って、ハンドパワーでおカネを増やしているのと、全く同じように、
民間銀行は、
国債 9兆円 / 預金 9兆円
という仕訳、ハンドパワーで「マネー」を増やしていることが分かります。
これは、
政府が、借金(国債)を負うことで、銀行に資産を提供し、同時に、
政府が、借金をして調達した資金を使うことによって、国民に資産を提供する、
つまり、政府は、銀行にも、(一般)国民にも、両方に資産を提供していることによってなされています。
そして、
銀行は、
提供を受けた国債という資産と同時に、
国民からの預金という負債を両建てで負うわけです。
日銀、民間銀行は、ともに、資産と負債を両建てで増やす。
この仕組みと同時に、政府が負債だけを負う。
これによって、 一般国民が資産(純資産)、つまり、貯蓄を獲得する
この一連のおカネの流れが、日銀ベースマネー増加+国債発行+財政出動による信用創造(Money Creation)です。
そして、
別の見方をすれば、
国の借金は、国家経済を拡大・成長させるためのマネー増加の「相手方」、いわば副産物
とも 見ることが出来ますね。
さて、
以上のような仕組みがあるので、
国債発行額に上限などありません。
「上限」があるとすれば、それは絶対量ではなくて、スピードです。
スピードとは、言い換えれば、単位時間あたりの「国債発行+財政出動」の金額です。
そのスピードをインフレ率を見ながら適正に調整するのが政府の役割です。
政府の役割は、間違っても、
国債発行限度額には上限がある――たとえば、何の根拠もなく「上限は1000兆円」――と国民に吹聴したり、
「国債発行額には上限があるので、政府は財政再建をする責任がある」などという事実無根の絵空事を国民にあたかも国家の最重要事項であるかのように信じ込ませたりすること
などではありません。
なんと言いますか、
国の借金できる金額に上限がある、という説は、
まるで コロンブスがアメリカ大陸を発見する以前の古代人が
「海の果ては断崖絶壁のようになっていて、下のほうで悪魔が手ぐすね引いて待ち構えている」というのを 信じていたのに似ています。
元々が「信用創造」という無から作り出されているマネーの「相手方」として出てきた副産物のようなものなのだから、「国の借金」に最初から上限など有ろうはずがありません。
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読者へアドバイス
【2】を読まないと損するよ
2009/6/27(土) 午後 9:34 [ こう ]
ブログの信用創造メカニズムは「民間は貨幣を全て預金でもつ」と仮定した場合のもので、
メカニズムのモデルとして一番単純なものであり、現実的ではない。
ブログ主は意図的かどうかは分らないが、信用創造乗数で全てを説明しようとしているから
1兆円のベースマネーが10兆円まで増えるとか書いているが、実際の経済は「民間は貨幣の一部を現金で保有
する」が正しいのだから、信用創造乗数ではなく貨幣乗数を使うのが当たり前なんだ。
この貨幣乗数が著しく低下している今はベースマネーを増やしてもマネーサプライは増えない。
で、国債刷っての経済効果はそういう金融政策ではなくて、財政政策なのにブログ主は混同しているし、
買いオペによるベースマネー供給というんだったら貨幣乗数が低下しているのでマネーサプライは増えない
2010/3/25(木) 午前 9:51 [ a ]
a様
>国債刷っての経済効果はそういう金融政策ではなくて、財政政策なのにブログ主は混同している
混同してるのはあなたです。データを見なさい、データを!事実を無視した経済理論なんてどうでもいいんですよ。そんなもの何の役にも立ちません。ブログ主は下のエントリーで示しているようなデータを見た上で書いているんですね。あなたは一度でもこのようなデータを見たことがあるのですか?
「日本の借金」900兆円也
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/23565964.html
97年度の緊縮財政を開始以後、国全体の負債が伸びていないことが分かるグラフ
2010/3/25(木) 午前 10:53 [ ふぁんふぁん大佐 ]
(続きです)
物価、M2、政府支出、マネタリーベース in USA
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/24375359.html
アメリカのM2の推移と政府支出の推移が連動していることを示すグラフ
マネタリーベースとM2その他(日本)
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/24528685.html
日本の政府支出が増えなくなったの同じように預金総額が増えなくなったことを示すグラフ
2010/3/25(木) 午前 10:54 [ ふぁんふぁん大佐 ]
経済の専門家諸君にお任せになったらよいのではありませんか。
1945年までの国の借金はインフレで解消いたしました。
戦後の経済は再興できました。如何でしょうか。
2011/8/28(日) 午後 10:20 [ 柳沢たんたん ]